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抗認知症薬の"やめどき"

2015年08月29日(土)

抗認知症薬は3割の人には効果があるが、7割には効果がない。
そして適量を使えば一時的に効果があっても、いつか効果が無くなる時が来る。
つまり、抗認知症薬にも”やめどき”があるのだが・・・
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こんな当たり前のことが、よくやく議論し始めたばかり。
今後の医療のキーワードは、”やめどき”なのだ。

「いつ止めるの?」

「今かな?」



@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


トレンドビュー◎STOP!漫然投与
『抗認知症薬、いつやめればいいですか?』

 2015/8/28 増谷彩=日経メディカル
 https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201508/543549.html

 ドネペジル(商品名アリセプト他)の発売から15年が経過し、2011年には3種類の抗認知症薬が登場。アルツハイマー型認知症には抗認知症薬を投与することが定着してきた。そんな中、抗認知症薬のやめどきに悩む医師が増えている。しかし、単純に「やめる」「やめない」の議論だけでは、適切な治療は行えない。抗認知症薬のさじ加減を、認知症診療のエキスパートに聞いた。

 「抗認知症薬の投与は、いつやめればいいのでしょうか?」――医師向けの講演会などでは、こうした質問が必ず出るという。確かに、どの抗認知症薬の添付文書にも「本剤投与で効果が認められない場合、漫然と投与しないこと」と明記されている。今回取材したエキスパートたちは、抗認知症薬をある程度続けてきた患者で、投与の中止を介護者などと検討するタイミングとして「病状の変化により副作用が出現したとき」「全介助または寝たきりになったとき」「経口摂取ができなくなったとき」を挙げる。

 その一方で、副作用と疑われる症状が出現したり、効果が得られなくなったからといって、薬剤変更や増量・減量といった工夫をせずにいきなり中止すべきではないとも指摘する。抗認知症薬は単純にやめる、やめないの議論になりがちだが、本当にやめなければならないのは「漫然とした投与」なのだ。

薬剤の副作用なのか、疾患の症状なのか

〜〜〜

コリンエステラーゼ阻害薬間の切り替えも副作用対策に有用

〜〜〜

抗認知症薬を中断して副作用を確認

 薬剤変更や減量を行っても副作用が疑われる症状が治まらず、薬剤が患者本人や家族の不利益となっているのであれば、新井氏は投与を中断することもある。その場合も薬剤を処方し、「次の診療までの間に、もし薬剤を服用しているときの方が調子が良かったと思えば、いつでも再開するよう伝えている」(新井氏)という。

 中断した結果、薬剤をやめてもその症状に変化がないのであれば、それは薬剤の副作用ではなく疾患由来の症状である疑いが強まるので、本人や家族にもその旨を説明し、薬剤を再開することを勧める。

 反対に、服薬中止とともにその症状が軽快し、薬剤による副作用だったと結論した場合は、抗認知症薬を中断する。ただし、意欲低下など認知症の症状が目立つようになり、再び抗認知症薬が必要になったと判断した場合は、投与を再開する(症例)。中等度以上のアルツハイマー型認知症で、興奮性症状が原因で薬剤を中止する場合は、メマンチン単剤に切り替える場合もあるという。新井氏は、「このように、患者の様子を見ながら適切な処方を検討するのが『漫然と』投与しないということだ」と説明する。

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この記事へのコメント

うちの利用者さまのお話です

94歳の女性 突然 動かなくなったと新規依頼があり
主治医に面談時 数種類服用してる内服薬をどうされますか
アリセプトは どうですか とお尋ねしたら…

主治医は こんなにたくさん 薬を飲んでいたのかぁ
…とおっしゃってアリセプトをやめてくださいました

結局 どこの主治医も カルテにdo→前回と同様とー記載して
1分診療が終わるってことですよね

出す医者も医者だけど…
それを止められない薬剤師も薬剤師…

おかしいと思っているなら 声を出して欲しいし…

おかしいとも思ってないかも…ってことですね

10月 名古屋で開催される河野先生の講座に参加する予定です
しっかり 学んできます

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2015年08月29日 07:08 | 返信

抗認知症薬の"やめどき" ・・・・・・・ を読んで


今回のブログでは、抗認知症薬の使い方とその
“やめどき”について、現在医療界で議論され
ている内容について、説明して戴いた。


その結論として戒めているのが、「漫然とした
投与」???


