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熊本地震から防災を再確認しよう

2016年05月03日(火)

熊本の被災地に外国人ボランテイアがたくさん入っているという嬉しいニュース。
今日は雨で大変な様子だが、余震が収まり平穏な日々が戻ることを祈っている。
GWに熊本に行こうと思っていたが、まだ腰に自信が無いので止めることにした。
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5年前のGWは、1週間、東北の被災3県を巡った。
しかし今年のGWは、熊本の被災地入りを諦めた。


この差が、「老化」というものだろう。
年々意欲が低下していることが分かる。

むしろ、自分のクリニックを維持するたけでも大変な仕事だ。
もちろん抱えているたくさんの患者さんを守るだけでも大変。

しばらくは足元を固めたい。

4月から若い医師が1名、5月からもうひとり若い医師がまた1名入職。
そして5月から研修医君を預かっている。

その上に、今週は台湾から研修に来る医師がいて、3人の相手もする。
その上に、たくさんの患者さんを24時間体制で診ている身なのだ。

さて、自分の周りの防災は大丈夫かな?
その辺のことを医療タイムスの連載に書いた。→こちら


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医療タイムス4月号    熊本地震から防災を再確認しよう    長尾和宏
 
 4月14日から熊本県を中心に起きている断続的な地震で被災されている多くの方および犠牲になられた方に心からお見舞い申し上げます。4月17日現在も断続的な余震が続いており予断を許さない状況の中、本原稿を書いている。21年前、私は市立芦屋病院の勤務医として阪神大震災を経験した。だから今回の倒壊家屋のテレビ映像を少し観るだけでも、当時の暗い記憶がフラッシュバックした。東日本大震災の被害は津波が中心であったが、熊本の災害は阪神同様、家屋倒壊型である。現在も倒壊家屋の生き埋めになっている人がいるであろう。発生から48時間以内に重傷者の救命治療に当たる災害派遣医療チーム(DMAT)など多数の医療チームが続々と現地に入っている。DMATの活動は医療界全体で支援すべきである。そんななか阪神大震災の経験者としてあまり報道されていないことを、思いつくまま書いておきたい。

 飲料水が不足しているという情報を聞き、阪神大震災のあとに被災地で胃潰瘍が多発したことを思い出した。避難生活によるストレス潰瘍と思いきや、後にピロリー菌の急性感染による急性胃粘膜障害(AGML)の多発であることが分かった。おそらくポリタンク等に分注された飲料水を介して集団感染したのであろうか。ピロリー菌陰性の人の胃粘膜にピロリー菌が入って来た時、あたかもインフルエンザやウイルス性急性肝炎のような激しい急性炎症が惹起される。ピロリー菌に対する生体反応はさまざまで、炎症後に自然治癒する人もいれば、慢性持続感染に移行する人もいる。飲料水の衛生面の配慮が気になる。

 次にテレビ映像を観ていてマスクをせずに救援活動に従事している人がたいへん多いことが気になった。倒壊家屋の多くは古い建物でアスベスト建材が多量に含まれているはずである。それらが撤去作業中などの際に飛散して吸い込んでしまう可能性が充分ある。阪神大震災が起きた1995年当時、中皮腫という病気の存在はおろかアスベストとの関連はあまり知られていなかった。アスベスト吸入の怖さはそれを吸入して20~30年後に中皮腫が発生することである。我が地元の尼崎では旧クボタ工場から排出されたアスベストに起因する公害中皮腫が大きな問題になっている。2012年に悪性胸膜中皮腫のため亡くなられた小説家の藤本義一さんも阪神大震災当時、西宮市に住んでいて被災地を回られた。その時に吸い込んだアスベストが20年後に命を奪った、と藤本さんの娘さんである中田有子さんも熊本の映像を観ながら警鐘を鳴らしている。

  救援は当然ながら、障害者や社会的弱者を最優先とすべきである。しかし救援物資が末端まで行き届くためには相当に細かな配慮が必要で、そのために救援情報をできるだけ一元化すべきだ。外部から救援のプロが入らないと無駄が大きくなる。まさに政治や行政のリーダーシップが試されている。在宅療養中で重症者の支援のためには外部からの訪問看護チームの投入も検討すべきだろう。透析患者さんや重症患者さんは、一時的に県外避難も視野に入れるべきだ。460回を超える余震が続き、その震源地が移動している現在、九州全体、そして四国や本州も地震に対して充分に備えないといけない。「防災は最大の予防医療である」ことを我々は阪神と東北の震災で学んできた。今回の熊本地震において、これまでの教訓や防災対策が活かせるかどうかが問われている。

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

ネットを開くと、現在も熊本での余震が続いている震度情報が現れます。
これまで類を見ないタイプであるとも聞きます。
阪神淡路大震災では主として火災被害の大きさが、
東日本大震災では津波の恐ろしさが、視覚的に強烈に印象に残りました。
刺激的な描写は少なく感じてしまいがちな今回の熊本地震ですが、マグニチュード7以上に
2回も見舞われ、今もなお揺れ続けているという地震規模は、先の大震災以上です。
象徴的な被害が表現され難いのは、広大な大地であるから壊滅的な被害が小さく映ってしまう
のかも知れません。この地震が、東京直下であったら、とシュミレーションしたならば
東京は壊滅状態だったのではないでしょうか。

PS:今日は憲法記念日でした。
ネット記事を流し読みしていましたら、原発被害によるものではないか、と思われる奇形児が
多くあるという現実を読みました。
本当に日本の窮状です。
我がジュリーが作った歌にもHitしました。
https://www.youtube.com/watch?v=7qnCuckLIbA
我が窮状ですが、守るべく9条をも思い浮かべました。

Posted by もも at 2016年05月03日 10:47 | 返信

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