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寝たきり患者さんの大腸がん見落とし判決
2016年08月13日(土)
在宅患者さんや施設患者さんを診る時に、いつも頭の片隅には
「もしかしたらどこかにがんがあるのでは?」という想いがある。
しかしわざわざしんどい検査もしないし、見て診ぬふりをしている。
「もしかしたらどこかにがんがあるのでは?」という想いがある。
しかしわざわざしんどい検査もしないし、見て診ぬふりをしている。
このニュースには驚いた。
日経メディカル2016年7月号P94-96によると、前頭側頭型認知症で
寝たきり・嚥下困難の70代女性の大腸癌を見落としたとして
開業医が訴えられ、4000万円の損害賠償を求められたが、
慰謝料180万円の判決となった。(福岡地裁)。
2人1人が、がんになる。
一方、5人に1人が認知症になると言われている。
すると当然、認知症ににがんが合併することは決して稀ではない。
在宅でも施設でも「気が付いたら末期がん」というケースが時々ある。
少し前、認知症の偉い先生が、「私はたくさんの認知症患者を診ているが
がんを合併した人など診たことが無い。認知症はがんにならない」と言っていた。
その時、「この先生は、ほんとうに人を診ていないんだな。無知をされけ出すと
はこのことだ」と想いながら、黙って聞いていた。
一方、私は講演などで、このパターンが一番幸せであると何度も何度も言ってきた。
しかしこの裁判によると私は過失があり、慰謝料を払わないといけないことになる。
この裁判長は、いったい何を考えているのだろう。
やり直したほうがいい。
私は、最近の本や講演では「80歳以上の人には近藤誠理論がお勧め」と言っている。
放置したほうが得ながんのほうが多いと感じるのだ。
訴えたのはのはもちろん家族、子供世代であろう。
それにしても、4000万円という請求額にも驚いた。
こんな理屈が本当にまかる通るのなら誰も高齢者を見れなくなる。
日本老年医学会は、きちんとした声明を出すべきだと思うのだが。
みなさまはどう思われます?
日経メディカル2016年7月号P94-96によると、前頭側頭型認知症で
寝たきり・嚥下困難の70代女性の大腸癌を見落としたとして
開業医が訴えられ、4000万円の損害賠償を求められたが、
慰謝料180万円の判決となった。(福岡地裁)。
2人1人が、がんになる。
一方、5人に1人が認知症になると言われている。
すると当然、認知症ににがんが合併することは決して稀ではない。
在宅でも施設でも「気が付いたら末期がん」というケースが時々ある。
少し前、認知症の偉い先生が、「私はたくさんの認知症患者を診ているが
がんを合併した人など診たことが無い。認知症はがんにならない」と言っていた。
その時、「この先生は、ほんとうに人を診ていないんだな。無知をされけ出すと
はこのことだ」と想いながら、黙って聞いていた。
一方、私は講演などで、このパターンが一番幸せであると何度も何度も言ってきた。
しかしこの裁判によると私は過失があり、慰謝料を払わないといけないことになる。
この裁判長は、いったい何を考えているのだろう。
やり直したほうがいい。
私は、最近の本や講演では「80歳以上の人には近藤誠理論がお勧め」と言っている。
放置したほうが得ながんのほうが多いと感じるのだ。
訴えたのはのはもちろん家族、子供世代であろう。
それにしても、4000万円という請求額にも驚いた。
こんな理屈が本当にまかる通るのなら誰も高齢者を見れなくなる。
日本老年医学会は、きちんとした声明を出すべきだと思うのだが。
みなさまはどう思われます?
