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これが介護現場の看取りへの生の声 厚労省と消防へ届け!

2017年08月14日(月)

こんなちっぽけなブログだけど、ちゃんと読んでくれている人がいるので、続けている。
そして時にハッとするコメントを書いてくれる人がいて私自身が一番勉強になっている。
さっそく介護現場の看取りに関する生の声を書いて頂いたが、私も同じ意見だと思った。
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以下、コメント欄からコピペさせて頂き、みなさんと共有したい。

これが厚労省や消防関係者に届いて欲しい。
以前、消防に行ったら門前払いされたが、諦めずに言い続けたい。

介護現場の方も、どんどん現場からの意見を書き込んで欲しい。
そしてメデイアもこの大きな課題を正面から受け止めて欲しい。


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先日は虎ノ門にて名刺交換させていただいてありがとうございました。また、当方の発言を引用していただいたこと、感謝します。
 
さて、介護の現場からすれば、まず消防署による「現場も見ずに警察沙汰」を即刻辞めさせることです。長尾先生はよく「看取りの法律」といわれます。当方は、医師法第20条の但し書きのことを指している、と梅村氏の国会での質疑も把握したうえで認識している次第です(間違っていたら申し訳ございません)。ただ、そうであれば無意味です。そもそも、医師が「看取りの法律」に沿った運用をしたところで、それ以前に「現場も見ずに警察沙汰」が現実だからです。この場合、医師に文句を言う筋合いではありません。これが当方の問題提起「終末期の問題は警察と消防の問題」の根拠です。そして、救急車を呼ぶな!は完全に間違っています、単純に「かかりつけ医は365日24時間対応できない」現実を無視しているからです。 
 
先日、当方の職場の職員から退職の申し出がありました。理由を尋ねると、その人は高校卒業後、介護福祉士の専門学校に進学し、新卒で入職した方です。勤続15年目にいたり、入職当時と様変わりしすぎて、看取りが激増して「燃え尽きた」というのです。それを聞かされて、翻意する気にはなれませんでした。ただでさえ、精神的にも肉体的にも疲弊しているときに、やれ「現場も見ずに警察沙汰」になったり、外野から「介護スタッフの免疫力を鍛えなければ!」と精神論を語る医師のコメント、これらををみますと本当に介護の現場を理解しているのかいな?と不思議に思います。
 
優先順位が間違っています。まずは負担を軽減することです、肉体的にも精神的にも。金銭も大事ですが、それは有給の取得しやすさなどである程度まではカバーできます。他国においても、介護の現場は決して高給取りの職業ではない、と当方は認識しています。肉体的な問題はロボットの類でしょう、精神的な問題こそ「終末期の問題」と、いよいよもって痛感している次第です。
 
解決法は2点でしょう。従来は当事者同士で協議をして「救急車による看取り搬送」をするしかないと考えていましたが、最新版の「死亡診断書記入マニュアル」の5ページに『医師が患者の死亡に立ち会わず死亡診断書を交付する場合の考え方』とあります。これが夜間帯に亡くなった場合に医師が来れないケースなどで、予めエンゼルケアを施しても問題ないという考え方になる、と某医師が指摘しています。これらを柔軟に運用することで、ある程度までは解決できるはずです。そして、医療機関で死ねない時代になっていく、という前提のもと「終末期の問題は警察と消防の問題」と医師の側から指摘していただかないと。

長尾先生はブログにて「警察は看取りと関係ないと言い張る」といいますが、当方が住んでいる県では県警の本部長及び警務部長が人事的ペナルティを喰らい、結果として本来はあり得ない「外部出向者の県警本部長」という人事がなされた実例があります。地元の新聞記者からは「ありえない人事」と、つまりそれだけ警察庁の上層部は重くみている、という指摘を申し添えておきます。
 
「看取りのルール」を知らないと路頭に迷う羽目になりまねませんよ?くらい脅したら、すこしは対応が変わるのではないでしょうか。


そもそも論として(複数医師がいる24時間対応のクリニックなので。)という環境を前提に考えるとおかしなことになります。また在宅医同士で連携が取れているから!というコメントをいう医師は多いですが、そのような体制は全国どこにいってもできているものでしょうか。あくまでそれは「システム」論の話に過ぎず、より大きな「ルール」ではないと考えます。
 
当方がかなり問題だと考えるのは、救急搬送をせざるを得ないケースを無視している(だから救急車を呼ぶな!につながるのでしょうが)うえに、救急搬送を依頼しても「現場を確認して異状を認めたときに警察に連絡」するように消防庁より通知(平成26年2月 消防救第36号)が出ているにもかかわらず、相当数の消防署員が理解できていないために「現場を見ずに警察沙汰」にする事例に対してきちんと指摘できる人(特に医師)がいない点だと考えます。更には今年4月に日本臨床救急医学会が「蘇生中止の指針」を出していますが、その精神を鑑みれば救急隊員が「現場を確認して異状を認めたときに警察に連絡」になるはずです。これらに対しての無知が、在宅現場における混乱の一端になっていると言わざるを得ません。




