こんにちは。
私も昨夜亡くなられた事を知りショックでした。
元ちゃんハウスでの活躍も応援していたので
残念です。

御冥福をお祈り致します。

　西村元一先生が、亡くなられたのですね。
　私は昨年9月、針生検で「乳癌かもしれない」と言われ、どうにもいたたまれず、不安な気持ちが払拭できるかも、と、新幹線に飛び乗って『神戸フォーラム2016』に飛び込みで当日参加しました。
　そして、西村先生の講演を拝聴する機会を得たのです。
西村先生の講演は、緻密、正確、正直、かつ、ユーモアにもあふれたもので、私は大変感動しました。

　ステージ4の癌にかかった外科医、というのは、きっとご自分の癌のすべてに予想がつく、という一般人にはうかがい知れない心内だったと今になって思いますが、そいういうことをみじんも感じさせませんでした。
　ご講演は、癌のこと、キャンサーギフトのこと、「元ちゃんハウス（その時は○○金沢）」のこと、奥様のこと、正直な胸の内、人間関係の断捨離、これまで、これから、等、パワーポイントを使ってされました。とても前向きで、かつ、伏線をはってそれが気持ちよく回収されるような趣向もこらしてあり、ある種一流の推理小説の謎解きや決意表明を聞いているような心地よさ、爽快感すらあったので、私は心底驚きました。
『お医者さんが、心と力を込めてするお話し（講演）は、物凄いんだな。』と思いました。そして、『柔和で温厚そうに見えるけれど、強靭な精神力をお持ちなのだろうな。』と拝察いたしました。
　私は聞いているうち、『新幹線に飛び乗って講演を聞きに来て良かった、乳がん疑いの宣告をされたけれど、前向きになれた』という私の気持ちをどうにか伝えたい、と考え、突飛でしたが、質問することにしました。ある意味、神戸（フォーム）の外（アウェイ）の人間だったから出来たのかもしれませんが、三冊（西村、長尾、岸見先生）の本を出して「サインしてくださいますか」という質問（？）をしたのです。
　長尾先生のご配慮で、三人の先生から、あたたかい言葉がけもいただいて、私はその後乳癌確定し、手術・抗がん剤・放射線・ホルモン治療と癌治療のフルコースを堪能することになってしまいましたが、頑張れています。がんなだけに。（って西村先生からかけていただいた言葉です。）

　講演の後、ロビーで西村先生をお見かけすると、「帰る前にあえてよかった」と本にサインしてくださいました。そして、握手してくださった手がふくよかで温かかったのが思い出されます。

　長々と書いてしまいましたが、西村先生は、長尾先生と共に、私に病気や生き方について、勇気と前向きな気持ちを与えてくださいました。本当に本当にどうもありがとうございました。