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犬・猫の認知障害

2016年08月21日(日)

第2回フェルラ酸研究会で面白い講演を聴いた。
井本動物病院(横浜市)の井本史夫先生による
「犬・猫の認知障害とフェルラ酸の効果」という話。
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飼育環境の変化とともに犬猫の平均寿命が延びた。

・ネコ 14.4歳 (34.2歳)   
・イヌ 13.9歳 (29.5歳)

高齢の定義は、
・イヌは8歳以上
・ネコは10歳以上、とする。


犬猫の認知症は、アルツハイマー型と脳血管性。
犬のβアミロイドは9歳で発生し、12歳で全例に観られる。

主な症状
・夜哭き!!!
・方向感覚の消失
・飼い主を認識できない
・昼夜逆転
・尿失禁、便失禁
・攻撃行動・・・
=人間と同じだ同じだ

人間と違うのは、犬猫は安楽死が検討される。

なぜ夜哭きするのか?
不安と恐怖=これも人間と同じ。

夜哭きは柴犬に多い。
欧米の犬に夜哭きが少ない理由は分かっていない。

欧米の獣医は夜きに関心が無いが、
欧米ではすぐに安楽死させるから。

日本では夜哭きの治療は寝かせることが中心。
要は鎮静。

老齢の犬猫のの夜哭きに対して、フェルラ酸を投与したところ、
なんと70%に効果があった。

老齢犬は、13歳を境に学習能力が変化するようだ。
毎日の茂樹が大切。


猫の認知症例では フェルガード100M 2分の1包で
「意味無く哭く」という困った症状は改善したとのこと。


【結論】

フェルガード100M 犬は1包/10kg BID
         猫は半包/頭  BID

長期投与中に「夜哭き」が再発したとき
1)フェルガードを増量する
2)漢方薬を加える
3)抗不安薬の投与

投与期間は、だいたい2年程度。

井本先生の本、→こちら

【長尾の質問】
Q1 フェルラ酸の予防投与の経験は?
A1 ある。
   効果がある。

Q2 犬猫の認知症にアリセプトなどの抗認知症薬の投与経験は?
A2 ある。
   すべて悲惨な結果だった。


今日、品川で人間の認知症の薬について講演する。→こちら
定員500名だが、もうすでに予約満席とのこと。

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

フェルラ酸が効くのではなく、フェルラ酸+一定量のガーデンアンゼリカ=効く、のハズです。
ガーデンアンゼリカは賦活作用があるので、興奮しやすい傾向ある場合には使用困難です。しかし、フェルラ酸だけでは効果が出ない、とのことです。
フェルラ酸の効果を維持できる最少量のガーデンアンゼリカを含んでいるのがフェルガード100Mハーフです。
値段が高いのはフェルラ酸よりもガーデンアンゼリカなので、ガーデンアンゼリカ含有量が少ない100Mハーフはお財布にもやさしいので、お試しには良いかと思います。
認知症薬および向精神薬を一切使わず、フェルガード100Mハーフだけで、必要あれば漢方薬を併用して穏やかに生活できると思います。
100Mを一包ずつ服用するより100Mハーフで、1.5包とか、量をコントロールするほうが賢明だと思います。

Posted by 匿名 at 2016年08月21日 03:58 | 返信

フェルガード、もうちょっとお手頃価格にしてもらえないかな。
グロービアの言によると、フェルガードは医薬品ではなくサプリメントだから良いんだとか。
医薬品で健康保険の対象となった場合、主治医がフェルガードに否定的だとシャットダウン状態。けれども、サプリメント扱いだと、「飲んじゃダメ」という医師はほとんどいない、と。 だからサプリメント扱いのほうが多くの人が救われるのだ、という理屈。

屁理屈つけながら、フェルガード取り扱い医療機関を作って、医療機関を通さないと買えないようにしてしまった。
昔は、グロービアから個人で直接購入できたのに。
なんかヘン。

Posted by 匿名 at 2016年08月21日 04:13 | 返信

今日は、品川での第2回セミナーに参加して来ました。
初めて長尾先生にお会いでき、お話が出来て嬉しかったです。
為になるお話ばかりでした。犬の話も、興味深いものでした。
いつも、色々な情報を有難うございます。

Posted by 栗原 由子 at 2016年08月21日 03:37 | 返信

我輩は猫でも犬でもありません。
が、ひょんなことから、「認知症テスト」のフルバージョンを受けるハメになりました。
そのなかで、単語を音で聴いて「遅延再生」するものがありましたが、5個、3個の2回ともほとんど浮かびませんでした。まったく記憶できていないのです。

