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誰のための抗認知症薬?

2016年08月31日(水)

先日の品川での認知症フォーラムのことを医療タイムスに書いた。
「誰のための抗認知症薬?」という題が偽らざる気持ちである。
製薬会社に洗脳された医療界だが、そろそろ目を覚ます時だ。→こちら
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今日、クリニックのあちこちにこんな張り紙をした。


・下医は薬を増やし
・中医は薬を減らし
・上医は薬以外で治す



こんな境地で還暦を迎えたい。
またそのココロを多くの人に伝えたい。

減薬で元気になり、感謝されることが毎日のようにある。
これは異常な世界である。

医療界の常識は、世間の非常識。
はっきり言って、抗認知症薬に関しては、意味不明で「誰のため?」と言いたくなる。

だから叩かれても叩かれても、患者さんのための医療を諦めない。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


医療タイムズ8月号   誰のための抗認知症薬?    長尾和宏
 
 8月21日に東京品川で「抗認知症薬の適量処方を実現する会・第2回セミナー」が開催された。私を含む医師や弁護士らが抗認知症薬の課題について様々な問題提起を行った。約500人の会場は医療介護関係者や市民やマスコミ関係者で満席で立ち見が出るほど盛況であった。去る6月1日に厚労省から「抗認知症薬の少量投与を容認」する旨の事務連絡が出たことは本誌において既に述べた。私は「認知症とお薬―絶望から希望へー」と題し、その後の経過や今後の課題について述べた。1)まず1枚の紙が出ただけで末端の医師まで届いていない。2)その意味する内容が現場に周知されていない。3)その前に抗認知症薬の副作用の啓発が不十分である、ことなどを動画も用いて解説した。

 現在も「事実上の増量規定」は、実態として撤廃されていない。6月1日以降も全国各地から「抗認知症薬による被害報告」という悲鳴が連日のように届くのだ。抗認知症薬を処方する医師が「易怒性は副作用では無い」とか「副作用は無い」とか「絶対に中止してはいけない」と主張しているとのこと。要は6月1日の事務連絡を知らない。全国の地方紙で大きく報道された(たとえば信濃毎日新聞は第一面で報じた)ので一般市民のほうが副作用を知っているという異常事態に陥っている。そもそも抗認知症薬には、嘔気・下痢や易怒性だけでなく、歩行障害や徐脈による心停止などの重篤な副作用があることさえ充分に周知されていない。さらに「抗認知症薬による徘徊」、「抗認知症薬による暴力や殺人」、「抗認知症薬による突然死」、「抗認知症薬による寝たきり」事例が相次いで報告され、弁護士側からも警鐘が鳴らされている。

 しかし専門家からはまだ正式なコメントが出ていないが、一部の専門家は「少量投与すべきは間違い。この連絡が悪用されないことを憂慮」と題した文章を発表している。しかしそもそも「少量が適量という症例であれば認める」という趣旨の連絡であり決して「全員に少量投与せよ」という意味ではない。しかも「少量投与を悪用」とは一体何を指すのか意味不明である。これまで「増量規定なるものが悪用されてきた現状」を改善するために出た連絡であり、何度読んでも意味が理解できない。もしかしたら製薬会社に配慮したのだろうか。しかし製薬会社側はこの事務連絡を好意的に受け止めているという。医師は製薬会社ではなく患者のQOLの方を向くべきだ。

 実はさらに深刻なのは抗パーキンソン薬の多剤大量投与であることを知った。抗認知症薬は4種類で最大2剤しか併用できないが、抗パ剤は10種類ありすべてが最高容量で併用している例の相談もあった。パーキンソン病の患者さんは認知症に比べて格段に少ないこともあり表に出ていないが、今後、抗パ剤の多剤大量投与問題も同会の今後の課題となる。

 薬は副作用と常に隣り合わせである。だからこそ副作用を知り細心の注意を払いながら必要最小限量を必要な期間のみ処方することは医療の大原則であろう。その意味では今回の連絡は当たり前のことを言っているに過ぎない、しかし本会の活動のひとつの成果であり、認知症で悩む本人や家族にはひとつの光明であろう。しかし同会に残された課題はあまりにも多く、認知症医療に関わる多くの実地医家のご協力をこの場をお借りして今後もお願い申し上げる次第である。詳しくは同会のHPまで。

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この記事へのコメント

薬剤師の方の意見もお聞きしたいですね。

Posted by 社会福祉士河本健二 at 2016年08月31日 03:30 | 返信

認知症薬が対処療法であり、病気自体が治るものではないと理解・承知できたならば、
薬から離れていく決意を持つと共に、環境的配慮に考え方をシフトしていく方が賢明
だと思います。精神的病も同じくでしょうか。薬を飲んでいる状態では、頭がスッキリ
した感覚は皆無なのかも知れません。
むしろ会話ができる場所の獲得と、笑える場面を増やす努力を始めること、こちらの方が
絶対的に長期的な効果を挙げるものと思います。

Posted by もも at 2016年08月31日 06:46 | 返信

先日も
ケアマネさまから連絡がきました

デイサービスで暴れるから お薬を出してもらうように
先生にお願いしてくれませんか?…と


おうちでは 穏やかななんです
しっかりされています


薬物で なんとかしようなんて ないですから〜
薬物も抑制なんですよ

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2016年09月01日 07:31 | 返信

くすりは
基本
儲けるために
製造 販売
されます。おぎようこおこらんど
墨あそび詩あそび土あそび

Posted by おこ at 2016年09月03日 07:29 | 返信

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