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慢性期医療も大きく変わる予感

2015年08月07日(金)

今日は、日本慢性期医療協会の理事会に出席して武久洋三会長はじめ
療養病床の経営をされている医師の話を聞いていた。
急性期のみならず慢性期医療も大きく変わる予感がした。
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現在、病院は大きく4区分に大別される。

・高度急性期
・急性期
・回復期
・慢性期

6月に出た地域医療構想で、それぞれの地域に必要な4つの病院の数(ベッド数)の
目標値が定められて、長い目で見ると、その数字に向かって再編されていく。

しかし、高度急性期と急性期の違いなんてあるのか?
たとえば、高齢者の肺炎は、いったいどちらなのか?

おそらく区別できないので、急性期だけでいいだろう。
また回復期は分りにくいので、地域包括ケア病棟に変えた方がいい。

そうなると、場合によっては、高齢者の肺炎はこちらのカテゴリーの病床かも。
少なくとも、病床区分は、4つから3つにまで集約できるのではないかという話だった。

さらに、急性期の大部分はDPC(包括制)であるが、慢性期は医療区分(3段階)なのは何故?
慢性期(療養病床)も、DPCでいいのではないか、という意見。もっともだ。

いずれにせよ
急性期病棟は減る減る方向しかない。
そして、地域包括ケア病棟は増える方向しかない。

病院経営者にとっては受難の時代だ。
倒産もあり得る。

急性期病棟(7:1)は、絞りこまれる。
落とし先は、地域包括ケア病棟。

一方、頑張っている療養病床はそれなりに評価される。
しかしそうではない、姥捨て山病院は、介護施設への転換を余儀なくされるのか。

急性期も慢性期も病院は、とにかく経営が大変。
消費増税分は損税になるため、損益分岐点を超えて赤字転落する病院が沢山出るだろう。


今後、日慢協が認知症に特に力を入れることが今日の記者会見で発表された。
ただし、周辺症状に加算がつく考え方はおかしい、と思った。

拘束型の管理を行えば、周辺症状が増えて、病院の収入が増える制度なら理屈に合わない。
このあたりのジレンマを日慢協としてどう解決していくのだろうか。

そう思いながら話を聞いていたが、わたしなんぞがここに居ても居なくても関係無い。
それより今日、ちょと嬉しいことがあった。

尊敬申し上げる山梨県の横山宏理事が米寿を迎えられた。
日慢協の理事に定年は無い。

米寿になっても終末期医療の啓発に情熱を燃やし続ける横山先生を見ながら
「私には絶対に無理」とも想った。







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この記事へのコメント

長尾先生〜!

いつまでも お元気でいてくださいね

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2015年08月08日 01:07 | 返信

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