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この国の医療はどこに向かうのか

2017年02月22日(水)

全国各地から抗認知症薬や多剤投与の相談に来られる人が後を絶たない。
当院はセカンドオピニオンも減薬相談も受け付けていない、とHPに
ちゃんと書いているのに来てしまったら、仕方無く渋々診てはいるが。
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当院は「地域の人のかかりつけ医」であり、セカンドオピニオンや相談は
やっていません!!!!!  と何度も何度もアナウンスしているのだが。

当院をかかりつけとしてくれている患者さんでいつもごった返しているので、
大変申し訳ないが、遠くから来て頂いても相談に乗る時間も体力も無いのだ。

相談内容といえば
・20種類以上の多剤投与
・何年間も同じ多剤投与が続き、年々増える
・大病院では主治医がよく変わる
・顔を見てくれない
・話を聞いてくれない
・聴診器を当ててくれない
・すぐにアリセプトを出す
・やめたいと言ったら、主治医が怒って暴れる
・死ぬまで薬を飲むようにと言われた
・死ぬまで抗がん剤、と言われた・・・

そりゃ、近藤誠医師の本が売れるわなあ、と思う。

話半分に聞いても、この国の医療はかなりかなりおかしくなっている。

端的に言えば
医療=お薬
病名=お薬、となっていて、しかも”やめどき”という概念が無いのだ。

医療は養生法が半分で、残りが薬や手術など。
栄養と運動はいくら言っても、強調しすぎることはない。

しかし、医学教育が根本から間違っていると思う。
教授が薬屋の宣伝マンになっているので、それに教えられたらそんな医者になる。

特に酷いのが、抗認知症薬と生活習慣病薬の多剤大量投与である。
あと、死ぬまで抗がん剤をやめない、専門医たち。

アリセプトをやめて元気に回復した患者さんにまたアリセプトを出して
寝たきりにさせている専門家と称する人を見ていると同業者として恥ずかしい限り。

「ごめんなさいね」
全然知らない、遠くのその患者さんの主治医になり代わって、謝るしかない。

それにしても・・・
年々、医療と薬の癒着構造と多剤投与は酷くなるばかりだ。


医療否定や医者嫌いが益々増えるだろう。
医療界はそれを嘆くが自業自得であろう。

檀家制度が崩壊の危機に陥った日本の大乗仏教界もまったく同じ構図に見える。
釈迦の教えに反した行いの因果であり、ブーメランだ。

医療もヒポクラテスの誓いとは真反対に向かっている。
そして残念ながら誰もそれを止めることができない。

先日紹介したように、医療界のトップからして道を外れているのだ。
とても「医療」とは呼べないものを「医療」だと自己満足して垂れ流している。

ならば、

賢い患者さん、賢い市民になってもらうしかない。
そう思うので、シコシコいろんな本を書いている。

光明は、コウノメソッド実践医の存在だ。
関東認知症治療研究会と関西認知症治療研究会に集う医師たちは凄い。

ベタな言い方だが、本当にいいお医者さんばかりよくぞ集まった。
そう感心するような素晴らしい人たちが何の利害もなく自然発生的に集まった。

今週末にその全国大会がある。→こちら
光明のひとたちと過ごせる時間が幸せである。








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この記事へのコメント

「やめたいと言ったら、主治医が怒って暴れる」って、えーっ!お医者さんがピックなんじゃないの?
正男くん暗殺の暗いニュースで、どこぞの中世の暗黒時代みたいな国が注目されてるけど、日本も中世の暗黒時代ですね。
戦争に負けても、ちっとも反省しない。
国家ぐるみのピック病です。

Posted by 匿名 at 2017年02月22日 02:45 | 返信

戦争に負けたから間違っていた訳でもなく、勝ったから正しかった訳でもなく。
いきなり戦争持ち出して関連させるそんな思想こそ反省して欲しいです。

匿名から匿名への返信 at 2017年02月22日 02:12 | 返信

同日のブログ記事で「若いがん患者さんの医療費自己負担」について書かれていますが、
必要なところに行き渡らないのが福祉であって、その典型が医療費薬剤費です。
理由は、医療もクスリもビジネスだから。

河野メソッドもビジネス。
サプリメント訴訟にカネと労力を費やすよりも、フェルガードの値段を下げてほしい。
継続しないと意味ないし、国民年金で細々暮らす老人には、フェルガードは継続購入可能な値段ではありません。
食費を切り詰め、ガス電気水道代を切り詰めて買えっていうのですか? 

Posted by 匿名 at 2017年02月22日 04:30 | 返信

「二つの軍隊が戦うばあい、一方が勝ち、他方が負けるが、勝つのも負けるのも、みな内因によってきまる。勝つ方は、強いか、あるいはその指揮に間違いがないからであり、負ける方は、弱いか、あるいはその指揮に間違いがあるからで、外因が内因をつうじて作用するのである。(毛沢東矛盾論)」

匿名から匿名への返信 at 2017年02月23日 04:49 | 返信

「この国はどこに向かっているのか」
「だれも止めることができない」

幼稚園児の朝礼。
朕オモフニ我カ皇祖皇宗国ヲ・・・。
4月には、アベシンゾウ記念小学校開校だって。
財務省は、国有地を2000000エンで売ったって。
防衛大臣は、「感謝状」贈ったって。
中韓ヘイトに、ウンチ持ち帰り。
日本の「神道」って、この程度のモノだったのか。
この程度のものだったのだ。
アマテラも、伊勢も、泣いている。

