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よくある胃ろうの質問への回答

2016年11月13日(日)

どこで講演しても講演後に寄ってくる人の質問jはどれも胃ろう関連ばかり。
外来も手紙もメールも、胃ろうの相談が相変わらず多く、多くの時間を取る。
よくある胃ろうに関する質問に対する私の回答をここでまとめて書いておく。
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【質問】

初めてお尋ねさせていただきます。
 51才女性です。今から10年前父の癌がわかり他界しました。母は現在認知症で長女の私と同居しております。もともと食の細い人でしたが、7月に誤嚥性肺炎で入院したのを機に、ますます食事量が減りました。訪問看護で水分点滴してもらいながら食事もできるだけ口からと頑張っていましたが、全然足りていなかったようで、意識レベルが低下し今月初めに再度入院となりました。病院での点滴のおかげで、以前のように発語もあり目もしっかり開くようになりました。ただ、ミキサー食は「いらない」とほとんど食べません。家でも好きだった甘いものも欲しがらなくなっていたので無理もないのかもしれません。血液検査の結果特に治療が必要な点はもうなく食事さえ採れれば退院となるのでしょうが、それが難しいとなると胃瘻か中心静脈栄養か何もしないかの選択となります。今回の入院でまた元気になった母を見ていると、まだ寿命ではないように思えて、何もせずに退院してこのまま看取りに近づくのが良いのか分かりません。母のような人への胃瘻などの処置もやはり延命になるのですしょうか。嚥下機能は大丈夫で、覚醒していれば「ごっくん」できます。まだコミュニケーションもとれますし、ただ食べたくないだけなのですが・・。娘としては、たとえ延命になっても他に大きな疾患があるわけでもなく、意思疎通もできる母にもう少しでも生きていてほしいのですが、それは母にとっては良くない選択なのでしょうか。



【回答】

メール、拝読しました。長尾和宏です。
 
結論から申せば、
 
お母さまの場合、胃ろうは延命になりません。
誤嚥性肺炎を増やし、QOLを下げて、家族に後悔を残します。
 
胃ろうをするとしたら、その目的は子供の自己満足のためだけです。
 
>嚥下機能は大丈夫で、覚醒していれば「ごっくん」できます。
>まだコミュニケーションもとれますし、ただ食べたくないだけなのですが・・。
 
であれば、工夫して口から食べさせてください。
手づかみでも構いません。
最期の最期まで口から食べられます。
 
詳しくは拙書「胃ろうという選択、しない選択」を読んでください。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4860086163/ref=pd_sim_14_6?ie=UTF8&psc=1&refRID=84YYY4QH6VEXS1VJWKR9
 
ただし、以上を理解していない医師が多いので気をつけてください。
 
「きらめきプラス」に書いたこの記事も参考にしてください。
http://www.drnagao.com/img/media/kirameki201510.pdf
 
バックナンバーも是非参考にしてください。
http://www.drnagao.com/media/kirameki
 
 

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この記事へのコメント

長尾先生のブログで胃瘻についても教えていただいているのに
最初に読んだとき勘違いしました。
このブログを読んでいる人はそこに引っかからないかもしれませんが、
この質問者になったつもりで読んでいると、
・母親の希望通り胃瘻はせずにいようか?
でも、子としては
・生き長らえるだけでも良いから胃瘻をしようか?
との逡巡の中での質問だろうと思いながら、
先生の「延命になりません」→胃瘻した方が良い?とのアドバイスかと把えかけました。
次の行を読み、延命にすらなりません。胃瘻で入れた食べ物が原因で
誤嚥性肺炎になりやすいし、苦しく苦痛を与える時間が長くなるだけ。
ということですね。
周りに伝えるの難しいんですよね。
ましてや、食べられなくなるまで・・・言外に「そこで終わり」みたいに捉えられると
人の親のことだと思って!みたいな目で見られるし。

Posted by いち at 2016年11月13日 10:18 | 返信

「工夫して経口摂取」って、かなり大変な場合があるんですよね。
私宅の場合も、もちろん人工栄養は選択しませんでしたし今後も同様ですが、
介護・看護職員も家族も、
「肉体的に嚥下能力あるにもかかわらず食べない」症状、
これにはほんとに手を焼くのです。

次のようなサイトがありました。
「認知症で食べないときの原因と対応」
https://info.ninchisho.net/symptom/s160

食べない原因は
  体調不良や気分が落ち込んでいる事を伝えられない
  食べ物がわからなくなっている
  飲み込めない
食べない時の対応
  体調を調べ、問題なければ様子を見る
「怒らないでください」(これって、素人にはしんどい介護です。)・・・食べ物だと思わない事で床に落としたり、食べ物で遊んでも怒らないでください。食事は美味しいもの、楽しいものでなくなってしまい、拒否が強くなってしまいます。

・・・中略・・・

食事は楽しい、美味しいものであるように

認知症では一つ一つの動作がゆっくりになってしまい、食事をするスピードも遅くなりがちです。お家の方が忙しい時など、早く食べて欲しいと急かせたり怒ったりしていると、食事をすると怒られるという認識になってしまい、食事拒否になってしまう場合があるので注意しましょう。また1回の食事の量が多いようでしたら、少し減らしておやつなどに回したり、食回数を増やすなどの工夫をしてみてください。
----------------------------
正直なところ、これほど時間を費やしてこれほどに自分の人生を捧げて、認知症家族に食べさせるのが「当然の義務」・・・とは思えない自分がいます。
「自分で食べれなくなったらそこまでの人生」で、いいんじゃないでしょうか。

Posted by 匿名 at 2016年11月14日 04:27 | 返信

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