ブログで紹介された“日経メディカル”の記事は、


@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

“エキスパートたちは、抗認知症薬をある程度続け
てきた患者で、投与の中止を介護者などと検討する
タイミングとして「病状の変化により副作用が出現
したとき」「全介助または寝たきりになったとき」
「経口摂取ができなくなったとき」を挙げる。


更に、抗認知症薬の処方については、単純にやめる、
やめないの議論になりがちだが、本当にやめなけれ
ばならないのは「漫然とした投与」なのだ。”

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


と結んでいる。


医師の国家免許を持つ有識者と呼ばれる方々が、
まじめに議論している内容が ・・・・・・ これ!??

あまりにも当たり前のことばかりで、驚いている。


医療界が標準処方を確立することが出来ず、一部で
混乱を生じていることを受けて、過剰な投与や副作用
に悩まされる危険を自ら察知して、自己判断で自分を
守れるように、患者や患者の家族が情報を集め、賢く
ならないといけない! との議論をあちこちで聞くが、
本当にそうなのだろうか?


患者や患者の家族が賢くならないと、割を食う! と
いうのが現実として、その責を負うのが本当に患者や
家族なのだろうか?


患者やその家族にとって、薬の服用やその効き方、副
作用の出方も含めて、最初で最後の経験。

他の人の反応と較べることも出来ず、何が正統で何が
意図しない反応(作用)なのか? 判断することなど
不可能。


医療者は、抗認知症薬の投与やその反応(作用)を
数多く見ているのだから、その人への効き方、副作用
の出方(強さ)などを判断出来る立場と考えられる。


だから、患者やその家族は、医療者〔主治医〕の判断
や指示を信じて受け容れるしか選択肢はないと私は思
っている。


抗認知症薬の“処方”“不処方”そして"処方した後の
やめどき" は、医療界〔主治医〕の問題であり、その
判断を患者やその家族に委ねることには納得が行かない。


そもそも患者とその家族、そして主治医が診ている中
で、抗認知症薬の“処方”、特に薬の増量規定が定めら
れていて、主治医にすらその匙加減を増減する権限が
ないことに大きな疑問を感じている。


本当に《 抗認知症薬の "やめどき" 》・・・・・ は、患者
やその家族に委ねられる問題なのでしょうか???

Posted by 小林 文夫 at 2015年08月29日 08:37 | 返信

今回のブログからは下記の質問が出るような疑問は、私には
認められません。

>本当に《 抗認知症薬の "やめどき" 》・・・・・ は、患者
やその家族に委ねられる問題なのでしょうか???


それよりも、下記のように考えておられる方々のご意見に対し、
私も、医療現場で、患者さん、ご家族を支援する立場に居る者として
少しコメントさせていただきます。


>だから、患者やその家族は、医療者〔主治医〕の判断
や指示を信じて受け容れるしか選択肢はないと私は思
っている。


>信じて受け容れるしかない
というのは、その患者さんやそのご家族の、ご理解度などに
よると思いますが、
>選択肢はない と断定されるほどの
ことに、どうしてなるのか?が、私にはちょっと理解できません。

