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Breakeless JR福知山線脱線事故から11年

2016年04月25日(月)

今日でJR福知山線脱線事故から丁度11年になる。
「あの日」のことは昨日のように覚えている。
そして”Breakeless”という映画を観た。
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乗客ら107人が死亡、562人が負傷したJR福知山線脱線事故から25日で11年。兵庫県尼崎市の事故現場では24日夜、約700本のろうそくをともして犠牲者を悼む行事があり、「2005・4・25/わすれない」のメッセージが浮かんだ。
 遺族らによる実行委員会が昨年から始めた「追悼のあかり」。JR西日本は列車が衝突した9階建てマンションのうち、4階までを階段状に残す工事を進めている。実行委のメンバーで、事故で義弟(当時34歳)を亡くした大阪府八尾市の上田誠さん(49)は「どのように現場の様子が変わっても、事故を二度と繰り返さないでほしいという願いは変わらない」と語った。


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平成17年4月25日の朝は晴れていた。
あの日の朝、クリニックから車で10分程度の場所で事故が起きた。

その日は、内科医会会長となって最初の幹事会の日でもあった。
6年前も東北で大きな災害があった日の翌日は、在宅医学会の司会だった。

最期の生存者は事故後24時間後に救出された若い男性。
なんと幼馴染の息子さんだった。

この事故から、JRだけでなく、日本が変わった。
効率より安全が重視されるようになった。

さて、BREAKLESS という映画について。

この事故のことはよく知っているつもりだった。
だから観る必要も無いかな、なんて思いながら観た。

しかしこの映画を観て良かった。
この事故は事故ではなく「必然」であったことが明確に証明する作品だった。

BBCとNHKが9年間かけてタッグを組んだからこそ生まれた作品。
尼崎での事故が欧米にも通用する普遍的な視座に昇華されている。

三宅響子監督の才能を感じる。
さすが、2014年のピーボデイ賞を受けた映画である。

亡くなった運転手も犠牲者に思えてならない。
しかしそのすぐ後ろ、、一番近くで重傷を負った若者のその後も気になる。

偶然だが、私が「その後」をよく知っている人間なのかもしれない。
11年前の人災は、多くの人の運命を変えた。

この映画の主題は、医療にも通じるところもある。
「背筋が寒くなりながら涙が止まらない」のは、三宅監督の才能もあろう。

今日だから敢えて言おう。

今も必死で闘っている人がいる。

だから、決して忘れてはいけない一日がある。

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この記事へのコメント

丁度尼崎に引っ越して2年目でした。
名神のインターから神戸消防が降りてきたが鮮明に覚えてます。

Posted by 尾崎 友宏 at 2016年04月25日 02:29 | 返信

Breakeless JR福知山線脱線事故から11年 ・・・・・・・ を読んで


“Breakeless”という映画を観ていない状況でコメントすることは、
避けるべきなのかも知れませんが ・・・・・・・
今回のブログで長尾先生は、
・JR西日本の尼崎電車事故が契機となって、JRだけでなく、
日本が変わった。 効率より安全が重視されるようになった。
・JR西日本の尼崎電車事故は事故ではなく「必然」であった。
・JR西日本の尼崎電車事故が欧米にも通用する普遍的な視座に
昇華されている。
と記述されて居られますが、そこに私は大いなる疑問と違和感
を感じます。

JR西日本の尼崎電車事故は、シミュレーター(仮想現実)の中
で起こった事象ではなく、現実社会で発生し、現に乗客と乗員
合わせて107名もの尊い命が失われた大惨事です。
その事故が事故ではなく「必然」とされる意味が、私には全く
理解出来ません。
もしこれを「必然」とするのであれば、運転手さんはともかく、
乗客として電車に乗り合わせていて事故に巻き込まれた106名は、
死ぬことが「必然!」となってしまいます。
JR西日本・尼崎電車事故の原因を、運転手さん一人の資質や過失に
求めることは明らかに誤りであり、運転手さんをそのような心情・
焦りに追い込んだ当時のJR西日本の企業体質にその原因を求め、
運転手さんが追いつめられた結果「必然的に!」この事故が発生
したという論旨であれば ・・・・・・、全くの論理のすり替え・誤魔化
しと私には思えます。

長尾先生は本ブログで“JR西日本の尼崎電車事故が契機となって、
JRだけでなく、日本が変わった。” 効率より安全が重視されるよう
になった。と述べられていますが、果たしてそうでしょうか?

本年1月18日に発生した、14名の死者を出したスキーバスの事故。
この事故は、一人乗務の高齢の運転士が引き起こした事故でした。
また、昨日〔4月22日〕、新名神高速道路(神戸北区)で起こった
橋げたの落下事故(2名死亡)。
などを引き合いに出すまでもなく、日本が効率よりも安全を重視す
る社会になった ・・・・・ という認識は明らかに誤りだと私は思います。

一部の飲食店など、いわゆるブラック企業が横行して、安全や健康
よりも経済性・効率性をより重視しているのが、現在の日本の実態
ではないか? と私は憂慮しています。

ましてや、“JR西日本の尼崎電車事故が欧米にも通用する普遍的な
視座に昇華されている”・・・・・ というのはどういう意味での記述な
のでしょうか?
“昇華!”されると、107名のこの事故の犠牲者は魂が救われると
でも言われるのでしょうか? “昇華!”などする必要はないと
私は思います。

