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健康サポート薬局

2015年09月10日(木)

北海道の静内でも薬剤師さんが活躍していた。
今は薬剤師さんが相談に乗ったり地域に出て、生活を”看る”時代なのだ。
健康サポート薬局と聞くと当院の近くにある「モンセ薬局」がつい頭に浮かぶ。
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モンセ薬局さんは江戸時代から何代も続いている、商店街の医療相談の拠点だ。
尼崎の下町の人達は、なにかあればまず街の薬局で相談する、という方も多い。

必要とあれば、自宅に訪問する薬局も増えている。
確実に薬剤師の時代だ。

私は、”ヤクザ医師”だが、素晴らしい薬剤師さんが大活躍する時代になった。
そういえば、11月22日(日)は、日本薬剤師会で講演を依頼されている。→こちら

第8分科会に自分の名前がある。

全国の薬剤師さま。

晩秋の鹿児島で美味しい酒を飲みましょう。
地域包括ケアについて、語りあいましょう!

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『健康サポート薬局 薬剤師「窓口」、気軽に相談』
 2015年9月 6日
 http://apital.asahi.com/article/news/2015090600010.html

 地域の中の健康拠点として薬局の役割が高まっている。地域包括ケアを進めていく上でも薬剤師が活躍する場は多い。県薬剤師会は、気軽に健康相談ができる薬局を「にいがた健康サポート薬局」として認め、医療や介護が必要な人はもちろん、健康を維持していきたい人も利用できる薬局づくりに取り組んでいる。

 新潟市内の古町通りにある「メッツ古町薬局」は、「にいがた健康サポート薬局」を掲げる薬局の一つだ。

 医師からの処方箋(せん)をもとに医療用医薬品を提供することができる調剤薬局だが、店内に入ると、処方箋を必要としない大衆薬のほか、マスクや血圧計、ハーブティーやアロマオイルも置いている。

 山岸はるか薬局長は「最近は、処方箋がなくても、ふらっと立ち寄ってくれる人も増えてきました」と話す。大衆薬では、虫さされや解熱剤、頭痛薬などのニーズが高いという。

 ■必要なら訪問

 血圧や肥満、アルコール依存や禁煙、高齢者の服薬に関することなども相談に応じる。店の周辺は、中心市街地で高齢者が多い。高齢者の中には、薬局で薬を渡しても、家でどこに置いたか忘れたり、適切に薬を飲み続けたりすることが難しい人もいる。地域のケアマネジャーらと連携し、必要があれば、薬剤師が訪問し、薬の管理方法をアドバイスすることもある。

 「病院に行こうかどうか迷ったり、介護で分からないことがあったりした時にも『窓口』として気軽に相談して欲しい」と山岸薬局長。薬剤師では対応できないことは、日頃から培っている医療や介護のネットワークにつなげるという。

 国は1990年代後半から、薬局の独立性を高めるために、医療用医薬品を扱う調剤薬局を病院内に設置することを禁じた。このため、病院の前や街中に調剤薬局ができていった。

 一方で、処方箋が調剤薬局への入場券のように受け取られ、健康な人にとって調剤薬局が遠い存在になりがちだった。

 病気の人も健康な人も立ち寄りやすく、医療や介護に関する情報を得られる場にする試みが、県薬剤師会の健康サポート薬局の取り組みだ。

 昨年から始め、県内1千余りの薬局のうち約120店が健康サポート薬局に参加する。リストは同会HP(http://www.niiyaku.or.jp/support/)で公表している。薬剤師が健康相談に応じることや、約30種類の大衆薬を置くことなどの要件を満たすのが条件だ。将来は中学校区に1店を目指す。生活に近い場にあることで熱中症や流行病などの情報も提供しやすくなる。)で公表している。薬剤師が健康相談に応じることや、約30種類の大衆薬を置くことなどの要件を満たすのが条件だ。将来は中学校区に1店を目指す。生活に近い場にあることで熱中症や流行病などの情報も提供しやすくなる。



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薬剤師が変われば地域医療が変わる!? ~外科医が薬局に帰って気がついたこと~
 