ある24の連続技を習得するため、就寝前にDVD映像で「1・2・3」を覚え、翌朝公園で再生(再現)。
次週は「1・2・3・4・5・6」、次々週は「1・2・3・4・5・6・7・8・9」というようにして、「1から24まで」を体に染み込ませています(正しくは、染み込ませようとしています)。
脳内ネットワークが一度完成されたようでも、普段の努力が不可欠です。
公園が違えば、また方角(電磁場?)が違えば、どこかが飛ばされ、最終地点がずれてしまいます。
映像なき音としてのコトバとなれば、記憶することも、引き出すことも、より困難となることでしょう。

心技体そろったアスリートたちの表演や格闘は、想像することもできない領域でしょう。
ただ、われら老いたるものにも、数々のヒントを与えてくれています。
古人いわく。
「志が正しければ、身法も正しいものとなる。身法が正しければ、エネルギーを適切に使うことができる。エネルギーを適切に使うことができれば、中庸を得ることができる。」

Posted by 鍵山いさお at 2016年08月21日 04:50 | 返信

認知症テストって長谷川式みたいなのでしょうか?
長谷川式にしても他のパターンにしても、その都度テストの内容や方法を変えると普遍化できないからスケールを作れないので、どうしてもワンパターンのテストになります。
ワンパターンのテストって、何回も受けて慣れれば成績は上がります。
程度の差はあるでしょうが、良い点とるトレーニングして受験すればしないよりは点数が上がることは確実。そのトレーニングの過程が、認知症類似症状改善に役立つなら、つまりは脳トレやって認知症(進行)予防になるなら、そういうトレーニング教室みたいのができればいいのに、と思います。
ハナシがまったく飛びますけど、私は長年TOEICテストを受けています。TOEICテストって、英語力のテストではあるけど、コミュニケーション能力のテストなので、一定のレベルをキープできる間は、私のアタマは大丈夫だと思ってます。これからも年2回くらいは受験するつもりです。
英語でのコミュニケーション能力テストではあるけれど、TOEICテストで、一定レベルの点数を取るためのトレーニングは、確実に英語力を向上させます。

同じように、認知症の進行度を図るテストでありながら、そのテストで良い点数を取るためのトレーニングが、認知症予防になり進行を遅らせることに役立つなら、ステキ、と思います。

クスリの開発に一生懸命になるより、日常生活に必要なコミュニケーション能力を養成し維持するほうが賢明だと思います。・・・コミュニケーションって、もともと、下手な人が多いですよね。なんせ日本ムラだから。

Posted by 匿名 at 2016年08月21日 11:08 | 返信

昨日の品川での認知症学会に参加しました。今回行きも帰りも指定席にしましたので、楽でした。
私はインフルエンザと診断された父を、嫌がるのを無理やり、病院似入院させて院内感染MRSAで死なせてしまいました。母の場合は、絶対に病院に入れないようにと在宅で介護をしました。しかし大動脈解離で突然死にました。
今回のテーマは『核上性進行麻痺は薬害ではないか」と言うテーマでしたので、母も死ぬ前には歩行不可、手で食事するのもおぼつかない。会話が困難〈構音障害?〉と言う麻痺症状がありましたので、テーマに驚いて参加させて頂きました。
特に長尾先生が、アリセプトの副作用として①消化器系②興奮性③歩行障害④嚥下障害⑤徐脈、心停止。高度房室ブロック→死。とお教えくださったので、母の大動脈解離もアリセプトは何等かの影響を与えていたのかと思いました。
母は、元々戦前の十代のころに肺門リンパ腺(結核)に罹患して心臓が体幹に近くに引っ張られているといわれていました。20代前半から不整脈が出て、更年期にひどくなりました。そういう元々の状態にはアリセプトは、服用させない方が良かったのかと思います。
父を苦しませて死なせて、母も晩年を妙な麻痺症状が出て突然死なせてしまって親不孝な人間だなあと帰宅してから、茫然と父と母の位牌を見つめてしまいました。
大会の初めに山東昭子先生が「アメリカの製薬会社のロビー活動も活発で...」と、仰っていたのが印象的でした。いつまでも、お頭の良い山東昭子先生でいらっっしゃると感心しました。

