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何もいいことが無かったこの週に

2016年06月30日(木)

今週は数年に一度の絶不調の週だった。
そんななか、58歳の誕生日を祝ってくれる人がいるのが救いだった。
なにをやって上手くいかないときは寝るしかないが寝る暇も無かった・・・
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悩み続けた日々がまるで嘘のように
目が覚めたら58歳になっていた。

せめてひと夜の恋もなく、
泣いて泣きつくせる体力も無く、

忘れられる時が来るまで閉じる心さえ無く、
心を閉ざしたまま、静かに静かに暮らして行こう。

自分の言葉に嘘はつくまい
せめて人を裏切るまい。

何もいいことが無かったこの週を
死にもせずなんとかやり過ごせた”めでたさ”よ。

こんな歌をひとりカラオケで叫んでみても
虚しいだけの30分間。



たくさんの人からフェースブックでお祝いを頂いてありがたい。
でもかっこいい返し方も知らず、幼稚な言葉でしか会話できない。


集中減算対応にあけくれた1週間でもあった。

国に問い合わせ
ケアマネ協会に問いあわせ
尼崎市に問い合わせ
西宮市に問い合わせた。

これだけで1本のドキュメンタリー映画ができるような内容。
あるいは3時間は話せる。

要するに、国も市町村もバラバラで無茶苦茶で支離滅裂。
地域包括ケアにまったく筋違いな政策に嫌気がさした週でもあった。

地域包括ケアを破壊するのが集中減算という愚策。
悪を助け、善をくじく制度にいったい何の意味があるのか。

修正は簡単なのに、政治家も役人もそれを理解しないし、
耳を傾けようもしない。




もういやだ、こんな生活。
でも、やるところまではやる。

明日は西宮市長と直談判だし
尼崎市長の返事待ちでもある。


もとを辿れば、2000年の介護保険の制度設計自体が間違っていた。
看護とリハビリを介護に入れたことが間違いの元凶。

何度も修正のチャンスがあったのに、
現場の意見を聞けない国がチャンスを逃した。

そんな欠陥政策の下で様々な地域包括政策がどんどんすすめられているが、
根っこが間違っているので末端の役場やスタッフのストレスはもの凄いものに。

結局、どこに言ってもダメ。
諦めるしかないのがこの国。

でも集中減算のことなんて、今週のストレスの5%にすぎない。

一生懸命真面目にやっても解決できない課題は人生につきもの。
どうしようもないことがあるのが、この世の常だし、仏教の教えだ。

でも日本は、平和だからいいじゃない。
平和だから文句も言えるし、涙の捨て場所を探しても自由だ。


昨日も2件の看取り。
今週は7件になった。

夜中じゅう、携帯やメール着信音が止まない日々。
そんな58歳は、きっと世界にたった一人なんだろう。

今夜こそ寝てやるぞ。


















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この記事へのコメント

ほんとうに、おつかれさまです。
おやすみなさいませ。

Posted by 尾崎 友宏 at 2016年07月01日 01:27 | 返信

お誕生日 おめでとうございます!
良き一日でありますように。

Posted by もも at 2016年07月01日 06:33 | 返信

先生の心情がひしひしと伝わってきます。
本当の大変さは「わかります」と軽々と言えないのですが、
応援している人々、共感している人々はたくさんいます。
どうぞお体大切に。ご活躍を励みにしています。

Posted by 匿名 at 2016年07月01日 06:35 | 返信

お誕生日、おめでとうございます。
先生は、58歳になられたのですか。
私は11月で68歳。
ああ嫌だなあ!

Posted by 匿名 at 2016年07月01日 07:58 | 返信

「なにもいいことがなかった♪」
「なにもないハルです♪♪」
なつかしく、いとしい歌謡曲を想い出します。
長尾先生にとって、「誕生日」は、ストレスを洗い流す、ひとつなのですね。
人それぞれ、ストレスを消す「百とおりの手」を持つがよい、
とは、たしか、宇宙飛行士のストレス軽減を担当する専門医の提言でした。

これまでの生涯で、「誕生日」を祝ってもらった経験がありません。
今では、むしろ江戸時代の俳人ではないが、「年の瀬」
いや「誕生日」が近づくと、低気圧が急接近してくるようで、憂鬱です。
ひとまえで「生年月日」を記入する機会があると、あわてて思い出せない不安にかられます。
加齢とともに、「誕生日」を無事いなせた年は、何かいいことがあるようで、嬉しくなります。
これも、「ストレスを消す百とおりの手」のひとつ、なのでしょう。
昨今の極端な気圧・気温変動で、1日おきに花をつける、我がムラサキツユクサにいやされます。

Posted by 鍵山いさお at 2016年07月01日 01:18 | 返信

作詞家の素質もかなりあるみたい。
こっそりゴーストライターやってたりして。

Posted by 匿名 at 2016年07月01日 04:34 | 返信

在宅看護の世界に飛び込んで…
最先端の看護から取り残されるのかと思っていました

でも 違っていた
最先端は 在宅にあったんです…と、わたしは思っています

先生のおっしゃる通り…
何かわからないことがあり 行政に問い合わせると
たらい回しに遭います
結局 責任を取ろうとする人はいないんです
いつも 腹ただしく思っています

それでも
声を上げないと変わらないですよね

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2016年07月01日 10:48 | 返信

看取りと一口に言っても、色んな人生があっただろうし、色んな家族がいるだろうし、状況も様々だろうし。。。
お医者様だから、強靭な体力と忍耐力と理解力と・・・・が、神がかり的にあると思いがちですが、同じ人間、決してそんなことないと思います。
一週間にそんなにもの看取りって、それだけで、ものすごいストレスだと思います。。。

Posted by ゆま at 2016年07月01日 11:29 | 返信

長尾先生、お誕生日おめでとうございます。
先生のご活躍には、本当に感謝しております。
私も、私の出来る事をやっていきたいと思います。
どうか、お身体大切にお過ごし下さいませ。

Posted by 栗原由子 at 2016年07月03日 09:07 | 返信

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