医師に意見できなかったり、患者さんの症状や、お姿などを
きちんと言葉で説明できない患者さんやご家族が大半ではありますが、
医療スタッフは「医師」がすべてではなく
治療を行ってるのも「医師」だけではなく、形にならない
支援は、医療スタッフ、介護スタッフ、その患者さんやその
ご家族に必要とされるであろう助け手は、その時々におられるはずです。
その想像からすると、患者さんやそのご家族には「支援者」が
周囲に居ること、そのことを信じて、患者さん、ご家族が
知識的に理解できないこと、また精神的に困ってることなどを
分かち合うことにより、最適な治療、最適な支援、最良の
生き死に方へと繋がっていく可能性があるので、それは大きな
選択肢の一つだと思います。
地域性の問題を考えると、なかなか、そう恵まれた環境にない現状も想像されます。
都市部に住む私のただの理想を申し上げてるだけなのかもわかりません。
そのことは、不均衡な不平等な現状を思うと、かなり心痛みながら
「限界」を感じてもいます。

しかし、私の職種では、患者さんやそのご家族と接するとき、
その方々の生き死にに対するお考えを丁寧にお「聞き」することはできます。
しかし、その個人が、自分でその選択肢を狭められ、偏って
考えておられることに関しても、ともに、その選択肢を
新たに探したり、選択肢が広がることに繋がる支援は、医療スタッフと共に
その患者さんに関わる者として、患者さん、
そのご家族、ご関係者(その患者さへの地域支援者等)の
ご納得できる方向にともに進めていけるように、動けたらと
切に願いつつです。
要は、《 抗認知症薬の "やめどき" 》などに関わらず、病気を治したいと思う
患者さん、それを願い支えようとする周囲の方々が、起きる問題、
決断しなければならない問題を、医者だけに委ねる
のでなく、また、患者さん、ご家族だけが抱え委ねさせられるものでもなく、
私たち皆が、意識して一緒に考えることができる環境、その人間関係を提供し
活用するために、長尾先生、河野先生他、その使命に立たれて、
ご自分の生涯を掛けて、発信し続けてくださってる!と思ってます。
更に、先生方の発信する言葉を、私の問題として考え、意識して
学んでいこう、知っていこう、実行していこう。
そう願わされて、いまだに医療現場に身を置かせていただいています。
迷走することなく生きていくことができるように…安心して死ねるように…祈りつつ…。

Posted by あい at 2015年08月29日 12:18 | 返信

コウノメソッドも含めて、認知症患者を改善させるのも悪化させるのも、家族に責任を負わせるのが現在の認知症医療です。
患者に常に付き添い患者の微細な変化を見逃さず、逐一医師に報告することによって医師は薬の「微妙なさじ加減」ができるのです。家族の愛情が「認知症を治す」のだそうですよ。

Posted by αβ at 2015年08月29日 03:01 | 返信

独り暮らしのお年寄りが薬(アリセプト)飲み忘れたら、落ち着いて笑顔が戻ったなんて、巷ではよくあること。
もう「認知症」という「不治の病」を商売のネタにするのは止めましょうよ、先生や薬屋さんやケアマネさん。ボケで、痴呆でいいじゃないですか。日野原さんだって、石飛さんだっておんなじおんなじ!!やがて、長尾さんも、私も!!

「第23回日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会in横浜」
【長尾和弘の死の授業】
・講師:医療法人社団裕和会長尾クリニック理事・院長 長尾 和弘
最高でした。明日もお目にかかれます。

Posted by 平穏CM at 2015年08月29日 09:02 | 返信

抗認知症薬は、「始め時」が重要だと思いますね。
「認知症だからだから飲ませる。」と言うケースが多いと思います。
抗認知症薬は、進行を抑制するのではなく症状を緩和するだけなのです。
レビーに対しては、アセチルコリン阻害薬は進行を早める可能性もありますから、安易に使用すべきではないと思います。
緩和する症状が無ければ、必要ないと言う事を多くの人に知ってほしいですね。
始め時を意識して行かないと、止め時も判らないと思います。

止めて変化が無い場合は、そのまま止めえても問題ないケースが多い印象ですね。
止めて良くなるケースの方が多いと思います

Posted by 小関 洋 at 2015年08月30日 05:57 | 返信

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