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オブジーボが肺がんにも適応拡大

2016年03月15日(火)

話題の免疫チェックポイント阻害剤のオプジーボが、皮膚がんである
悪性黒色腫にくわえて、肺がんにも適応が拡大された。→こちら
一見朗報のようだが極めて大きなジレンマが顕在化することに・・・
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免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」が肺がんの
治療薬として健康保険で認められた。

今まであまり有効な薬が無かったタバコと関連の深い
扁平上皮癌にも有効とのことで,非常に期待されている。

しかしこの薬は値段が非常に高いという重大な問題がある。
平均的な体重の人で一回の治療に130万円ほどかかる。

2週ごとに投与するので、年間25回ほど投与が必要とされ、
年間一人3000万円前後はかかることに。
 
高額医療の適応になるので個人の負担は年間数十万程度で
済むが、残りは保健組合の負担になる。
 
現在年間7万人以上が肺がんで亡くなるのでその半数が適応になると
仮定すると、年間1兆円近くこうした一つの薬代に消えるとのことである。

 
しかも、しばらく使ってみないと効果が出るかどうかわからない。
そして効果が出ている間は、一生、使い続けなければならない。

効果があればあるほど投与される患者さんの数は増加して
数年以内に年間数兆円がこの薬のために使われることになるという。

国家財政が破たんするは明らかである。
まさに医療の進歩が国家を破綻させる。
 
このような未来を傍観しているだけではいけない。
肺扁平上皮がんの予防、つまり禁煙活動に力を入れるべきであろう。
 
禁煙外来に来られる患者さんはもちろん肺がんのハイリスクだ。
肺がん検診、特にCT検診を毎年受けて早期発見・完治を目指すべきだ。。
 
そしてその前に政府は禁煙活動に力もっとを入れないと
国民皆保険制度が破綻することを国民に広く啓発すべきである。
 

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この記事へのコメント

お医者様にとっては、訴訟原因となりかねない薬の登場は、我々一般人とは異なり難しいと思います。

扁平上皮肺ガンで親が他界しました。
まだ、平均年齢に達してはいませんでした。

もし、今も健在で、オプシーボの使用希望するか? といわれると・・・考えてしまいます。たぶん望まないと思います。

期待できる薬であっても、あまりにも国への負担が大きすぎること。
休眠治療を選択し、シスプラチンとTS-1を少量でゆっくりと使用することで十分に安定していたこと。

最終的には、他の病気が原因で、がん治療ができなくなり、様々な要因の結果として、最後の最後で肺がんが出てきたこと。などが経過でした。

多くの本を読み、多くの場所に出かけ、選んだ選択に悔いはなく、最後も在宅で家族で過ごすことができました。 あの薬があれば・・・といった後悔は、介護を経験した子としては、ありません。

若い人には可能性がある薬は有効であると考えますが、ある程度の年令になれば、残された時間を治療にのみ使うのではなく、大切な家族や友人との時間に使用することを考えることで、様々なことが穏やかになるのではないかと、私は考えています。

Posted by よしみ at 2016年03月15日 10:04 | 返信

先進医療であったとしても、医療の経済格差を助長するようであっては少々考えものです。
各々の専門科学者が研究開発に及ぶのは、枚挙に遑が無いのでしょうけれど、
IPS細胞のように「再生」という未来と、誰もが希望を抱く分野に大い投資して頂きたいものです。

Posted by もも at 2016年03月15日 06:09 | 返信

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