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この記事へのコメント
2か月前に亡くなった私の母もまた大腸癌(S字結腸癌)でした。
2年前、深刻な便秘に悩まされ、当時かかりつけだった開業医を何度も受診しましたが、その医師は、一度も触診をすることなく、下剤や浣腸薬を処方するだけ。ひと月後、口からも大便の臭気のするものを戻すようになって、あまりの状況に大きな病院で診察してもらったら、S字結腸にある癌が原因の腸閉塞と診断されました。
癌を手術により除去しましたが、翌年肝臓と肺に転移。79歳の高齢と言うこともあり、それ以上の手術は諦め、無治療を選択、今年6月に亡くなりました。
私の場合、実際には訴訟を起こすまでは至りませんでしたが、やはり訴訟を起こすことも考えました。触診すらせずに安直に単純な便秘と決めつけ、腸閉塞を疑いもしなかったからです。
触診をしていれば癌が見つかったとは言えないかもしれませんが、少なくとも単純な便秘ではないことは分かったはずで、最初の時点ですぐに大きな病院を紹介してくれていたなら、手術ももっと早く受けられ、転移も無かったかもしれないと思うと、やはり納得がいきません。
今回のケースの詳しい事情は分かりませんが、私の母のケースのようなこともあることを考えると、単純に、病院の責任を認めた裁判長を批判すればいいと言うものではないと思うのですが。
Posted by 匿名 at 2016年08月13日 03:07 | 返信
訴えるなんて、おかしいですね。
でも或るお年寄りが、認知症なんで「なんか気力が無くて、おかしい」と思ってたら、大腸癌だったと言う話を聞いたばっかりです。
血便の有無とか、便秘の有無とか、痔はとか聞けなかったと仰っていました。
Posted by 有田 at 2016年08月13日 04:35 | 返信
いいですね
長尾Drにも
ガンさんが
身体の とこかに
住んで いる だろう
ただ、さまざまな
方法
で、みつけたい、と、
思いません。
〜〜
仲良く
共存して
おぎようこ
の いのち 絶える
と
いっしょに
おさらばするのでは
と
考えております。
おぎようこ
おこらんど
墨あそび詩あそび土あそび
Posted by おこ at 2016年08月13日 05:16 | 返信
医者と患者(家族)の事前合意を書面で交わすことが必要なのではないかと思います。
病状進行予想、治癒改善率予測などを踏まえて、患者がどの程度の検査・治療を望むのか、苦痛を伴う検査や治療であっても希望するのか、あるいは痛みや不快症状の緩和だけ希望するのか、患者本人の意思表示能力が不完全な場合には、家族を交えて話し合い、文書化する必要があると思います。
ほんとうは、長尾ファミリーのように医者と患者の信頼関係が築かれているなら文書は必要ないのです。しかし、現実は、冷めた関係がほとんど。
医者がもっとゆとりを持って患者と接することができるなら、たとえば、患者の人生や嗜好を多少なりと話題にできる時間があってお互いに対等の人間として語り合える時間が持てるなら、言い換えれば、「医者という最高位の専門職」対「命を預ける患者という最弱者」ではなく、対等の人間として対峙できるなら、訴訟には至らないと思います。
今回の件、詳細は存じません。
私の知人の例ですが、認知症とは診断されていない90歳超のお母上に胃瘻造設して体力回復後退院され、その後数年は自宅で生活されていたとのこと、ご本人は胃婁は拒否されたようです。けれども、遺族年金があるので、子供たちはご本人に少しでも長くこの世に存在してもらいたいとのこと。
私宅はみな基本の国民年金だけですので、他の年金制度を詳しく知りません。どうやら、医療費入院費介護費を支払って余りある年金を受けている老人の群れがあり、その老人の年金を当てに生活している子供たちが存在するようです。
Posted by 匿名 at 2016年08月13日 05:21 | 返信
訴えた側のそれは、果たして愛なのか? 欲なのか?
裁判となれば、もっともらしい主張が並ぶのを想像できますけれど、『世知辛い』という
言葉が思い浮かびました。Net語源辞典によりますと、
世知辛い⇒世知とは仏教用語: 世俗の知恵・世渡りの才・勘定高くて抜け目がない という意味
慰謝料という判決は、訴えられた医師の免許にも傷が付くのでしょうか。それは残念すぎます。
医師不足の世の中を、どうしたものか、と思います。
以前に、何かの場面で『同意書を取る』ということが、物議をかもした記憶があります。
このような訴える行為が、結局のところ自分らに跳ね返ってくるのでしょう。
以前、姑が緊急入院した時に、病院に駆けつけた際、矢継ぎ早に『同意書』を目の前に出されて、
「こういうことか」と経験しました。このような裁判によって、市民と医療との関係性が硬直化
していってしまう悪循環に繋がると思います。
Posted by もも at 2016年08月13日 06:02 | 返信
そう 同じ です。
だれ
の
理論
と
言うわけ でなく
老人医学会
なる
ものが、
あるんですね。
おぎようこおこらんど
Posted by おこ at 2016年08月14日 03:49 | 返信
おはようございます。
私も裁判をやり直した方がいいと思います。
認知症から、がんの兆候の自覚症状を客観的に表現できたか?
家族が、認知症以外の異変に気が付いて、精密検査をして欲しい等と言っていたか?
