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抗認知症薬の増量規定は訴訟対策!?

2017年08月10日(木)

東洋経済に、抗認知症薬に関する記事が出ている。
まだこんなことを言っているエライ先生も登場だ。
抗認知症薬は患者さんのためか、訴訟対策なのか。
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週刊東洋経済8月12日号「抗認知症薬の功罪」→こちら

製薬会社や新井先生の意見も掲載されておりバランスの取れた記事だ。

 新井先生は現在も「少量投与による治療はサイエンス(科学)ではない。
有効性が認められた適用量が定められているのに、医師の裁量で減らして
認知症が進行したら責任をどう取るのか」という主張を、繰り返している。

薬を飲んでもに認知症は進行する。

抗がん剤を飲んでもがんが進行するのと同じ。
 

臨床試験に参加された方々(体は健康で認知症だけがある方、年齢的にも若い)と、
一般の認知症高齢者(多くは何らかの合併症がある方)とは乖離しているので、
臨床試験データを一般診療に機械的に当てはめようとすることこそ科学的ではない。

臨床医は目の前の患者さんを改善させることを第一に考えている。
全国の一般医の豊富な臨床経験は治験データに優るものと考える。

NBMを含むのがEBMなのだが、「EBMの意味を知らない人が
EBMを振り回す」という言葉を思い出した。

私たちは「少量投与」を推奨しているのではなく「適量投与」を主張していて
結果的に製薬会社が決めた量より少なくなることもあるという議論にすぎない。

ここに、論点のすり替えがある。
しかしその巧妙さを理解できる人は意外に少ない。

かつては私も、洗脳されていたが、
今も多くの医師が洗脳されたまま。
 

このあたりの事情は、月刊「集中」に詳しく書かれている。→こちら

こうした現場の医師の活動が認められて、2016年6月1日に、
「抗認知症薬の増量規定」が撤廃され、医師の裁量が認められた。

しかしNHKの「今日の健康」でも紹介されていないので、市民は知らない。
医師会を通じて文書が届いたのは1年後だが、多くの医師は未だに知らない。



だから、現時点における、認知症医療界のリーダーのこの発言は大きな意義がある。
厚労省の通達を無視して製薬会社の利益や訴訟回避を優先させるという姿勢なのだ。

患者の尊厳より製薬会社の意向と訴訟回避を優先させるという意向は間違っている。
医の倫理に反していると考える。
 
 
抗認知症薬の増量規定は「認知症ムラの加計事件ではないか」という指摘がある。
すなわち最初から「増量ありき」だったのではないかという疑いが持たれている。

1990年代当初のアリセプトの増量規定のエビデンスとなった論文を
よく読むと到底非科学的な内容で、今からでも検証すべき物ではないか。

 この1点だけをどこかのメデイアで掘り下げて欲しい。
メデイアのみなさまには是非真相追究をお願いしたい。


現在も増量規定の被害者が続々と訪れる。
在宅医療の現場にも、被害者が沢山いる。

「抗認知症薬の中止や減量で認知症が治る」(拙書のタイトルでもある)
という事実をどう説明するのか。

あるいは、そんな現実を本当に知らないのか?
もしかしたら知っていても、触れたくないのか。

国会での意味不明な議論を聴いていると、
加計事件と薬害認知症は、同根に見える。

まさか、公の場で追及された認知症の専門家が
「記憶にありません」と答弁するのではないか。

まさに真夏の夜の夢、とならぬよう。

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

最近ようやく癌の過剰検査・過剰診断という視点が正論分野に入ってきた。
がんもどきは、もはや近藤医師の独自の造語ではない。
がんもどきは、確かに存在する「身体の状態」。
現在、認知症も過剰検査・過剰診断・過剰治療している現実が明らかになりつつある。
医療者にとって、認知症もどきは、がんもどきよりもはるかに旨味がある。
クスリを飲ませることに成功すれば、その症状が処方薬の副作用であっても、
「本来の病気が悪化しました」と、まじめくさって言うだけで、多くの患者は悲痛な面持ちと共に納得する。「お医者様」のご宣託だから、ね。
「お医者様は神様です。」
精神病もどきも同じ。
かくして日本は医療産業のみ大繁盛、国民は医療産業を支えるために働き税金を納めクスリの実験台となる。

Posted by 匿名 at 2017年08月11日 02:29 | 返信

たった今、コメント投稿した後、ふと、頭をよぎったことは
クスリだの医療だのって議論できる平和な今日。
明日にでも北朝鮮のグアム行の爆弾が島根に落ちるかもしれない。