Posted by 匿名でごめん at 2017年02月23日 05:52 | 返信

福島原発事故避難者が、避難先でいじめ・差別を受けたり、その被害を見聞きしたり
したことがあると答えた人は、62%だったそうですね。
共同調査にたださわった、福島大学の今井照教授の話。
「避難者は被害者であるという認識が社会に欠けているということが原因だ。
 背景には、原発事故の責任者が明確にされていないという構造的な問題がある。
 国も、実質国有化された東電も刑事責任を問われておらず、
 除染などの費用を国民負担でまかなう方針が打ち出された。
 原発事故の『加害者』が見えにくくなっていることが、
 避難者の『被害者』という立場を脆弱なものにしている。
 学校での子どもの被害事例も複数あった。
 子ども社会は大人社会の反映だから、避難者いじめが子どもにも波及しているのだろう。」

台湾では、「ノーモア福島」かかげ、メイドイン日本の原発3基の廃炉、予定1基の中止を決めました。
日本では、世界を欺き、ブラック企業を使ってマフィアを買収、東京オリピックを招致。
その東京オリンピックを理由に、目下、新治安維持法の強行を策略。
金メダル至上主義に基づき、「選択と集中」。メダルに届かない種目は、助成金ゼロ。
ロンドンに学んだそうです。
「神の国」(森)、「日の丸・君が代」高揚のためのオリンピックは、ごめんです。
吉田を倒したアメリカ人女性。吉田にあこがれて十年以上鍛え抜いてきたアスリート。吉田もなっとくだ。
「国旗掲揚」「国家演奏」は中止。桂冠は個人に輝く、これでいいでしょう。

でも結局1940年とおなじように、東京オリンピックはできないでしょう。
南スーダンでもどんぱち始め、現在進行中の世界大戦のさなかに、まさか、オリンピックはないでしょう。

Posted by 鍵山いさお at 2017年02月26日 03:26 | 返信

こんばんは。
今日のお勉強会、どの回も大変勉強になりとても良かったです。
帰宅して今日学んだ事をしっかり咀嚼して
これからにつなげたいと思います。

相変わらず今日も先生の周りは人がいっぱいでしたね。
グレーのスーツ素敵でした。

長尾先生、河野先生、他の先生方やスタッフの皆さま
、今日は本当にありがとうございました。

Posted by 匿名 at 2017年02月26日 08:32 | 返信


追伸
今日は先生、歌われなかったねと
帰りに話題になりました。
真面目な先生も素敵でした。
(歌っている先生も素敵ですが(*^^*))

Posted by 匿名 at 2017年02月26日 08:55 | 返信

なんとか幼稚園に、アべシンゾウ小学校。
全世界にすっかり有名になった。
この幼稚園を訪問し講演した「有識者」たちの顔ぶれ、その一覧は、凄い。
「靖国」や「伊勢」に代えて、「神国日本」の「聖地」「聖廟」にしてはどうだろう。
トランプが来るときはぜひ安倍とツーショットで記念撮影におさまってほしい。
そこで、世界に冠たる「日本民族の精神性」を味合わせてやってほしい。

3歳児から、日の丸を掲揚し、君が代を歌わせ、教育勅語を暗唱させるという計画は、
すでに用意されている。そのモデル校だった。
自民、維新の議員らが、せっせと視察に訪問し、公人たる夫人が官僚を従えて名誉校長にまでなる。
今春も、国立大学の卒業式、入学式での国旗国歌の仕様を、文科省の小役人がスマフにおさめて送信するという。

京都府立医科大学の学長は、任期「2期6年」を「3期9年」に延長した、「アンチエイジング」の猛者。
自民党も今月、プーチンの作法にならって、総裁任期を「3期9年」に延長するという。

「記念」に、防衛大臣感謝状1枚に海自幕僚長感謝状3枚、
払い下げしてほしいな。

Posted by 匿名でごめん at 2017年03月03日 01:51 | 返信

渦中の豊中市。そこの、ある市会議員(無所属)の通信(2017.3.8)です。

 昨年9月、国と森友学園との「売買契約」の公開を求めたところ、
 売買代金その他が非開示(黒塗り)となっていました。
 そこで、今年2月8日、「一部非開示決定」の取り消しを求めて、大阪地裁に行政訴訟を起こしました。
 この提訴が、「森友問題」が表沙汰になる、いわばきっかけとなりました。
 昨日、国から答弁書が届いたのですが、なんと、全面的に争ってきました!
 非公開の理由について、国は「森友側から強い要請があったため」と説明しているのに対し、
 森友の理事長は「国の側から『非公開にもできますよ』と言われたので、
 『じゃあ非公開で』と答えただけのこと」と話しており、食い違いがあります。
 理事長と近畿財務局の担当者を、証人として申請するつもりです。
 初公判は3月14日(火)の午前10時30分から。場所は大法廷(!)に変更です。

かれが個人として情報公開を請求し、また提訴するまで、マスメディアはまったく動かなかったのです。
かの「豊洲問題」でも、マスメディアは無視、無能でした。
メディアの一部は、昨年12月、わざわざかれの事務所を訪れたそうです。
「あんたの『政務活動費』で購入された中に、これこれの本があるが、これが豊中市政にどう役立ったのか?」と、
マイクを向けてきたそうです。
そういえば、この市には、知事や市長をつとめて「引退」した有名人も住んでいますね。
このメディアは、一市会議員の一手が、後に大変な問題露見に発展するやも知れずと、だれかに言い含められて、
あらかじめ、絡めとめておきたい標的として、えらんだのでしょうか?
庶民の妄想はふくらむばかりです。

Posted by 鍵山いさお at 2017年03月11日 02:05 | 返信

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