大腸の内視鏡検査をしていたとは思えないが、もしもしていたとしたら過失になるでしょうけど・・・
その開業医は認知症の薬の処方と家族の接し方を丁寧に説明したでしょうが・・・
医師は万能ではないのに、なんでもできると家族側は思ってしまったのか?
いや、何か別の感情、たとえば病院の患者のケアーよりもうけ主義的なところを感じてしま
ったか?病院側の何かの対応に不満を感じたか?これは考えたくないが・・・訴訟社会の恩恵
にあずかろうとしたか?
判決の結果に、裏に隠された中身があるなら、それを明確にしたうえでの判決にするか、又は
病院側の過失はないとすべきと思います。病院側に表面沙汰にしたくない過失があっても、それ
を明確にせねば、悪しき判例としておかしな社会になってしまいます。
Posted by 廣田 祐次 at 2016年08月14日 07:58 | 返信
人生のライフサイクルを考えて 選択していくことって大事なことだと思います
この判決に対して 過去の判例に基づいて…判決しました〜なんてことになったら
困ったことです
こんなことは 在宅だけでなく 大病院に入院していても起こりうることです
在宅で看ていくって 本当にフィジカルアセスメントの部分が多いです
ご高齢になれば
どこかが悪くなってきます
認知症の方だけじゃなくて
脳出血 片麻痺などで在宅で生活していくと 同じようにがんかな?って思うことがあります
あれ〜?がんかも〜?(尿 便に血が混じる…腫瘍が触れる…など)
…と思った時は
家族にお伝えして…病院での検査は こんな検査になりますよ 手術はこんな感じになりますよ…など
具体的に説明します
また 主治医には 症状をお伝えするだけでなく ご家族の思いを伝えます
その上で診察していただいています
95歳男性は膀胱がんを疑いました
尿に血が混じる 摘便の時に触れる?という症状から 当然 ご家族は心配されます
なんとかしたいと思ったご家族は 大病院での検査を希望されました
そして
ご家族がご本人を検査台に載せて 廊下で待っていた時
大声で叫んでいるのを聞いて辛かったようです
2日後にお亡くなりになりました(これが原因なのかは わかりません)
逆の方もあります
赤血球が低く どこからの出血かを診断できず
「退院したら 死ぬよ」と大病院から言われたけど逃げてきた78歳の認知症の女性もいます
なんとなく 婦人科系が悪いような感じがしますが
ご家族と相談して つらい検査 手術はやらないと在宅医と決めました
退院してから1年…おうちで穏やかに過ごしています
私の結論は…
医師だけの責任ではないと思います
施設に預けたならば 預けた家族にも責任があります
施設スタッフだって 毎日 お世話しているので
施設にも責任があります
医師が見落としたと言われているけれど…
1分診察では 無理だと思います
関わる方々が あれ〜?と気がつける力が必要です
そして
最後は人間関係ですよね
きちんと
コミュニケーションがとれていれば こんなことにはならないと思っています
…でないと
わたしもやってられないです
Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2016年08月14日 08:28 | 返信
今から、20年以上前に、梅田の旭屋書店で、冨家恵美子著の「院内感染」が出版発売された。
それなのに、私の父は、単なるインフルエンザと診断されて救急病院に、入院したのに一週間後に「MRSA」と診断されて、隔離病室の外国人女性と一緒の部屋に強制入室させられ、一ヶ月近く苦しんだ末死んだ。
色々考えたが、他の患者からも「姑が、この病院関連の施設でMRSAで死んだ」とわざわざ、私を自分の車に呼び入れて、忠告してくれたこともあって、保険所に相談に行った。
その後のことはよくわからない。病院は保険所の注意を受けて、MRSAを保菌している看護婦全員を解雇したことで、刷新したと世間にアピールしたようだ。
国立衛生感染病研究所にもメールを送った。
厚生省は、65歳以上の高齢者には肺炎球菌ワクチン接種を奨励しするようになった。
私は何となく今でも医師会から要注意人物にされているようだ。
しかしお金が欲しくて、保健所や国立感染病研究所に相談したわけではないので、悪い事をしたとは、思っていない。
20数年前に、冨家恵美子氏の「院内感染」を読んだ時は、まさか自分の父がMRSAで苦しんで死ぬとは思いもよらなかった。
Posted by 匿名 at 2016年08月17日 05:05 | 返信
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Posted by Chrinstine at 2016年08月25日 08:30 | 返信
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