このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

小規模多機能やお泊りデイは?

2016年08月04日(木)

産経新聞・親の介護シリーズ第7回は、看取りのできる施設について書いた。
小規模多機能やお泊りデイで看取りができるのか、できないのか?→こちら
私のところではこれらの施設に結構(ものすごく)助けられているのが実態だ。
2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 

産経新聞・親の介護シリーズ第7回  看取りのできる施設
                  小規模多機能やお泊りデイは?
 
 神奈川県相模原市の障害者施設で凄惨な事件が起こりました。お亡くなりになった方々の御冥福と被害に遭われた方々の一日も早い回復を心よりお祈り申し上げます。元・施設職員の犯行ですが、障害者施設や介護施設における虐待などの犯罪が増えています。しかしそうは言っても親の介護に疲れた子供世代は、「いざとなったら施設に預けようか」と迷っています。しかし具体的に「どの施設?」と問われると巷にはあまり情報がありません。だから日々介護施設の相談を受けます。

 そもそも「介護施設」といってもいくつかの種類がありそれぞれの特徴があります。まず特別養護老人ホーム(特養)は費用が安いこともありとても人気がありますが、都市部では年単位の待ち時間があります。また要介護3以上でないと入所できません。老人健康保険施設(老健)は病院から在宅に帰る途中の中間施設でしたが現状では特養の入所待ちになっている側面があります。認知症の人にはひとつのユニットが9人という少人数で生活するグループホームがありますが、都市部では月々10数万円かかることもあり費用面で諦めざるを得ない人もいます。一方、この数年間、都市部で急増した「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)や有料老人ホームは費用や内容は様々なのでとてもひとくくりにできません。今回あまり知られていない「小規模多機能」と「お泊りデイ」を紹介します。

 「小規模多機能」は宿泊もできるし同じスタッフが家に伺うこともできるパッケージサービスという優れ物です。家庭的な施設と自宅と行ったり来たりできるので国も力を入れていますが知名度はまだイマイチ。収益性も高くないので参入業者も多くありません。「小規模多機能」を利用する時にはその施設のケアマネさんに変更する必要があります。一方「お泊りデイ」とは、自費で宿泊もできるデイサービスです。これも家と施設を行ったり来たりできることや柔軟な対応が最大の特徴です。30泊31日のデイサービスで実質そこに「入所」しているような人もいます。デイサービス自体は介護保険下ですが宿泊代金は施設によって数百~数千円と様々です。この長所は、なにか急な事情で「今日は夜も預かって!」となった場合にすぐに受け入れてくれるところです。特養のショートステイは予約制でどこも混んでいるので急な受け入れが難しいことが多く「お泊りデイ」にお願いすることが年々増えてきました。

 さて子供世代が一番知りたいことは、その施設で本当に最期までみてくれるのかどうかでしょう。結論からいえば介護施設での看取りの実態はまさに千差万別です。全く看取らない「特養」もあれば、全例看取っている「小規模多機能」や「お泊りデイ」もあります。グループホームやサ高住も看取りの実態は実に様々。一般に施設での看取りはトップの考えに大きく左右されるのでパンフレットやホームページで施設長の方針をよく調べましょう。たとえ「看取りもします」と書いてあってもたとえば昨年の看取り人数を聞いてみましょう。また胃ろうなどの医療依存度が高い人の受け入れも施設によって実に様々です。後悔しないためにも、普段から介護施設の基礎知識を蓄えておきましょう。
 
 
 
キーワード  お泊りデイサービス
通所介護利用者がそのまま宿泊もできる介護サービス。お泊り部分には介護保険が適用されない。2015年4月に国のガイドラインが発表され介護職員や看護師の人員基準や設備基準などが義務化された。
 
 

2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

こんばんは。
おつかれさまでございます。
小規模多機能さんは、大変助かりますねそれと
先生のクリニックとの連携も素晴らしいです。

Posted by 尾崎 友宏 at 2016年08月04日 11:20 | 返信

介護や福祉・医療の隙間・人間そのもの・その中での障碍者など、縁あって噛る程度ですが、
多少なりともアンテナを張って世間を観察していると、やはり自分の意志に尽きると思います。
自分がこうしたい、という意志を表明すること。確固たるたる意志は自分自身で貫くつもりで
挑むこと。そのためには、制度のお世話になり、従事する方々には面倒を見て頂くことには
なるけれど、その時には我がままは禁物です。自分自身も努力は怠らないし、人に感謝する気持ち
を忘れずに過ごすことが、素敵な終末に繋がると思います。
やはり年齢が老いも若きも、人と協調し楽しむことが大切。それが苦手な人も、いつ何時でも
老いて何歳になろうとも、相手を意識し大事にすることを始める努力が必要だと思います。
感謝する。これが己の幸せな人生に繋がっていくと...思うようになりました。

Posted by もも at 2016年08月04日 11:32 | 返信

小規模多機能…

どんなこともメリット デメリットがあって…
本当に難しいです

小規模多機能は すべてが ここでのサービスになります

小規模多機能のデイサービスが合わないから 違う事業所に変更するってことができないんですよね

友達のおかあさまは…
週3回小規模多機能のデイサービスに行っているけど 週2回しか入浴できず 家で娘さんが1回入れている
2年利用しているけど 今度 家族旅行に行くから おかあさんを一晩 預かってもらうのよ…って言ってましたが…今まで デイサービスしか利用していなかったってことのようです
いいのか 悪いのかわかりませんが
事業所側からすれば サービスの利用を少なくすれば 儲かりまっせ〜ですよね
サービスがたくさん必要だとケアマネージャーさんがプランを立てれば 赤字ですよね…

小規模多機能…
志の高い方が運営してくださっている事業所さんであっていただいきたいです

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2016年08月07日 08:12 | 返信

地域包括ケアシステムが根付くためには地域密着型サービスがどれだけ整備されるかが1つのカギになると思います。

Posted by 社会福祉士河本健二 at 2016年08月07日 08:59 | 返信

なぜか
小規模

ホット
するゎ〜わかります?

大規模

だまされた 感
けいけん
たた あります。
こじんまり

スキ です。
おぎようこ
おこらんど
墨あそび詩あそび土あそび

Posted by おこ at 2016年08月09日 05:58 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