むつみ庵は、如来寺の真上にあるただの民家。
如来寺が運営している。

亡くなられた檀家さんの古民家を改修してできた定員９名のグル―プホーム。
はじまって１３年目になるそうだが、これまでに７人のお看取りがあったそうだ。





普通の田舎の家にしか見えない。
そのまま改造したが、行政に認可してもらうまで苦労されたようだ。



庭があり、畝があるが、高度な認知症でも畑はできるそうだ。
今は、イチゴが植えられていた。



ここも桜が綺麗。
今日は、午前中は尼崎で、夕は池田市。
そして夜は再び尼崎で宴会で、長い一日。



グループホームの各部屋からも桜が見える。
気持ちがいい場所。



むつみ庵の中の居間には、もともとあった仏壇が今もある。
入所者は自然とこのスペースに集まってくる。



２階の部屋には、この急な階段を上り下りしないといけないが、
１３年間、ひとりとして転倒が無いのは、老人なりに覚悟して昇降するからという。



タイのお坊さんと日本のお坊さんに頭を下げられたら入所者も気分はいいだろう。
タイの女医さんもいるので、なんとも不思議な時間。



むつみ庵（定員９名のグループホーム）の特徴。

１）民化改修型
２）庭の力
３）檀家制度の再活用
４）不満を言う場
５）急な階段など不合理を大切にする。
　文明は合理的だが、文化は不合理。
６）「里家（さといえ）」
　そこに行けば、「お帰り」と言ってもらう　
　地域で支えられる里家づくり

キーワードは
・畑仕事
・ものを育てる喜び
・田舎では、地域雇用に貢献
・アフォーダンス
・仏壇間が軸になる

ここにいると、生き切る、というより、「暮らし切る」と言ったほうが似会う。
平穏死とは、暮らし切ること。

日本には、４万件のコンビニがある。
一方、７万５千件のお寺があるが、なんとか活用できないものか。

本来、お寺は地域のコミュニテイの上にあった。
しかし今は、その土台が無くなった。

お寺という場を、なんとか再活用できないものか。
それが仏教国の底力ではないか。

日本のお寺は、メンバーシップ制で、宗派が何十、何百もある。
一方、タイのお寺は、公共の場で自由空間で、宗派は最大でも２つ。

私も仏教再興、お寺の再興に少しでも尽力したい。
秋には、お坊さんの大きな集まりで戸松先生と一緒に講演することになっている。

むつみ庵を見学したあとは、再び、如来寺に降りて
１時間ほど、釈さんとそんなこんな懇談させて頂いた。

時の人、日本仏教界のスターと、タイと池田でご一緒させて頂き光栄だ。
今度は、釈さんが尼崎の私のクリニックに来られる。








ありがとう、如来寺さん、釈さん。
そしてむつみ庵さん。



さて、尼崎に帰って、当院の歓送迎会だ。
井口先生が３月末で退職され、南先生が新しく赴任された。

タイの女医さんにも出席して頂いた。
二次会、三次会と、歌いまくった。


朝一番から長い長い一日が終わった。








我が仲間たち。



タイの女医さんもご挨拶。