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看取りの場に関するタイと日本の交流会

2016年09月11日(日)

昨日は、看取りの場に関するタイと日本の交流会に登壇させて頂いた。
今週は、私が在宅で診ているALSの患者さん(呼吸器装着中)とも交流。
タイの医師や看護師やお坊さんたちの話は、ジーンとくるものがあった。
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2月に私たちが、タイの東北部コンケンから車で1時間半の村を訪問。
そして4月にはタイのスタッフ達が当院や尼崎やさくらちゃんなどを訪問。

7月には、再び日本の看護師や大学教員などが訪問して
この9月には、タイのスタッフたちが尼崎と日本を訪問した。

つまり、この半年間に日本とタイが2往復してことになる。
その成果の発表会があったのだ。

私は言いたいことが山ほどあるのだが、登壇者の一人なので
ほとんど何も言えずに終わったが、そのほうが良かったかも。

タイからのお客さんたちの言葉は、それぞれ重く響いた。

タイには、介護保険も介護という言葉も無い。
山村部は、医療資源も限られている。

お坊さんが町医者の替わりに村々の家を巡回して看取っている。
在宅医療なんてシステムもないので自宅にいるなら自然死となる。

住み慣れた地域での穏やかな最期が、ある。
お寺が、地域の病院のような役割を果たしている。

もちろん、病気にならないよう予防医療にも力を入れている。
地域の公立病院や地域保健師らがその役割を果たしている。


日本には「地域包括ケア」という言葉はあれど、実態はあまり無い。

一方、タイの田舎には「地域包括ケア」という言葉こそ無いが、
「地域包括ケア」の実質的な原型がたしかにある。


タイのみなさんの話を聞きながら、そんな気がした。

興味のある人は、登壇されたターンテイップ先生の病院の紹介ビデオをご覧ください。

『ウボンラット病院病だけでなく、コミュニティーを診る』  → こちら


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PS)
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錦織、残念。

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この記事へのコメント

登壇されたターンテイップ先生の病院紹介ビデオ、を拝見しました。
何より印象に残りましたのは、万人に『足るを知る』という節度を促す言葉です。
そして、病院が患者さんで溢れて、正常に機能しない状態であったのを、改革なさった様子
病気を治すためだけの医療 ⇒ 医療者が外に出て、生活(根本)からの改善、を説く啓蒙 へと
医療者の行動改革により、村民の生活が変化して行き、病人が減ったという事実には驚きました。
まさに現代の日本に当てはまる、見習うに相応しい内容だと思いました。
自然なものを勧める中で、マッサージ用ハーブボール が羨ましい代物でした。
やはり結論は、『足るを知る』が大事。過剰や欲が人を駄目にしていく、は万国共通のようです。

Posted by もも at 2016年09月11日 11:58 | 返信

世界を
知る、ことは、
先進国は、
所謂
後進国
から見れば、
新しい
問題
が、あきらかに、なったり、。
おぎようこ
おこらんど
墨あそび詩あそび土あそび

Posted by おこ at 2016年09月12日 07:24 | 返信

「病気だけではなく、人々とコミュニティを診る」と言う方針は良い事ですね。
プラニート農法ですか、無農薬の農業は健康によいでしょう。
でも、実際無農薬で農作物を作るのは大変でしょうね。
日本の農業でも一部の人は無農薬の、農業を実践していますが、お野菜も少し高めです。
日本全体が、タイを見習わなけれいけないと思います。
藤沢周平の小説「風の果て」に「足るを知る」と言葉があったと思いましたけど、ググると「尚、足るを知らず」でした。主人公の桑山又左衛門は、質素な生活をする人なんですが、藩の政治や農業や経済を改革する努力の人で、あまりにも真面目で、正論を歩く人で、煙たがられて、命を狙われるが、最後に藩の筆頭家老になる。生活は相変わらず清貧であるが、藩(国)への忠誠心は「尚、足るを知らず」と言う意味だそうです。
桑山又左衛門は、尊厳死協会の方達や、認知症学会、「お薬の適量処方を実現する会」の方達みたいな人なんじゃないかなあと思いました。少しゴマすってます(笑)。

Posted by 匿名 at 2016年09月12日 09:39 | 返信

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