このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

エンドオブライフケア協会設立一周年シンポジウム

2016年04月24日(日)

昨日はエンドオブライフケア協会設立一周年シンポジウムだった。
200の客席は早々に予約満杯になり懇親会も大盛況であった。
小澤竹俊先生や私たちの想いが形になり大きく広がっている。
2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 
盛りだくさんの内容だった。
あっという間の4時間だった。

比叡山延暦寺から小鴨さんに来て頂いた。
北海道の帯広からは山本さんに来て頂いた。

武見敬三議員さんにも講演頂いた。
私も最年長理事として少しだけ認知症についてお話しをした。

小澤ファンの女性が多かった。
小澤先生は、いま乗りに乗っている医者だ。

「今日が人生最後の1日だと思って生きなさい」という本が、
売れている。

そういえば、会の終了直後に中野園子さんから、御自身が編集された
「がんとともに、自分らしく生きる」(高野利実著)という著書を頂いた。

最後に、近藤誠医師への想いが書かれている。
また「HBM」という新しい概念が紹介されている、お勧めの良書である。

ついでに言うと、私も私も来週、新しい本が出る。
「がんは人生を二度二度生きられる」(青春出版)

私は町医者の立場から、がんという病気はなんなのかを語ってみた。
私の本は気軽に読める内容なので、興味のある方は予約して欲しい。

さて、エンドブライフケア協会の講習会はまだまだ続く。→こちら
小澤理論を学びたい方は是非是非参加して欲しい。(一般市民は参加不可)


ーーーーーーーー

私は、抗認知症薬の問題について話した。
しかし後で、医師仲間から「煽り過ぎ。誤解される」と非難された。

一方、市民や介護職からは「もっと声を大にして言って欲しい」と言われた。
同じ話を聞いても、こんなに反応が違うものかと驚いた。

そして少しだけであるが、こんな私を応援してくれる人がいることを心強く思った・・・

昨夜、ETV特集でハンセン病と闘った小笠原医師の半生を観た。→こちら
「ハンセン病は伝染しないので隔離不要」と唱え続け患者に寄り添った。

ハンセン病は不治の病ではない、体質が原因、隔離の必要は無い。
彼の主張は70年後にすべて正しいことが証明され、隔離法は廃止された。

彼を生涯いじめ抜いた偉い先生は晩年勲章を受けたが。
しかし彼はもうこの世にいなかった。

証言者として登場する大谷藤郎先生には何度かお会いしたことがある。
小笠原先生はまさに孤高の医師、孤高の人生、それにしても凄い精神力。

小笠原先生は敬虔な仏教徒であり生涯独身を貫き
患者の治療にあたった、医師の中の本物の医師であった。

彼の生きざまに感動した。
そして当然、ハンセン病と認知症を重ねながら見ていた。

あるいは、終末期医療に重ねて見ていた。
驚くほど重なる部分があった。

当然、医学界から大きなバッシングを受けるが、悠然と闘った。
そんな静かな先人がいたことを初めて知り。勇気をもらった。

患者さんの立場に立てば立つほど、バッシングを受けるのが医療の歴史。
現在進行形でいうならば、子宮頚がんワクチン後遺症も同様だろう。


どうかこのブログを見て頂いている皆様、小笠原医師の生涯を描いた
このETVの番組を、どうかオンデイマンドで買ってでも観て欲しい。

私は、勲章をもらった医師側ではなく、小笠原医師のほうを心の師匠と仰いで
爪の垢でも飲むつもりで、精進したい、と思った。(その時だけかも・・・)

