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2025年問題とは

2016年06月08日(水)

「2025年問題って知ってる?」
研修に来たいろんな医者に聞いているが知っていた人はゼロ、だった。
産経新聞の連載は今日から「親の介護シリーズ」で書くことにした。→こちら
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前回の東京オリンピックと次回の東京オリンピックの老人比率を
比較しながら、2025年問題について書いてみた。

医学教育でも、少しは高齢化社会を教えるべきなのだが・・・
夜の診察を終えて、金沢で開催されている日本老年医学会に向かっている。

これから40年間くらい、すなわち私が100歳を迎えるまで
老人医療が医療の中心(医療費ベースで6~7割)になる。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


産経新聞・親の介護シリーズ第1回   2025年問題とは
                  2回の東京五輪と高齢者
 
 今日から8回、「親の介護シリーズ」になります。私は今月、58歳になりますが、最近、どこに行っても私が医者だと分かると飛んでくる質問はただひとつ。親の認知症、親の介護に関する質問ばかりです。そう、私の世代の親といえば皆80、90歳代です。寿命が近づき、介護が必要な世代なのです。そこで今回「親の介護」と銘打ちました。しかし子供世代はもちろん、親世代の方にも是非読んで頂き、記事をコピーして自分の子供やお孫さんに渡して欲しい。そういう願いを込めて8回を書きます。

 思い返せば、前回の東京五輪が開催された1964年(昭和39年)、私は小学校1年生でした。開会式をリアルタイムで観たことをかすかに覚えています。当時の日本の人口は9719万人、65歳以上の高齢者は604万人、平均寿命は男性67歳、女性73歳でした。つまり80歳代の多くは亡くなっていて珍しい時代でした。だから現役世代の11人が1人の高齢者を支えることが簡単にできた時代でした。

 一方、2020年の東京五輪時には、日本の人口は1億2400万人で高齢者は3600万人と予測されています。そうなると現役世代の2人が1人の高齢者を支える時代になりますが、現役世代の年収自体が伸び悩んでいます。75歳以上の後期高齢者人口で比べると、前回の五輪時の200万人から2200万人と、なんと一挙に10倍に増えるのです。そう、世界史上、人類史上誰も経験したこともない超高齢社会、そして親の介護という時代を我々日本人は生き抜くことになっています。


 さて「2025年問題」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。次の東京五輪の5年後の話です。「2025年問題」とは団塊の世代全員が後期高齢者となり、言葉は悪いですが「死にどき」を迎える時代なのです。現在、年間約120万人がお亡くなりになっていますが、その数が約160万人以上に増えるという。それを多死社会と呼びます。正確にはそのピークは2032~2036年頃になるそうです。何?私はもう死んでいる?そんな後期高齢者の声が聞こえてきそうですが、その時には現在の子供世代が高齢者になっています。つまり「多死社会」とは、現在の子供世代にとっては親の世代の話というより自分自身の問題でもあるのです。そこで現在、50代、60代のみなさまは、その時にボケていない自信はありますか?もし今、「自信がある!」と答えらならもしかしたらその人は既にボケているのかもしれません(笑)。その時にはおそらく高齢者の3人の1人、いや2人に1人がボケていると予測されています。そんな時代に、これまでの急性期病院中心の医療で果たして回るのでしょうか。

 歳の数に比例して病気の数も増えますが、治せない病気だらけになります。医療も日進月歩ですが数の試算から言っても到底対応できません。大ざっぱに言えば、前回の東京五輪と次回(2020年)の東京五輪では日本の社会構造はまったく違うものです。後期高齢者が10倍に増える一方、それを支える現役世代は超先細りです。しかしお先真っ暗、という話をしたいわけではありません。逆に、お先も大丈夫という話をしていきます。とにかく我々は前人未到の世界に突入するのです。
 
 
キーワード 2025年問題
「2025年問題」とは、団塊の世代が2025年頃に後期高齢者(75歳以上)に達し社会保障費の 急増が懸念されること。平成37年(2025 年)の高齢者人口は、約3600万人(人口比約30%)に達すると推計されている。
 