以上、“Breakeless”という映画を観ない中での考えなので、誤解や
間違いがあるかも知れません。 長尾先生には、映画の“ネタバレ”
となることから書けない部分があるのかも知れませんが、もしそうで
あれば、本ブログでの記述は、ちょっと言葉足らずで誤解を招く怖れ
が多分にあるように危惧しています。

Posted by 小林 文夫 at 2016年04月25日 07:58 | 返信

今朝、このブログを一読した時に「そうです。全国的に鉄道運行が変わりましたね。」と書き込み
しようかと思ったのですが、思い出す事故の痛ましさやお悔やみの気持ちを、述べることが先決と
思い、一旦ブログを閉じました。
「あの日を忘れない」と灯された明かりの文字、「生・命」と文字が浮かび上がる白い大根の花、
の写真からは、深い悲しみと鎮魂の思いが伝わりました。
大災害や事件、事故に順位がある筈は、けしてありませんが、「あの日を忘れない」という惨事の
記憶には、御巣鷹山に墜落した飛行機事故・地下鉄サリン事件・JR福知山線脱線事故 これらの
NEWS映像は記憶に鮮明に焼き付いています。乗り物を利用する日常にあって「もし、一本乗り遅れて
いたならば」と不運を嘆く気持ちを抱いた時に、それは誰の身にも降りかかる可能性にあった、
「もしかしたら自分や家族であったかも知れない」と強く思うからかも知れません。
福知山線脱線事故については、鉄道会社の管理責任であり、人災であった、と早い段階で究明された
記憶がありました。文章にするために、ネット検索しました。(下記)

......産経新聞 ネット版 2015.4.29より 抜粋.....
運転から注意がそれた背景には、大幅なオーバーランによって「日勤教育」といわれる懲罰的な
社員教育を受けさせられることを懸念し、言い訳などを考えていたため-と事故調は推定している。

ATS-Pが整備されていないにも係わらず、最高速度を引き上げたり、駅での停車時間を短くしたり
する「速達化」が進められたのだ。

カーブなどで速度超過を防ぐ機能がある新型の自動列車停止装置(ATS-P)は脱線事故当時、
福知山線には整備されていなかった。
...............................
記憶を呼び起こすには、こと足りる文面のみを抜粋しましたが、
JR側の体質と不備が、事故の原因であったと明らかになりました。
福知山線脱線事故の直後から、鉄道各社が反省し、対策を順次重ねて今に至っていると思います。
電車のダイヤや運行・運転などを深くは知らなくても、日常生活で電車を利用すれば、それを肌身で
感じることができます。事故直後から、安全優先のためにダイヤの乱れ(遅延)は当前に周知されて
それによって怒り出す市民も居ません。天候や危険信号の影響でスローな車両運転も頻繁です。
これからも安全を祈念し、事故の犠牲者を追悼したいと思います。
鎮魂の思いも込めて「映画 Breakeless」をTVで放映して欲しいです。

Posted by もも at 2016年04月25日 12:52 | 返信

11年目
このドキュメントは捏造
捏造のJR福知山線脱線事故報告書のままドキュメント「Brakeless」を作成してそれが「ピーボディー賞」を受賞しました。それなのにBBCは取り下げないようです。
http://onaraga2kai.pupu.jp/bbc_e

原発事故と同じ構図、事故調とは、官僚事故調である。
https://www.youtube.com/watch?v=WL_bsoLcIZ8

Posted by 三平 at 2016年04月25日 01:26 | 返信

もう11年たったんですね。
早いですね。

Posted by 匿名 at 2016年04月25日 10:27 | 返信

お医者さんの経営する病院の院長は、もちろんお医者さんですよね。理事長は医療関係者では無い事もあるそうですけど。
船の船長さんは、航海術にたけた方であると思います。ですから、昔はいったん船が沈没するとなると、船長も、船と運命を、友にしたそうです。
飛行機の場合はどうなのでしょう。飛行機を作った設計者も、航空会社の運営委員会に入っていると聞きました。
運輸関係の例えば電車の会社の運営にも、実際に運転手の意見を取り入れて欲しいと思います。
ちょっと遅刻したからと言って、日勤教育ばかりさせて、恥を掻かせるのでは無く、何故遅刻したのかを研究して、少しでも遅刻しない努力をする、その為には運転手と車掌のチームワークと平等な討論が必要だと思います。
病院でも医療事故とか、事故に至らに無いまでも「ハットヒヤリ」リスクを、平等な立場で、院内討論すると、事故は少なくなると聞きました。
JRは、昔国鉄、その前は「省線」と言われて、明治以来の官製事業でした。現場の技術屋さんよりも、東大京大のキャリアーがトップを牛耳って、現場を知らない儒教産業では、事故ばかり起きます。
呉ソンファさんに依れば「韓国も以前は儒教国家で、エリートは現場に降りてこないので、欠陥商品ばかりだった」と本に書いています。
アメリカの経営者は、常にランチタイムに会議があって、現場の報告を上司が聴くので、優秀な製品ができるのだと、呉ソンファさんは言っていました。
JR会社のキャリアも、現場に降りて欲しい。現場の運転手や車掌も経営会議に参加して欲しいと思います。

Posted by 匿名 at 2016年04月26日 07:15 | 返信

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