Posted by 匿名 at 2016年08月22日 07:57 | 返信

負け惜しみではありませんが、「テスト」はもともときらいです。
点数で、「○○障害」「○○症候群」「○○病予備軍」などと、振り分けられるのも、歓迎しません。
記憶には、「記銘により覚えこみ、保持により維持し、想起により思い出す」機能があるそうです。
今回の件で、耳から入る音情報を記銘し保持し想起する機能が低下していることは否めないようです。
ただそこで、聴機能訓練、耳トレをやろうという意欲は、まったく湧いてきません。
そのまま受け容れたいと思います。
フっと、占領下真空管ラジオから流れていた三木鶏郎さん率いる『冗談工房』を想い出しました。
五木寛之さんによれば、永六輔、大橋巨泉、野坂昭如さんらとともに、番組の構成、作詞、作曲をやっていたという。
なつかしや。うらめしや。ジョーダン#オンガク♪

Posted by 鍵山いさお at 2016年08月22日 06:15 | 返信

良く考えて見ますと、大動脈解離は、循環器系疾患ではありますが、直接心臓疾患になるかどうかわかりません。動脈疾患ですから、直接アリセプトの影響があったかどうかは、不明です。
母のばあい、晩年亡くなる一年半ほど前から足が急速に弱って、トイレにも行くのが困難になっていました。会話が、できなくなったのは、亡くなる半年前くらいでした。右手で、食べ物をつかめにくくなったのも半年前でした。これらはアリセプトの影響かもしれません。
一年半前に、二軒目の、脳神経外科で「室上性の頻脈があります」と言われたのは、どうなのか。更年期に不整脈に悩まされ、一時は意識不明になった事も、在りましたが、何処の病院に行っても、異常は有りませんと言われました。それが、90歳になって突然「室上性の頻脈がある」と言われたのはアリセプトの影響も考えられます。そして「室上性の頻脈があるから、突然死の危険がある」と言われたので、突然死イコール心筋梗塞と思ったのですけど、大動脈解離による心タンポナーデで死亡と診断されたので、原因はアリセプトであるよりは、高血圧、動脈硬化、栄養過多によるものではないかと思いました。
とにかく83歳で「アルツハイマーだ!」と診断されて、90歳で「アルツハイマーではないわね」と診断されたのですから、その間アリセプトを半分以下に割って飲んでいたのは不要な事だったのでしょう。

Posted by 匿名 at 2016年08月23日 01:09 | 返信

鍵山いさお様、今回品川の認知症学会に、参加致しまして、DVD(河野先生のメソッド)を初めて購入しましたら、やはり長谷川式テストが100点満点が三回あっても、時計が書けない人は、アルツハイマー型の可能性有りと載っていました。
鍵山様は、大丈夫だと思います。未だ一巻目の part1 を見ただけですので、間違っているかも知れません。

Posted by 匿名 at 2016年08月23日 07:17 | 返信

いぬ も
ねこ も
安楽死
する必要が、ない、
おぎようこ
おこらんど
すよねあそび詩あそび土あそび

Posted by うおこく at 2016年08月24日 09:18 | 返信

「記憶」と「睡眠」について、最新の脳科学が興味深いです。
「短期記憶」「いつ、どこで、なにを」をいったん海馬にたくわえ、満杯になるまえに大脳皮質におくられて「長期記憶」となるそうです。
新しいjyouhouが海馬記憶され、それが大脳皮質に転送されて古い記憶として長期に残るという記憶システム。
問題は海馬の萎縮が加齢とともにすすむので、いかに海馬神経細胞の再生をうながすか。
また、いつでも古い記憶を取り出せるように、大脳皮質の神経細胞がこわされ死んだ細胞が滞留している状態も、なんとかしなければなりません。
そこで、「眠り」の出番。
脳は、昼間はやることがたくさんあるから、掃除は夜にまわしている!
脳内血管はひとつでありながら、昼間は血液でみたされて栄養の供給、夜は脳脊髄液でみたされて老廃物の除去という、脳内浄化システムとなっているというのです。
就寝時は、mafuyumoアイスノンをふたつがさねにし、「五行音楽」を聴きながら・・・というスタイルですが、
そのまえにかならず行じるのが、棒をつかった(年寄りにはやりやすい)脳脊髄液循環ストレッチです。
脳脊髄液は、1日2回半入れ替わると聞いたことがあります。
ゆっくり前後左右回転させて、脳内と脊髄を還流するダイナミズムをねらっているのですが?

Posted by 鍵山いさお at 2016年09月05日 01:46 | 返信

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