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北斗晶さんの乳がん手術
2015年10月25日(日)
産経新聞・がんの基礎知識第9話 北斗晶さんの乳がん手術
不利益も知ったうえで乳がん検診を
元プロレスラーでタレントの北斗晶さん(48)が乳がんで右乳房全摘術を受けられました。北斗さんは毎年乳がん検診を受けていたのですが、胸に痛みを感じて病院を受診して乳がんが判明しました。ステージはⅢに近いⅡbだと告げられたそうです。「乳がんの5年生存率は70%だけど脇のリンパ節にまで行くと50%」という説明を受け全摘術を決断されたと、ご自身のブログで語っておられます。
私は今年2月に放映されたフジテレビ系の日本初の終活の特番に解説者として出ましましたが、偶然、北斗晶さんも出演されていました。その特番ではステージⅣの乳がんで抗がん剤治療を拒否している京都在住の女性の日常生活が紹介されていました。北斗さんはそのVTRを見たあと、「私だったら乳がんが発見されても治療せずに放置する!」と明言されました。私は「いや、早期発見だったら絶対治療すべきです」と番組内で話し、収録後に自分の本を渡しました。司会をされていたSMAPの中居さんがちょうど「がん放置療法」に興味を持っておられ、その影響があったのかもしれません。果たしてその半年後の北斗さんに2cmの乳がんが発見されるとは思いませんでした。北斗さんは主治医とよく話し合った結果、手術を選びました。また術後の抗がん剤治療による脱毛に備えて髪を切ったと聞き驚きました。北斗さんは5年先、10年先も生きることを考えて乳房全摘術と抗がん剤治療に考え方を変えられたのです。
がんという病気は、大雑把に言えば60代、70代の病気。しかし乳がんだけは年齢分布がまったく異なり40~50代に多いのが特徴。乳がん検診は視触診とマンモグラフィーというX線検査で行われています。おっぱいを板で挟んで写真を撮るので痛い、と敬遠する人が少なくありません。しかし北斗さんの手術の報道以来、検診希望者が急増しているそうです。但しマンモグラフィーには盲点もあります。その見落としを乳房エコーで補うという方法もあります。ある調査によると20~50代女性の半数は乳がん検診を一度も受けていません。必要性を感じながらも受けていない理由とは、「お金がかかる」、「時間がない」、「年齢的に早い」、「受け方がわからない」などでした。
北斗さんのようにたとえ毎年検診を受けていても発見された時には、ある程度進行しているがんも現実にあります。マンモグラフィーでは分かりにくい乳がんもあるのです。マンモグラフィーで陽性でも細胞検査では陰性のこともあり、過剰医療と受け止められることもあります。また頻回にレントゲンを浴びると放射線被ばくの問題もあります。どんな検診にも必ず利益と不利益がありますが、それを充分知った上で検診を受けることが大切です。現在、乳がん検診は、40歳以上の人に2年に1回が推奨されていますが、40歳未満でも家族歴があれば検診を受けても構いません。また自分で時々乳房を触ってしこりを探すことも大切です。乳がんは自分で見つけられるがんなのです。北斗さんの闘病記は多くの人に参考にして欲しい。彼女の抗がん剤治療が奏功して、また元気な姿をテレビで観られる日を楽しみにしています。
キーワード 乳がん検診
「40歳以上の女性に対して2年毎に視触診とマンモグラフィーによる検診を行う」指針が2006年に厚生労働省より通知された。乳がん検診の受診率は40~69歳で34.2%(2013年)と、欧米などの70~80%台よりずっと低い。一方、日本人の乳がん死亡者数は増えており2014年は1万3240人だった。
不利益も知ったうえで乳がん検診を
元プロレスラーでタレントの北斗晶さん(48)が乳がんで右乳房全摘術を受けられました。北斗さんは毎年乳がん検診を受けていたのですが、胸に痛みを感じて病院を受診して乳がんが判明しました。ステージはⅢに近いⅡbだと告げられたそうです。「乳がんの5年生存率は70%だけど脇のリンパ節にまで行くと50%」という説明を受け全摘術を決断されたと、ご自身のブログで語っておられます。
私は今年2月に放映されたフジテレビ系の日本初の終活の特番に解説者として出ましましたが、偶然、北斗晶さんも出演されていました。その特番ではステージⅣの乳がんで抗がん剤治療を拒否している京都在住の女性の日常生活が紹介されていました。北斗さんはそのVTRを見たあと、「私だったら乳がんが発見されても治療せずに放置する!」と明言されました。私は「いや、早期発見だったら絶対治療すべきです」と番組内で話し、収録後に自分の本を渡しました。司会をされていたSMAPの中居さんがちょうど「がん放置療法」に興味を持っておられ、その影響があったのかもしれません。果たしてその半年後の北斗さんに2cmの乳がんが発見されるとは思いませんでした。北斗さんは主治医とよく話し合った結果、手術を選びました。また術後の抗がん剤治療による脱毛に備えて髪を切ったと聞き驚きました。北斗さんは5年先、10年先も生きることを考えて乳房全摘術と抗がん剤治療に考え方を変えられたのです。
がんという病気は、大雑把に言えば60代、70代の病気。しかし乳がんだけは年齢分布がまったく異なり40~50代に多いのが特徴。乳がん検診は視触診とマンモグラフィーというX線検査で行われています。おっぱいを板で挟んで写真を撮るので痛い、と敬遠する人が少なくありません。しかし北斗さんの手術の報道以来、検診希望者が急増しているそうです。但しマンモグラフィーには盲点もあります。その見落としを乳房エコーで補うという方法もあります。ある調査によると20~50代女性の半数は乳がん検診を一度も受けていません。必要性を感じながらも受けていない理由とは、「お金がかかる」、「時間がない」、「年齢的に早い」、「受け方がわからない」などでした。
北斗さんのようにたとえ毎年検診を受けていても発見された時には、ある程度進行しているがんも現実にあります。マンモグラフィーでは分かりにくい乳がんもあるのです。マンモグラフィーで陽性でも細胞検査では陰性のこともあり、過剰医療と受け止められることもあります。また頻回にレントゲンを浴びると放射線被ばくの問題もあります。どんな検診にも必ず利益と不利益がありますが、それを充分知った上で検診を受けることが大切です。現在、乳がん検診は、40歳以上の人に2年に1回が推奨されていますが、40歳未満でも家族歴があれば検診を受けても構いません。また自分で時々乳房を触ってしこりを探すことも大切です。乳がんは自分で見つけられるがんなのです。北斗さんの闘病記は多くの人に参考にして欲しい。彼女の抗がん剤治療が奏功して、また元気な姿をテレビで観られる日を楽しみにしています。
キーワード 乳がん検診
「40歳以上の女性に対して2年毎に視触診とマンモグラフィーによる検診を行う」指針が2006年に厚生労働省より通知された。乳がん検診の受診率は40~69歳で34.2%(2013年)と、欧米などの70~80%台よりずっと低い。一方、日本人の乳がん死亡者数は増えており2014年は1万3240人だった。
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