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この記事へのコメント

多職種連携…
大事だと思います

なんですが…
日々 悪くなるご本人の身体の状態をご家族が受け入れられないことが多く
家族になってしまうケアマネさんがいて
あなたも変化に気がつかない

今 死にそうなんだけど…と感じていても
この間は トイレに行っていたとか
ご飯を食べていたとか
おおいに結構です

だけど
今 もうすでに ご飯が食べれなくて 褥創ができかかっているのに…
まだ一週間に1回の訪問でいいとアセスメントされるのが
本当に理解できない

お願い…
医療で行かせてください
と懇願したいです
泣きそうな宮ちゃんです

とはいえ
これも この方の人生です

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2016年06月09日 12:10 | 返信

所用で、近隣にある基幹病院とか、介護福祉施設を訪れる機会があります。
2025年を待たずとも、超高齢化社会の現状と不可思議を垣間見る事ができます。
各々個人への対処療法では間に合わない、追いつかない現状が見て取れます。
資本がある大手(病院)であっても、ゆとりあるスタッフなど無いのでは?と思う事
度々です。マンツーマンのような対処では、働き手が疲れてしまいます。
時に、介護サービスを受ける御老人が "お客様"化してしまっていて、スタッフを
手こずらせる場合もあるそうな。
規定と書類に "にらめっこ" していたら、事が捗らないのです。
それが労働の足かせとなってしまうのではないか?と思うことがあります。

Posted by もも at 2016年06月09日 12:29 | 返信

確かに、ヘンなケアマネジャーがいます。
私の母に、ある女性ケアマネジャーを、お願いしていたのですけど、ケアマネジャーの方から「怖くなってきたから辞めます」と一方的に言って電話が切れました。「怖い」とは何のことだろうと思いつつ、私が悪かったのだろうと思いました。
それで、父の時にお願いした、社会福祉協議会のケアマネジャーを、お願いしました。快く引き受けて下さいました。そのケアマネジャーは栄転して、他のデイサービスに移られました。次のケアマネジャーも良くしてくださいました。
母は死んで5ヶ月経った時、「怖い」と言って勝手に辞めたケアマネジャーが電話してきました。
「大谷さんのお母さんの歯科治療の報告書がうちに来てたんだ。それが2月以来、来なくなった。なんでだ?」と言う質問でした。
「一年前に、貴方が怖いからと言って一方的に辞めたのに、何故歯科治療の報告書があなたのところにいってるんですか?何故あなたはそれをおかしいと私に言ってこなかったのですか?」と聞くと「辞めたのは大谷さんが辞めてくれと言ったから辞めた。歯科治療の報告書がうちに来ているのを、何で私が大谷さんに報告せないかんのか?私は何で報告書が来なくなったんかが聞きたいだけだ」
「母は死んだんです」と言うと「ああそうか、死んだんや」と言うだけなんです。
ほんとに不愉快なケアマネジャーでした。こんな人が主任ケアマネジャーなんですから、呆れたものです。

Posted by 大谷佳子 at 2016年06月09日 07:56 | 返信

2025年問題とは ・・・・・・・ を読んで

2025年に、日本がどのようになっているのか?
分かりませんが ・・・・・・・
昼間に、公共交通機関〔市バス〕に乗車していると
高齢者が殆どで、バスの乗降時にゆっくりとしか動
けない人を本当に多く目にするようになって来ている
ことを日々実感しています。

長尾先生の詩?:“親の老いを受け入れる”を聴く度に、
私は “自分が老いて行く様子” と重なって、老いると
いうことはそういうことなのか! と思っています。

老いるということが、一方的に悪いことばかりでなく、
老いてこそ分かること、出来ることもあるとは思いま
すが、昨日まで出来ていたことが出来なくなることが
老いの本質であれば、そして日本国の人口が減少して
行くことを考えると、どうしても私には、日本国の将来
が明るいものになるとは思えないでいます。

長尾先生が本ブログで宣言されている、“2025年
の日本も大丈夫! 〔捨てたもんではない!〕” で、
どのような未来が語られるのか? 楽しみに待ちたい
と思います。