ファルメディコ株式会社 代表取締役社長
狭間研至
 
2015年9月10日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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私は、平成7年に大阪大学医学部を卒業し、学生のころからあこがれてた当時の第一外科に入局しました。その後、大学病院や国公立病院での勤務を経て呼吸器外科を専門として大学院に戻り、大学病院で研修医の先生たちと患者さんを診療しながら、大学院生としてはブタの臓器をヒトに移植するという異種移植をテーマにした研究活動にも携わりました。
周囲も私自身も、私が外科の領域でがんばっていくだろうと信じて疑っていなかったと思うのですが、実家が薬局だったということがきっかけで、外科医の道を離れて平成16年に薬局の代表に就任。あっという間に11年が過ぎました。
この転職(?)は、かなり驚かれましたが、実家に帰って気がついた問題を放っておけなくなったということも大きな理由でしたが、主には以下の3つでした。
 
1つは、薬局の薬剤師が患者さんに本当に役立つ仕事ができているのかが定かではないということ。もう1つは、薬剤師は本当にそれでやりがいある仕事だと燃えているのか疑問に思ったこと。そして、最後は、今のままで本当にこの国の医療はさらに良くなっていけるのだろうかと不安に感じたことです。
 
まず、1つめですが、医療機関を受診し現在の病状や治療方針の説明を受け納得した患者さんが、薬剤師に薬を渡してもらうことや説明を受けることのみを目的に薬局にいらっしゃっているのだとすれば、それは、本当に患者さんのためになっているのでしょうか?ワンストップサービスが主流になるなかで、機械化とICTの発達は薬の準備や説明をわざわざヒトがすることの価値を相対的に低下させていることを考えれば、薬局にわざわざ赴き、薬剤師からある意味ではわかりきった説明を受けているような現状は、日本の医療の役に立たなくなっているのではないかと思いました。
 
2つめは、多くの場面に遭遇する中で、このような現状に辟易とした薬剤師が、生活の糧と割り切って、もしくは、現状はこういうモノだと諦念して薬局で働いたり、場合によっては現状に耐えきれなくなって薬局での勤務や場合によっては薬剤師という仕事を辞めてしまったりすることに気がついたことです。医療従事者にとっては、患者さんと向き合い、自分の専門性を駆使して、患者さんが少しでも良い方向に進めるようにサポートし、結果的に何らかの貢献ができたと自他共に認めるようになったときにわき起こる何とも言えない感覚や感情が欠かせないと思ってきました。しかし、現在の「調剤薬局」のあり方ではそれを薬剤師が実感することができないと痛感しました。
 
3つめは、高齢化が進む我が国で、急増する医療ニーズを、急増しない医療従事者で、お金をできるだけかけずに支えていきたいと考えられていることは何となく感じてきましたが、それを解決するために、薬局や薬剤師という社会資源を上手く活用することは、何かの変化がおこるきっかけになるのではないかと思ったことです。今、薬局は5万7千軒を越え、コンビニエンスストアより多いと言われています。また、薬局で勤務する薬剤師は15万人を越え、開業医の数の1.5倍に達しています。しかも、この国の医療のほとんどは薬物治療です。そこで、医師や看護師も従来通り、そしてそれ以上にがんばるのですが、それに加えて、薬剤そのもののみならず、薬が体内に投与されたあとどうなるかを6年間専門的に学んできた薬剤師が、医療法では「医療提供施設」として位置づけられた薬局を基点に、薬物が投与される前までの話だけでなく、体内に投与された後の話まできちんとフォローアップするとすれば、薬局や薬剤師という巨大な医療資源が今までと異なる役割を果たせることとなり、我が国の医療のあり方は変わるのではないかと考えたのです。
 
