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塩崎均先生のステージⅣ胃がんからの生還

2016年11月28日(月)

近畿大学学長の塩崎均先生は胃がん手術4000例の権威である。
しかし11年前のPETに映ったのはステージⅣの末期の胃がんだった。
塩崎先生は、外科手術をせずに、放射線と抗がん剤で奇跡を起こした。
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ミイラ取りがなんとか、ではないが医者は自分の専門の病気になることが多い。

金沢赤十字病院の西村元一先生は、ステージⅣの胃がんと闘病中であるが、
ひと夜にして、消化器がん専門の医師から、ステージⅣの胃がん患者になった。

詳しくは、「余命半年、僕はこう乗り越えた」にちゃんと書いてある。
私との対談も収録されている。

一方、塩崎先生も西村先生同様、実験台としてPET検査を受けたら
たまたまステージⅣの胃がんが発見され、1日にしてがん患者になった。

死を覚悟した塩崎先生は、なんと胃がんに放射線治療を選択した。
詳しくは、「ドクターズマガジン」12月号に書かれている。→こちら

あれから11年。

塩崎先生は、今は日本最大の大学である近畿大学の学長として活躍中だ。
この満面の笑顔に癒される患者さんは今もたくさんいるのだろう。

実は、私は30年近く前、塩崎先生と一緒に胃がん診療をしていた時代がある。
私は大阪大学第二内科で塩崎先生は第二外科で、同じ7階病棟だった。

大学をやめたとも、いろんな場所で何度かお会いした。
胃がんと闘っていることは新聞記事で知っていたが、まさか全快したとは・・・

まさに、奇跡である。

誰もが人格者として尊敬する塩崎先生に神様仏様が奇跡を与えたのか。
いずれにせよ、信じられないような本当の話である。

阪大病院時代、私が見つけた早期胃がんを塩崎先生が手術していた。
当時は、塩崎先生は、まだ講師でもなく助手だった。

その約30年後、私は近畿大学医学部の非常勤講師も拝命した。
先日、講義に伺った時に塩崎先生は不在でお会いできなかった。

しかしこんな偉大な大先輩、そして奇跡を起こしている癌患者さんがいる。
胃がんの権威が、自分の胃がん治療で奇跡を起こした。


西村先生にしろ、塩崎先生にしろ、渡辺こずえさんにしろ、
もしがんを放置していたら今は無いだろう。

私がなぜ「長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか?」
なんて本を書いたのか、ご理解頂けたら幸いだ。

塩崎先生の訓話や、つんくのメッセージを聴ける近大の学生さんは
ほんとうに幸せだと思う。





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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

塩崎均先生のステージⅣ胃がんからの生還 ・・・・・・・ を読んで


塩崎先生のステージⅣ胃がんからの生還を読んで、
また一人の人格者が、奇跡的に “がんサバイバー”
になれた事実を知って感銘を受けています。
この例にもれず、もう一人の人格者である、 “金沢
赤十字病院の西村元一先生” にも、是非々々 “がん
サバイバー” となって戴き、全国に “マギーハウス”
を広めて欲しいと心から祈念しています。
西村先生 ・・・・・・・ 頑張ってください!!

と思う一方において、今回のブログを拝読して、一
つの疑問を感じてもいます ・・・・・・・。

もし、ステージⅣの胃がん患者さん、AさんBさん
Cさんの3人が居て、12年前に塩崎先生の診察を
受け治療を受けたとしたら、その3人もまた塩崎先生
と同様 “がんサバイバー” となり、今を生きれていた
のでしょうか ???
塩崎先生は、Aさん・Bさん・Cさんには、標準治療
である “外科手術”を選択し、その予後はまた違った
経緯を辿ったのではないでしょうか?
もし、Aさん・Bさん・Cさんにも、塩崎先生が選択
された治療を選択し、それらの人たちもまた “がんサ
バイバー” になれたとしたら、その施術が “標準治療”
となっていて、そこから生還することは最早 “奇跡”
ではないと思いますが、そうはなっていないように感
じます。

一般の人が選択することの出来ない治療や施術を受け
て、 “がんサバイバー” になれた! という、この手の
偉人・奇跡の人の記事やブログには、いったいどのよ
うな意味があるのでしょうか?
私は、このような偉人・奇跡の人の記事よりも、いろ
いろな試行錯誤の結果〔多くの先人たちの犠牲の結果〕
“標準治療” が進化して、多くの人が助かるようにな
った! という記事やブログこそ読みたいと思ってい
ます。
何故、日本の医療界は(医師は)、自分や自分の親族に
施さないような、 “延命治療” や “がん治療” をそれが
“標準治療” だとして、平気で施すのでしょうか?

長尾先生流に言えば ・・・・・・、 “その標準治療、どこか
間違ってはいませんか?” ・・・・・・ と問いたいと思います。

Posted by 小林 文夫 at 2016年11月29日 08:10 | 返信

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