話は飛びますが、“抗認知症薬の少量投与を容認”され
たことで、 “医源病” としての “認知症” 患者が、これ
から減少して行くことが期待され、喜んでいますが・・・・

高齢化:老いるということが“認知症”発症の一番のリスク
ファクターであることと、先のブログで長尾先生が紹介さ
れていた、『イギリスでもアメリカでも認知症の人は減っ
ている!』 という記述の関係性が分かりません。

高齢化のスピードは日本程ではないと思いますが、イギ
リスでもアメリカでも高齢化は徐々に高まっていると
推測しています。 

何故? イギリスやアメリカで “認知症患者さん” が
減少しているのでしょうか? 
その理由は分かっているのでしょうか ???

Posted by 小林 文夫 at 2016年06月09日 08:29 | 返信

 いつも楽しく読ませていただいております。ありがとうございます。このたび、親の介護シリーズに期待を込めて、はじめてコメントさせていただきます。
 さて、現在の高齢者社会については、あまりにも高齢者の自己負担が少ないと感じます。優遇され過ぎです。もちろん、選挙で選ばれた議員の方が予算を決めるわけですから、投票者数の少ない若者や現役世代の生活が軽視されるのは致し方ありませんが。
 現在の高齢者は、前回の東京五輪が開催時に置かれていた高齢者の恵まれた処遇を知っており、自分たちが支えてきた。との自負もあります。よって、現在、またはこれからの高齢者に係る受益者負担増を認めようとしません。よく高齢者の言われる言葉に「私には、年金しか収入がないので生活が苦しいです。」ですが、フリーターや新入社員の月収を超えることが珍しくありません。当然、うちの介護スタッフより充実した人間らしい生活を営んでおられます。これでは、介護する側(支える人)が、倒れてしまいます。どうか、これから高齢者になられる方は、今の社会構造を理解のうえ、適切な経済的負担を負ってください。税金といった若者やまだ生まれてもいない子供達に、自分達の負担を負わせることのないように、自分たちで精算して旅立ってください。
私たちも精一杯がんばりますので、お互いに踏ん張りましょう。よろしくお願いします。

Posted by こぼね at 2016年06月09日 10:19 | 返信

こぼね様
「前期高齢者」または「後期中齢者」の方でしょうか。
「後期高齢者」のひとりです。
満額でない年金から、県市民税、国民健康保険料、介護保険料を控除されています。
もちろん、消費税、固定資産税、所得税、個人事業税などを納税させていただいています。
できうれば、膨大な?相続税を国庫にお納めするか、または全財産を国庫に没収されて、
「旅立って」いけたらとは、思います。
五木寛之さんは、こぼね様のような「嫌老」階級を想定して、「老人階級のなかでの配分」を提案されています。
しかし、これには、ほんの一部とはいえ、強大な抵抗勢力が、黙ってはいないでしょうし、
予定される法定相続人たちが指をくわえていないでしょう。
こぼね様のご提案を実現するためには、森戸辰男さんが提案しGHQが受け容れた、
「憲法第25条」(生存権)の削除を問う、国民投票が必要です。
「自己責任」「受益者負担」をいうなら、「出産」「保育」「初等教育」も、
「疾病」「負傷」「失業」も、すべて自己負担となります。

アメリカでは、「オバマ・ケア」(民間保険丸投げ)お断りの病院があたりまえになり、
そのの門前で、保険証をにぎりしめたまま絶命している日常・・・。
憲法第9条とともに、日本が世界に誇るべき国民皆保険が崩壊の危機にさらされるのも、時間の問題です。
サラ金顔負けの「奨学金元利」取立てで、非正規青年が自己破産に追い込まれ、
父が、ついで母が、自己破産に追い込まれる、「自己破産の連鎖」。
サンダース「政治革命」が躍進する、ゆえんです。

