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「先生、脈が飛ぶんです」

2017年04月07日(金)

「先生、脈が飛ぶんです」と言って来院される人がよくいる。
そこで産経新聞・不整脈シリーズ第2回は「さまざまな不整脈
、種類・頻度と治療の是非」と題して書いてみた。→こちら
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産経新聞・不整脈シリーズ第2回  さまざまな不整脈
                 種類・頻度と治療の是非
                
 「先生、脈が飛ぶんです」と訴えて来院される方が時々います。どんな時にどれくらい飛ぶのかを詳しく質問します。すると「よく分からないけどなんとなく」という人と「食後に必ず1分間ほど」とか「夜明けにドキドキで目が覚める」などと具体的に答える人がいます。不整脈の診療では、医師は本当に不整脈があるのか無いのかから考えて検査を進めます。通常の心電図に加えて24時間心電図(ホルター心電図)などの検査により詳しく調べます。最近、大病院では1週間分の心電図をすべて記録できる機械もあります。いくら調べて不整脈が全く無いにも関わらず「ある、ある」と強く訴える人もいます。まさに「気のせい」なのでしょうが本人にとっては、「脈が飛ぶ感じ」は生死に関わる一大問題と認識していてドクターショッピングをすることもあります。自身の心臓の拍動に敏感・神経質になっているパターンです。横になった時、姿勢により心臓の拍動を強く感じることは誰でもあります。そんな場合、「大丈夫、生きている証拠です!」なんて言います。しかしもちろん本当に不正脈がある場合もあります。しかし命の心配は無い不整脈であることが大半です。「放置しても大丈夫ですよ」と説明しても納得されない人もいます。 

 「私自身も不整脈があるんですよ」と話すと患者さんは驚きます。「健康な若者や赤ちゃんでも24時間単位で見たら多少の不整脈は必ずあるんですよ」「不整脈が全く無い人なんていないよ」と説明して納得してもらいます。人間の心臓は24時間に約1万回拍動しますが、小さな打ちそこないがあります。心臓の拍動は心臓の右上にあるペースメーカーと呼ばれる司令塔(洞結節)から電気信号が出て心臓全体に伝わります。一拍一拍その司令塔から指令が出て心臓を収縮させているのですから凄い仕組みですね。しかし一時的に司令塔の調子が悪化したり、調子が良くても心臓内の電気信号の通路を上手く伝わらない場合があります。あるいは本来の司令塔以外に臨時の司令塔ができて、そこから指令が出たり、その司令塔が複数ある場合もあります。

 司令塔から出た電気刺激は心臓の中央で右心室と左心室の二股に枝分かれして伝わります。左右のどちらかの伝導速度が遅い場合があります。心臓は上半分の心房と下半分の心室に分かれますが正規の場所以外に司令塔できて、心房にある場合を上室性不整脈、下半分にある場合を心室性不整脈と呼ばれます。臨時の司令塔の場所で区分されますが心電図の波形を観れば一目瞭然です。心臓の上から下まで電気信号が通りますが、上半分と下半分の間が渋滞している場合は房室ブックと呼ばれます。渋滞の程度も3段階あり第2段階の後半と第3段階には人工ペースメーカーという機械の力を借りることになります。あるいは司令塔自体の調子が悪くることもあります。いすれにせよ脈泊数が20、30台(徐脈)と異常に遅くなると、めまい等の自覚症状が出て転倒の危険が高まり治療が必要です。

 このように不整脈には震源地だけでも様々な種類があります。そして頻度や連発があるのか、あるいはどれくらい連発するかなど様々な種類があります。1日にたとえ何千発出ていても連発が無く散発のみの場合やめまいや動機などの自覚症状が無い場合は、治療の必要が無いことが多いのです。
 
 
キーワード ペースメーカー
病的な状態に陥った洞結節や刺激伝導系の機能を補い、必要に応じた脈拍数を維持する働きを持つペースメーカーは「心臓の調律師」とも呼ばれ、数種類ある。

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この記事へのコメント

私の母は、2016年1月に91歳で死にましたが、その一年前の3月に脳神経外科で「室上性頻拍があるから、突然死するかもしれない。気を付けてあげなさい」と言われました。
母に不整脈が初めて出たのは、結婚して東山町の母の実家に住んでいる時、下町に住んでいた舅姑が「風呂が壊れたので、そちらのお風呂に入らせてくれ」と言ってやってきた時でした。始めに舅が入って、次に姑が入っている時、もうすでにアルツハイマーと診断されていた舅が突然自分の家に向かって小走りに帰りだしたのです。「あつ子さん、お父さんを捕まえて!」と姑が叫ぶのですが、舅の歩くのが早いので何とか追いつくのが、精一杯でした。舅は、それでもちゃんと伊勢町の自分の家に帰りつきました。
その時に胸がドキドキしたのが始まりでした。その時以来不整脈は出なかったのですが、父が65歳の時会社を退職して自宅にいるようになってから、不整脈がひどくなったようです。あると冬の寒い朝、シャッターをあけようとして気絶してしばらく倒れていたそうです。母は本を読んで自分は「WPW症候群ではないやろか」と言っていました。京都の高木先生とか伊丹の近畿中央病院に受診して「甲状腺亢進症」と言われました。丁度薬の良いのが無いと言われたので、神戸元町の隈病院に通院して甲状腺の方は「完治した」と言われましたが不整脈は相変わらず出ました。
父が心筋梗塞を起こして大阪の森の宮の成人病センターで「バルーン療法」で何とか九死に一生を得ました。何度か父が上行結腸癌や耳下腺腫瘍の手術で入退院を繰り返している時は、母の不整脈は出ないようでした。父がMRSAで死んでからは、時々しか不整脈でないように見えました。
それが母が段々歩けないようになって、脳神経外科を受診した時は90歳でした。そこで「室上性頻拍」と診断されましたが、母も私も何処へ行けばよいのか分からず、そのままの状態でした。
90歳の5月に協立西宮病院の脳神経外科で「アルツハイマーではない」と言われましたが、「私はもう直ぐ死ぬからもう検査も手術もしない」と母は言いました。その後母は歩けない、口もきけない、右手でお箸も握れない状態で91歳で大動脈解離で死にました。
十代の女子高生時代に「肺門リンパ腺」という結核に罹っていましたので、心臓が体の正中線上に引き攣っていたのが原因なのか、戦争中薬学専門学校で男性的に働いていたのに、結婚して「嫁」として生きる事に気疲れがしたのか、更年期に父から小言ばかり言われてストレスが貯まったのが原因だったのか、未だに不正脈の原因はこれだと断定できません。
「室上性」とは心室細動のことかと勘違いしていました。心房細動だったのですね。

Posted by 匿名 at 2017年04月07日 03:21 | 返信

すみません。母の2015年3月24日の12誘導ー安静時心電図の診断では863心室頻拍、504完全右脚ブロックとありました。
「室上性」と伺ったのは間違いでした。
総コレステロール値は260、LDLコレステロール値179、HDLコレステロール値67
これが大動脈解離と、どう関係しているのかわかりません。

Posted by 匿名 at 2017年04月08日 04:15 | 返信

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