昨夜のETV特集はそれくらいいい番組だった。
ハンセン病とは何か、がすべて分かる番組だ。

土曜の23時は家にいることが正解だ。

ーーーーーーーーーーー

エンドオブライフケア協会に私も来年あたりから本格参戦したいと思っている。
小澤先生の足元にも及ばないが、いつか力を結集していきたい。









2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

腰痛大丈夫だった様ですね。良かったです。

小澤先生の本、施設での対応に日々疑問を感じて悩んでいた時に友人が偶然貸してくれ
進路を変えるきっかけになった本です。小澤先生に感謝です。

NHKのハンセン病の番組、私もビデオにとっていたので見たのですが本当に良かったです。
丁度、昨日は報道特集でもハンセン病の特集をしていて独房の話や本当に酷い話を聞いたばかり
だったので、あんな先生がおられた事を知り感動しました。(カルテのお話など)
以前、ハンセン病療養所の自治会長さんが「僕の夢はね。ここ数年増えて来ている療養所の空き家に
一般の方に住んでもらうことなんだよ。」と仰ってました。私は一瞬、地方でも過疎化が進んでいるのに
(療養所は本当に人里離れている所にあるので)それは難しいかもと一瞬思ってしまいましたが、
名前を変え故郷を追われた方々にとって一般の人たちと一緒に生きていきたいという思いが強くあられるのだろうなと
思いました。統合失調症の方々は町に戻って来られ次は認知症の方を地域にとブログに書かれていましたが、
その次にハンセン病の方々が戻って来られる日が来るといいなと思います。

Posted by 匿名 at 2016年04月24日 02:32 | 返信

エンドオブライフケア協会に、私も来年あたりに入会しようかな...。
介護でも障碍でも、「心」を求める人、必要としている人々が集まる場所が福祉施設であると
当たり前なことのようですが、それを実感する日々です。
古き良き時代には、わざわざ"箱"に足を運び、通わなくても、地域に心があったであろうに..。と
思うことがあります。
悲しいかな、隔離という人生を余儀なくされたハンセン病患者さんの歴史について、別な番組を
以前に見ました。病気の解明が未熟な時代という背景もあったでしょうが、「偏見」が強く後押し
した、歴史的な悲劇だと思いました。
農耕民族であり、島国という立地が育てた風土なのでしょうか? 「偏見と差別」という心理を
拭い去ることが困難な理由は、そこにあるのでしょうか?
人間は5歳頃から人をいじめる(排除)する意識=本性を持ち合わせていると、本で読んだことも
あります。正しいことが証明されるまでに70年という歳月を要した、とは苦しく辛いですね。

Posted by もも at 2016年04月24日 03:16 | 返信

エンドオブケア設立1周年
本当におめでとうございます

シンポジウムに参加させていただいて ありがとうございました

参加されたお一人お一人 感じたことは
違うかと思いますが キーワードと宮ちゃんの思いと決意を綴ります

●小澤先生
「講座は…入学式 」
せっかく 学んでも 現場で活用しなければ もったいないです
どんな場面でも エンドオブライフケア援助者養成講座で学んだことを活かせることができます
今 悩んでいることは どうしたら多職種連携ができるか⁉︎
ご本人の意思決定が重要なのに
なぜか 支える側の想いが優先になってしまうんです

小澤先生のように
お話が違う方向に進んでしまったり お話がスレ変わった時に
ご本人にとっての最良を見つけることと 何が聞きたかったのかと常に冷静に分析しつつ
答えを出す技術を身につけたいです

●広畑さん
「その人の支えになるもの」探し…
施設での看取りって 本当に難しいと思います
私のお友達のヘルパーさんが 夜勤勤務の時に 利用者さまが急変し 生まれて初めて 心臓マッサージをしたけれど 亡くなってしまいました
そして 警察が入るという悲しいことが起きました
彼女は 心臓マッサージを行い 腱鞘炎になり なかなか治らず 退職してしまいました
結局は いつまでも 手の感触が消えず メンタルになってしまったよです
広畑さんの施設のように
人は いつか亡くなるものなんだということを みんなで理解していくことが大事だという言葉に 共感しました

●武見先生
政治は 常に 動いているんだ…
時代は 流れていく
おかしな政策が いっぱいで 本当に なんとかしていただきたい思いでいっぱいです

●NHK 池田さん
「人生の終い方 」5月放送予定だそうです
密着取材して 報道番組を作るという貴重なお話しを伺い
報道の使命なるものを感じました

●特養 山本さん
「医療の決定についてのガイドライン
死亡診断基準の明確化(24時間ルールとは)
医師との連携強化
職員研修(死についてわかっていること)
看取りのアセスメント(自己決定の支援)
不安への対処(何もいてあげられないのか…)」

その手段が
「紙芝居…」
理解 共有の効率がよいとおっしゃていました
→人生語りあって 最期どうしたいかを聞いて 紙芝居にする
わたしも 取り入れてみたいと思います

●小野沢先生
「非がんで亡くなる方 約30%
認知症…動けなくなってから2年
心臓ではなく大脳を相手にする
一人一人の未来を大切にする」

衝撃だったのが 2025年問題とみんなが言ってますが
地域によって 高齢の増加の波が違うですってことでした
人間 お一人お一人違うように
地域も それぞれの地域で抱えている問題に かなり違いがあるんだということ
ならば そこに住んでいるものが
真剣に取り組んでいかなければ 答えが出てこないんだと…
住民よ!立ち上がれ〜…ですね