患者さんにとっても、薬剤師自身にとっても、社会にとってもよいと思われたこのアイディアを具現化に移すには、3つのステップが必要だと思いました。
まず、1つは、「百聞は一見に如かず」をすることです。すなわち、私が私自身の薬局においてこういうことを具現化しなくてはなりません。口で言うだけではダメなのです。薬剤師が患者さんの体の状態を把握し、薬学的専門性を駆使してその状況を読み解き、医師や患者さん、その家族にそれらの情報をフィードバックして、薬物治療の質的向上をはかるということを、この10年ほどでなんとか形にしてきました。
2つめは、これらの取り組みを普遍化させることです。私どもの薬局の薬剤師だけができたとしても、日本の医療にとっては意味がありません。多くの薬剤師がそれぞれの現場で取り組めるように、新しい業務に必要な知識・技能・態度を、当社の取り組みをもとにして、最大公約数的なものを取り出し、平成21年に設立した一般社団法人日本在宅薬学会を母体に、広く業界に発信してきました。現在、会員数は1300名を越え、薬剤師向けのバイタルサイン講習会の参加者は3000名に届こうとしています。
そして、3つめは、これらを薬剤師や薬局のみの話ではなく、日本の医療の中で、システムとしてきちんと動かすことです。薬剤師が活躍する現場は、薬局店頭のみならず、在宅・介護施設、そして病院など多岐にわたります。それぞれの現場で具体例を出し、システム化して広めていくためには、やはり、実例が要ります。医師として、外来診療のみならず、平成20年からは介護施設や個人宅への訪問診療を行い、薬剤師との連携はどうあるべきかを模索し実践してきました。そして、それらの経験をもとに今年からは、病院のなかで医師と薬剤師が協業し、今までよりも良い医療ができないかを手探りで始めています。
 
薬剤師が変われば地域医療が変わる。そう考えた外科医が大阪の小さな実家の薬局に帰って始めた取り組みでしたが、今、その輪は少しずつ広がって行っています。
もし、あなたが町の薬局に行く機会があったら、薬剤師さんに薬のことのみを聞くのではなく、薬を飲み始めたあとの体調変化について気になることがあれば、是非聞いてみてください。ひょっとすると、あなたの予想を超えた頼もしい反応が返ってくるかもしれません。
 
狭間研至(はざま けんじ)
ファルメディコ株式会社 代表取締役社長
一般社団法人日本在宅薬学会理事長
医療法人大鵬会 千本病院 院長代行
平成7年大阪大学医学部卒業後、大阪大学医学部付属病院、大阪府立病院(現 大阪府立急性期・総合医療センター)、宝塚市立病院で外科・呼吸器外科診療に従事。
平成12年大阪大学大学院医学系研究科臓器制御外科にて異種移植をテーマとした研究および臨床業務に携わる。
平成16年同修了後、現職。医師、医学博士。
 
現在は、医療法人大鵬会にて地域医療の現場等で医師として診療も行うとともに、一般社団法人 薬剤師あゆみの会・一般社団法人 日本在宅薬学会の理事長として薬剤師生涯教育に、近畿大学薬学部・兵庫医療大学薬学部、愛知学院大学薬学部の非常勤講師として薬学教育にも携わっている。
 

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この記事へのコメント

「ヤクザ医師」という表現は、お似合いになりません。
いつも真摯な紳士です。冗談でも "ヤクザ"は嫌です。撤回して下さいね。

Posted by もも at 2015年09月10日 02:44 | 返信

ただいま!今日も楽しく労働してきました!
今週は台風の影響で天気の心配もありましたが、充実し満足できる一週間でした。
今日のブログ内に"感受性の違い"を言及されていたので、上記Myコメを補足します。
私の真意は、「間違っても、ヤ〇〇な医者をフォローしているとは思われたくありません。」
という意味です。毎日読んでいる読者は"下手な冗談"と理解できますけど、たまたま
このページを開いた人がページ中央にある「私はヤ〇〇医師」なんて吐露している文章を
見たらギョッとしますでしょう??
活字に携わる方が、そんなにも無頓着でいいのか?とビックリしました。

Posted by もも at 2015年09月11日 06:22 | 返信

 恐れ入ります ^^:

Posted by モンセ分店薬局 薬剤師 井沢康夫 at 2017年02月26日 11:07 | 返信

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