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病院嫌い病

2017年01月13日(金)

先日、ある用事(仕事)で大きな病院に行く機会があった。
駐車場に入るのに10分ほど待ち、エレベータでまた待ち、
やっと着いた病棟には「そんな患者はいない」と言われて・・・
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田舎者が大都会に出て迷子になるように
町医者が大病院に行くとすぐに迷子になった。

詰所には、パソコン作業をしている看護師さんと若い医者が大漁にいる。
一人に看護師さんに、目当ての患者さんが居るか居ないか尋ねてみた。

パソコンを叩きながら、「調査」してくれた。
その結果、「その病棟には居ない」ことが判明した。

またエレベーターを待って、降りて、案内所に行き、案内してもらい
再びその病棟に連れていってもらったが、まるで迷子の老人みたい。

そこまでに30分が経過。
その間にたくさんの看護師さんたちを見た。

たくさんいるが、みんなパソコンか機械か点滴袋を見ている。
患者さんに寄り添うったり、触っている看護師さんはいない。

もったいない・・・


とっさにそう感じた。
若い感性をパソコン画面ではなく、人間に注げないものか。

「記録」という形式的行為に埋没しなくてはいけない現代医療は
「記録」により管理、評価、そして争われるという社会規則による。

記録<行為、なのだが、
記録>行為、にならざるをえないのが、「病院」なのか。

以前、関東の大病院に入った時も病室に入ってきた看護師さんは
患者さんの顔は1回も見ずに、機械の調整だけして、出ていった。

せっかく看護師になったのに患者さんとコミュニケーションしないで
満足しているのだろうか?といつも思う。

もちろんその看護師も「不本意ながら」なのだろう。
しかし最も大切なことを忘れてしまった看護師さんもいるのだろ。

じゃあ、誰か大きな声で「これは違う!」と言いださないものか。

記録なんて適当でいいから、もっと患者さんとの会話をもっと楽しんだら。
老婆心ながら、いつもそんなことを考えてしまう。

もし自分が管理医師なら、そんなことを口ばしっているだろう。
あるいは厚労省の役人なら、そう命じたい。

しかしこれが、現代の高度化した医療の現実なのだ。

そして「病院嫌い病」になっていく・・・

そう思いながらも、今日は、日本慢性期医療協会の理事会に参加していた。
全国の療養病床経営者らが熱い議論を交わしていた。

ここの看護部会の看護師さんたちも知っているが、熱い人が多い。
一緒にお酒を飲んだら、話は尽きない。

少なくともそこにおられる療養病床のほうが、患者さんとの触れ合いが多い。
そして在宅医療と療養病床の橋渡しをしているのは、日本中で私ひとりだけ。

間違いなく、今後の医療の主役は看護師さん。

だから若い看護師さんは一度は施設や在宅に出て欲しい。
看護という仕事がこんなに楽しいものか、と気がつくだろう。

日本の医療は決して進歩しているとは思わない。
専門分化が激しいが、それは退化のはじまりだ。

患者さんとの距離が加速度的に遠ざかっている。
かろうじて、在宅医療や施設や療養病床などに残っている。

今の医療を大き流れで捉えるためには、時には違う環境を見聞すること。
当院でも医師や看護師さんの研修を受け付けているのはそんな理由だ。

昼は、在宅医療と救急医療の連携の会の打ち合わせもしていた。
そして理事会と新年会では、大きな刺激を受けて最終電車で帰阪した。






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この記事へのコメント

先生おつかれさまです。

いまも昔も看護師さん!
研修医時代は看護師長、看護総師長さんに
アゴで使われてました。

Posted by 尾崎 友宏 at 2017年01月13日 01:07 | 返信

自分が住んでいる集合住宅で、訪問診療の為にいらした女性医師と女性看護師の二人連れとちらりとすれ違いました。あちら様の方から、「こんにちは」と挨拶を下さり、ほんのしばし一言二言、言葉を交わしただけでしたが、人口に対して医師が少ないと言われている、比較的都会の県に「女性版長尾先生(この表現がいいのか分かりませんが)がいらっしゃるんだ。」と感激しつつ帰宅しました。医師は一隅を照らす。病に悩む者の元に足を運ぶお二人の姿を見て、終日温かい心でいられました。

Posted by 樫の木 at 2017年01月13日 07:06 | 返信

本当におつかれさまです…

大きな病院のナースステーションの窓口で 尋ねたくても尋ねられない雰囲気が漂います
あなたにとって 仕事が増えるって思っちゃうんでしょうか

お店屋さんだったら 二度と行かんよ〜って言ってやりたくもなる
ナイチンゲールが泣いてるね

本当のところ…
看護したくてもできないんですよね
業務が多すぎます

これは…
国の監査で書類ぜめにあっているからですよね
紙でしか 評価できなくて 守ることができない仕組みがおかしいんですよね

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2017年01月14日 12:01 | 返信

その患者さんがおられるか探したのは、「調査」ですか・・。
あと、PCに向かっているのは記録入力しているだけで、これも業務。
・・・これにジレンマを感じていないスタッフはいないです。

Posted by 中堅看護師 at 2017年01月14日 10:18 | 返信

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