Posted by 匿名 at 2017年08月11日 02:36 | 返信

アメリカで在宅ホスピスナースをしています。アメリカでもアルツハイマーの末期でホスピスにサインしているのに、アリセプトやナメンダを継続しようとするお医者さんもいらっしゃいます。その時点で百害あって一利なし、と言うことを私達(ホスピスナース)はご家族にはっきり説明しますが、人によっては「でも先生が仰るなら飲めるうちは続けましょう」と言う方もいらっしゃいますね。ただ、保険はカバーしませんよ、と言うことも承知されているうえですが。私も少しでも日本の在宅ホスピスの発展に役に立ちたいと思い、自称「ホスピス啓蒙活動(スピ活)」の一つとして、アメリカのホスピス現場の実際をブログ『ホスピスナースは今日も行く』http://gnaks.blog.fc2.com に綴っています。長尾先生のご活躍に、いつも刺激を頂いています。

Posted by ラプレツィオーサ伸子 at 2017年08月11日 06:53 | 返信

アリセプトの説明書には、
「本剤がアルツハイマー型認知症およびレビー小体型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていない。」
と書かれています。
新井先生は、この記載をどう考えているのでしょうか?

最もレビーの方の実行能力を保っているケースが、少なくないことは事実です。脳幹網様体‐大脳賦活系の主要な構成系の「マイネルト基底核」は、アセチルコリンを神経伝達物質として使用しています。レビーの場合、このマイネルト基底核のアセチルコリンが不足していると考えられ、コリンエステラーゼ阻害薬でアセチルコリンが増加すると、脳全体の活動性が高まるケースがいるようです。薬を止めると、大脳全体の働きが悪くなり、実行機能に問題が起きるケースがいることは確かです。
アセチルコリン増加による興奮がみられるケースで、マイネルト核のアセチルコリンが減少しているケースでは、やめると実行機能が低下するというジレンマがあることは、事実です。

最近、迷走神経の働きがレビー小体病(実際にはパーキンソン病)を、悪化させると言う報告があるように、迷走神経の働きを刺激することは、レビー小体病そのものの病態を悪化させる可能性が高いと言えます。このため私は、自分から処方することはありません。前医の処方を継続することはありますが、止める時期を探りながら継続しています。

Posted by 小関 洋 at 2017年08月11日 11:11 | 返信

介護支援専門員の資格更新研修で、「84歳、女性、主治医の意見書では、脊柱管狭窄などにて加療していた。H26年2月に急性心不全の診断似て入院。退院後は訪問診療にて加療している。一時期安定していたが、徐々に食事、水分管理ができず、H27年12月、平成28年1月と慢性心不全急性憎悪により入院されている。大動脈弁閉鎖不全はⅣ度とかなり重篤で、腎機能もかなり状態が悪いため、今後も水分管理などを怠ると容易に悪化する。また脊柱管狭窄症による症状は落ち着いているが、変形性膝関節症はO脚変形著明で易転倒状態である。
薬剤情報;
ラシックス1T×M、ルプラック1T×M、プラビクス1T×M、オルメテック1T×1T、フェブリク1T×T、コニール2T×MA、アイトロール2T×MA、マイスリー1T×Vds,レスリン1T×Vds
ケアマネジャーは「服薬管理ができない。理由は本人に病識や理解力低下が見られ、物事を被害的にとらえる。認知機能低下?
長男は「物事を悲観的にとらえるのを改善して欲しい。出来事を悲観的にとらえるので、このままでは人に嫌われてしまい、友人や近所の人との関係が悪化するのではと心配。

私は薬をPCで調べて行かなかったので、よく理解できませんでした。やっと二日目になってPCで調べると副作用も書いてあるし、コニールはオルメテックとの併用は慎重に、と書いてあるし、何よりオルメテックは、既に販売中止となっている。
やはり調べて行かないと「なにかへんだなあ」と思ってもはっきり言えませんでした。
薬剤師さんは「なんでも質問してください。お医者さんに聞きたいことがあれば、私から聞いておきます」と言って下さいました。
在宅のお年寄りが「沢山の薬を飲みたくない」と言うのではケアマネジャーが説得するのは大変です。
利尿剤が2種類、狭心症の薬が2種類、尿酸値が幾らか不明であるのに高尿酸血症の薬も出ているという状態で、ケアマネジャーが説得するというは大変です。お医者さん、薬剤師さんに説明してもらわないと、とてもできないと思いました。

Posted by 匿名 at 2017年08月12日 03:59 | 返信

先生の「病気の9割は歩くだけで治る」を拝読しました。
実は、私は脊椎損傷の後遺症で下肢にマヒがあり、先生の言われるような正しい歩き方はできません。
退院時は車いす生活でしたが、リハビリの効あって杖歩行になり、今では杖なしで歩いています。
私のような状態の人に勧めたいのがプールでの水中歩行です。水中では浮力を受け重力は3分の1に減少されます。ですから、胸を張って背筋を伸ばして踵から接地して足先で蹴るという体制が取れます。
それに、転倒しても安全で、紫外線対策を気遣う必要もありません。
私のような状態の患者さんにはぜひ勧めていただきたいと思って筆を執りました。

Posted by 山田源一郎 at 2017年08月14日 06:34 | 返信

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