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看板に偽り、あり?

2016年05月11日(水)

在宅療養支援診療所という看板が10年前の、2006年からある。
最期まで在宅でお世話させて頂きまっせ、という届出制になっている。
しかし実際に年に1人でも看取りを行っている診療所は半数だという。
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「自宅看取り」ゼロ47% 岡山県内の在宅療養支援診療所

 2016年5月10日 (火)山陽新聞
 

 

 岡山県内の在宅医療を24時間体制で支える「在宅療養支援診療所(在支診)」のうち半数近くが、2015年6月までの1年間に患者の「自宅看取(みと)り」を1回も行っていなかったことが分かった。容体急変などに伴う「緊急往診」も約3割の施設が未実施だった。国が「病院から在宅へ」をキーワードに在宅医療を推し進める中、担い手として期待される在支診が十分機能していない実態を浮き彫りにしている。

 山陽新聞社が行った中国四国厚生局(広島市)への情報公開請求による開示文書で判明した。在支診は在宅医療に取り組む診療所を増やすため06年度に創設されたが、看取りをはじめとした緊急時は従来通り、病院への救急搬送などに委ねられている可能性がある。専門家からは在宅医の負担解消など早急なサポートを求める声が上がっている。

 開示文書によると、厚生局に報告のあった県内の在支診324施設のうち、14年7月~15年6月の1年間で患者方などでの「自宅看取り」が1回もなかったのは152施設(47%)、「緊急往診」がゼロだったのが100施設(31%)。常勤医の数でみると、両項目とも実施していなかった施設の多くは1人だった半面、10人以上を自宅で看取った施設(10カ所)は平均3・1人と複数で対応していた。

 毎年10人以上の自宅看取りを行う在支診医師は「認知症専門などを除いて自宅看取り、緊急往診とも年間ゼロは考えにくく、敬遠しているのではないか」と指摘。一方、自宅看取りと緊急往診が1回もなかった在支診医師は「地域に医療機関が少なく『自分がやらねば』という気持ちはあるが、1人で外来診察をしながらの看取り、往診には限界がある」と打ち明ける。

 医療制度に詳しい東京大高齢社会総合研究機構の辻哲夫特任教授は「24時間365日、自宅への訪問診療から看取りまでをフォローするのが在支診の本来の役割だが、全国的にも機能していないケースが少なくない。市町村や郡市の医師会が中心となり、在宅医を支える仕組みづくりが急務だ」としている。


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この記事へのコメント

最近、実父が移動した介護施設は、特定施設入居者生活介護を利用できるサ高住(たぶん)。経営者は非医療者。
数年前から施設自体はあった、が、電話で聞くと、バッテンつけたい病院が協力提携病院だったので、実家の近くなのに入居に至らなかった。
最近、数人の若手医師が立ち上げた訪問診療所がその施設でも契約可能となり、看取りまで世話してくれるとのことで、入居を決めた。
現在は在宅医師だけの診療所で付属の看護師はいない。施設看護師が看護業務をやっている。重度介護者の場合は施設看護師だけでは回っていかないと推測するが、別のナースステーションを使っているのか、そこまで突っ込んで聞いていない。現在の実父は医療度低く、今後も苦痛緩和は望んでいるが胃婁もIVHもカテーテル挿入も希望していない。

現時点では、選んで正解だったと思う。その在宅医師たちは、個々の患者と対等の人間として向き合おうとしている。
若いゆえに、看取りの場数をたくさんは経験していないだろうし、この先、いろいろあるだろう。けれども、苦労多くカネにならない在宅医療を志している医師たちを、患者家族として「はぐくんで」いきたいと思う。

・・・ところで、最期まで施設で(在宅で)看取ると言っている彼ら若手医師たちは、24時間ルールを正しく理解しているの、かな?

Posted by 匿名 at 2016年05月11日 02:48 | 返信

冒頭にある診療所については、全く知りませんでしたが、
締め括りの文中
「24時間365日、自宅への訪問診療から看取りまでをフォローするのが在支診の本来の役割だが」
と明言されているとうり、名実ともに実践している、公明正大でいらっしゃるのがDr.長尾です。
何事に於いても、有言実行するには並大抵ではない、大変な苦労があるとシロートでも分かります。
同業者に於かれましては、言わずもがな、と察して頂けたらな...と思ったりしますが...。

Posted by もも at 2016年05月11日 10:36 | 返信

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