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JR東海事故の最高裁判決の評価と課題

2016年04月08日(金)

今日は「JR東海事故の最高裁判決の評価と課題」という演題で
弁護士でさわやか福祉財団会長の堀田力さんの講演を拝聴した。
これまで述べてきたことが間違いではないことが再確認できた。

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堀田力さんは、有名弁護士さん。→ こちら
田中角栄・元総理に論告求刑をした元最高検察庁の検事さんだ。

どんなに怖い人かと思いきや、笑顔を絶やさず、腰の低いとっても優しい人。
思わずファンになるとともに、いろんなヘンな質問をしてしまった。

そんな偉い人の話を聞き、勉強会のあとは
一緒に食事をしながらいろんなことを考えた。


外出する自由 VS 自己の生命維持+運転遂行の
法益をどこで調和するのか、という命題になってくる。

被害を総合的にとらえ、社会全体で対応することが重要である。

ただ今回の最高裁判決は、弁護士さんの目から見ると
いくつかの課題を残している。

・今回、新しく示された「準監督者」とは具体的に誰を指すのか
・成年後見人は、どこまで関わるべきか
 つまり、法律行為限定説 VS 事実行為包含説か?
 法曹界は徐々に後者に傾きつつあるように感じた。


@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

昨今の介護施設は、介護訴訟への備えで大変なことになっている。

自宅で転倒して骨折しても誰も文句を言わないが、
施設で転倒して骨折したら、介護訴訟になり、たいてい施設側が負ける。

だから、ある企業の介護施設では、「転倒したら、即、CTとレントゲン」を
義務づけて、転ぶ度にCTを撮りに来るが、どうなのか?

介護施設は、今、
・安全配慮義務と
・予見可能か、どうか
を常に考えておかないと、裁判で負ける、という構図になっている。

もし、JR東海の認知症の人が介護施設入所中の人だったら、
家族は施設を訴えていただろう。

今、弁護士さんと介護が、たいへん近いものになっている。

一昔前までは、医療訴訟が大流行で、デイフェンスメデイシンだったのが、
現在は、介護訴訟が大流行りで、デフェンスケアになっている。

だから、ばあちゃんは介護施設を間違えたら、閉じこめられて
もっとボケるのだ。→ その書籍

そして、家族はボケと闘うのだ。→ その書籍

「JR東海の判決は、実は地域包括ケアの根幹に直結している」。
座長の田中滋先生にそう話したら、「そのとうり!」と言われた。


今後、最高裁判決の意味を、全国のかかりつけ医とケアマネさんに
伝えていくことが自分の使命であると思った。






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