若年層に「嫌老」感情をあおり、若老対決、自己責任、受益者負担を強いることで、
日本、のみならず、世界の根本問題は、一歩でも前に進むのでせうか。
なにごとも、「政局」「株価」で、頭がいっぱい。
「お約束はお約束、新しい判断は新しい判断」という、
われらが宰相(自称、立法府の長。そのうち、司法府の長とも、いう)。
「新しい判断」を「ご聖断」と称した、首相補佐。何とかセブンの隣室で、誇らしげに4枚の紙を見ていた。
アヘ熊本訪問の日に、上空をゼロ戦機が慰問の旋回。
衆議院選挙のまえに、国民栄誉章。参議院選挙のまえに、総理大臣賞。
甘利が目覚め?、舛が逃げ切る?
若も、老も、よき睡眠がとれてますか。

鍵山いさおからこぼねへの返信 at 2016年06月10日 02:42 | 返信

世界中の所得格差がひどくなってきています。
世界中の、お金持ちは、タックスヘイブンと言われるケイマン諸島等の税金の安い国に、会社や、個人財産を移しています。
一体誰が悪いのでしょう?
日本の中でも、本当のお金持ちは、高級老人ホームに入るか、介護保険のお世話にならず、医者も家の中に入れず、容体が悪くなったら、救急病院に入院して,元気になったら、帰宅しています。
介護保険を利用しているのは、家の中をひとさまに覗かれても、財産の無い中産階級です。
「安倍総理は、超インフレ経済にする事で、老人の年金や貯金を目減りさせて、若者の給料の価値を上げようとしている」と、辛抱治郎アナウンサーの「日本のアホを切る」の中で述べています。
安倍さんが、貴方の思うような世の中にしてくれて、貴方の嫌いな老人を亡くしてくれそうですよ。

Posted by 匿名 at 2016年06月10日 07:04 | 返信

ヘルパーさんや、介護職の方達の収入が、異常に低いのは分かります。
介護職の給料が安すぎる事だけを、与党にも野党にも訴えたほうが、良いと思います。
政府も、介護保険料を、一割から二割、三割に引き上げる動きがあります。
でも高齢者の貰っている年金は、公務員の共済年金と、国民年金は差は、物凄くありますけれど、厚生年金が少しと、国民年金が大部分しかもらっていない人などの収入の差はそんなにないのではないでしょうか?
年金以外の財産(山林や、骨董や有価証券)をどのように評価するのですか?
大体、介護職として、利用者の家に入って、利用者の収入や財産と介護職の給料の差がある事から「老人はもっと、払ってほしいと仰る」と思っていらっしゃると、その気持ちが、直ぐ分かる老人は、介護職に、チップを払わなければいけないのでしょうか?
一日一万円のチップでいいのかしら?とか、もっとチップを上げなきゃ、ひどい目に会わされるとか老人は色々心配することになります。
介護職に給料の値上げと、介護保険利用者の保険料値上げとは切り離して考えて下さい。利用者も、高い保険料が払える人と払えない人がいます。どこで区別するのですか?
厚生労働省に文句を言って下さい。
私も、介護保険を利用しないように、有料の体操教室でも行かなければ行かんなあと痛感します。太ると罰金を取られるし老人ホームに入所できない。
認知症になったら、姥捨て山にでも行かなければ。姥捨て山までのルートを、教えて下さい。
貴方のご両親は、介護保険は利用しないのでしょうね。
貴方ご自身は御両親の介護も、していらっしゃるのでしょうね。
貴方ご自身は、介護保険を利用しないのでしょうね。
在宅介護をしている家族は、無休で無給料ですけど、それについてどう思われますか?

Posted by 匿名 at 2016年06月12日 12:40 | 返信

最近、一般社団法人日本介護支援専門員協会のメールマガジン No.378に、平成28年度介護従事者処遇状況調査等のついての中で「介護従事者の処遇状況および介護職員処遇改善加算の影響等を評価するとともに、次期介護報酬改定の基礎資料を得るため継続的に実施されている調査について、本年度の実施案と調査票案がおおむね了承されました。
調査は10月に実施し、3月に結果を公表する予定です。
と言う記事が載っていました。どうなるか分かりませんけれど、ヘルパーさんが居なくなったら、介護保険は成り立たないですからね。
介護保険を利用している利用者から利用料金の値上げを考えているようです。

Posted by 匿名 at 2016年06月24日 11:45 | 返信

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