●長尾先生
「認知症…何に困っているのか?」
「多くの医療者にありがちだが…
わかった気になってしまう人が多い
「ああ〜あ あ〜いう人ね…」っていうのはどうかな?」
「みんなも 徘徊しながら ここに来たよね
手を使って 口で食べる…移動する…大事です」

長尾先生のブログから
ギックリ腰になって 痛みと戦いながらの講演だったようです
大丈夫かしら〜?と ずーっと 心配しながら
見つめていました
認知症のお薬について
お医者さまの立場からでも 難しいのに わたしに何ができるのかと
本当に考えてしまいます
長尾先生の書物を利用者さまの息子さんに読んでいただいて
胃瘻の手術日まで 決定していたのを覆し
現在 おうちで 胃瘻なしでお口から 好きなものをたくさん食べていらっしゃるおばあちゃまがいます
認知症も 「その症状 もしかしたら 薬のせい?」っていう本を
ご家族に読んでいただいて ご家族が 考えていただくように働きが必要ですね
やってみます

●比叡山 延暦寺 小嶋覚俊さん
臨床宗教家とおっしゃていました

宗教…弱い人がやるもの 宗教なんかに頼らないってよく 耳にしますが
わたしは そうは 思いません
自分を見つめる作業です 自分と向き合う作業です
実に苦しいです

以上
ツラツラと書いてしまいました
参加できなかった方へ お伝えしたかったんです
お許しください

たくさんの素敵な出逢いをいただきました
ありがとうございました

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2016年04月24日 09:25 | 返信

エンドオブライフケア協会設立一周年シンポジウム、参加させていただきました。
先生のお話はいつも刺激的で、思わず「異議なし!」の相槌を入れたいところですが、場をわきまえて「笑い」でごまかしています。
先生の「本格参戦」を楽しみにしています。

Posted by 平穏CM at 2016年04月24日 09:53 | 返信

偶然、「ハンセン病の隔離政策に反対して治療研究した小笠原先生」のドキュメンタリーを見ました。
治療薬としての大風子油のことは、分かりませんでしたけれど、Wikipediaによると、ハンセン病の菌は結核菌と似ている処から、プロミンとか、DDSとかリファンピシンと、クロファジン(CLF)の3種を、なるべく感染してから初期の段階で投与する事で完治しているそうです。
中学時代の友達から、インドの風習について聞いたのですけど、昔からインドでは、癌の末期症状になったら、「ハンセン病」の患者さんの住んでいる谷にその癌患者さんを捨てたら、癌の患者さんが何故か治って元気になって谷から帰って来る風習があるそうです。本当かどうかは、知りませんけど(笑)。

Posted by 匿名 at 2016年04月25日 08:06 | 返信

すみません。先日笠原先生のドキュメンタリー、見たつもりでしたけど、殆ど寝ていた事が、分かりました。今夜再放映があったので、見たら、笠原先生は戦後も愛知県豊橋国立病院の官舎の自室で、プロミンや、戦後に入って来た、新薬で、ハンセン病患者さんを治療して治して差し上げていたそうです。
一方、隔離政策推進派の三田とかいう博士もしつこく、アメリカの占領政策に反対して、尚も、隔離政策を復活させたと言うので呆れました。
このドキュメンタリーの内容はテレビで居眠りしながら見ていたのでは、私には難しいなあと思いました。医者の良心と献身的な研究と実際の治療とはどういうものか、それに対して、軍国主義の隔離政策との攻防が、医学の歴史なのかなあとも感じました。
ベン.ハーの映画で、ベンハーのお母さんとお姉さんが、長い牢獄生活で、ハンセン病に罹って、死の谷で何とか生きていると聞いて、ベンハーが会いに行って、二人を抱きしめる場面がありましたので、ローマ時代の昔は隔離政策があったのかなと思います。
ググると、順天堂医大の先生が「ノルウェイが隣国(ロシア)との長い戦争で疲弊して、栄養失調になった国民にハンセン病が爆発的に増加した経験から、菌よりも、国民の体調に原因があると予測されたと、載っていました。

Posted by 匿名 at 2016年04月30日 02:28 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