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この記事へのコメント

「看取りが激増して「燃え尽きた」というのです」ということは、おそらくこの筆者関係者は特養勤務者なのかと。要介護3より重度者のみを特養の入所対象にしたので、特養勤務者は頻繁に死亡に直面する状況になっているわけですよね。以前の要介護1から入所であれば、改善も期待できる希望ある「介護」だったけれど、要介護3より重度ばかり、となるとかなりヘビーですよね。確かに、給料上げるよりも気持ちの回復期間が必要です。

私の地域は大都市近郊なので、担当患者の死亡ともなれば、在宅訪問診療医師は夜間でも来ると思います。(複数医師がいる24時間対応のクリニックなので。)
けれども地方の交通不便な地域にある介護施設での看取りとなると、死亡前24時間の間に診察していればそのまま死亡診断書を書けるけど、そうでなければ一度は死体を診なければならないわけで、交通不便の上に、もし台風など天候が荒れていれば、2日くらいは主治医が施設へ行けないケースも生じますよね。そういった悪条件が重なる場合にどうするか。
救急車やヘリコプターで死にかけている人(死んだと思われる人)を病院へ救急搬送するのではなく、医者を施設へ運ぶ、という解決方法もあります。
交通不便な地域に、死亡確認のために医者を送り届ける救急車両を置いて、交通不便な地域の施設医師をやっている医者と契約して、必要な場合に医者を輸送する。費用は自治体か医療保険から出す。(クスリに使うカネを減らせば出せるはず。)

24時間対応の医者は必須です。が、サラリーマン医者ばかりが偉そうにしている現実は、さすがに長尾先生でも変えられないか・・・

Posted by 匿名 at 2017年08月14日 02:25 | 返信

そもそも論として(複数医師がいる24時間対応のクリニックなので。)という環境を前提に考えるとおかしなことになります。また在宅医同士で連携が取れているから!というコメントをいう医師は多いですが、そのような体制は全国どこにいってもできているものでしょうか。あくまでそれは「システム」論の話に過ぎず、より大きな「ルール」ではないと考えます。
 
当方がかなり問題だと考えるのは、救急搬送をせざるを得ないケースを無視している(だから救急車を呼ぶな!につながるのでしょうが)うえに、救急搬送を依頼しても「現場を確認して異状を認めたときに警察に連絡」するように消防庁より通知(平成26年2月 消防救第36号)が出ているにもかかわらず、相当数の消防署員が理解できていないために「現場を見ずに警察沙汰」にする事例に対してきちんと指摘できる人(特に医師)がいない点だと考えます。更には今年4月に日本臨床救急医学会が「蘇生中止の指針」を出していますが、その精神を鑑みれば救急隊員が「現場を確認して異状を認めたときに警察に連絡」になるはずです。これらに対しての無知が、在宅現場における混乱の一端になっていると言わざるを得ません。

Posted by 補足説明です。 at 2017年08月14日 05:53 | 返信

先週、地域の研修で救急救命士さん
のお話を伺いました

救命士さんは
「救急車を呼んだ時点で命を救うという行動をとります」
と 何度もおっしゃっていました
救急車到着から10分で救急搬送しなくてはならないそうです
そこで
運ばなくてよいという選択肢はない
救急隊には
死亡診断はしない…ともおっしゃっていました(医師だけですね)

これが…
救急隊の仕事ですよね
何度か119番しましたが
確かに1秒を争う壮絶な現場です
初対面のわたしにも
めちゃくちゃな扱いをされることもあります(じゃまですか!?)

…となると
やっぱり
国民のみなさんが 救急車を呼ぶ意味を知る必要があります

末期がんや老衰…まもなくお迎えくるであろう方と
交通事故や突然の痛み、苦しみ…命を救わなくてはいけない方の
この二つを たて分けて 考えていくことでは ないでしょうか

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2017年08月15日 12:10 | 返信

ずっと以前にも投稿した内容ですが、老親が現在入居中の施設で看取りがあると(救急搬送せず主治医が来て死亡診断書を書くという順当な看取りであっても)警察が来るそうです。警察が来て「特に問題無いですね」で、帰る。警察が何をしに来るのか、誰かが死んだけど事件性はない、ことを一応確認するんでしょう、ね。
以前に投稿した時にも書いたのですが、
「なぜ警察は施設で看取りがあったことを知ったの?」
「だれかが知らせた」
「だれが?」
「医者?」
「それはない」
「他の入居者が知らせた? 職員の誰かが? 近所の人が?・・・」

警察署や消防署で働いている人達だけでなく、ほとんどの一般市民も、「死んだら警察へ通報」だと思っているのが現実です。

週刊誌でもテレビでもラジオでも、「人が死んだらまず何をするのか、ケーススタディ」みたいな特集をやって広く市民に知らせる必要があると思います。

お医者様の中には「看取り? トンデモナイ、できません」と言うヤカラが多いです。つまり、看取りなんてやりたくない、そんなの医者の仕事じゃない、っていう医者が多い。診療所や医院を開業しているのに「此処で死なれちゃ困るから救急車」っていうのが普通になっている。通院している患者が死ぬ確率が高くなると早めに入院させる、自分がかかわりたくないから。
まずは医者に看取り教育をすることが最大の難関ではないでしょうか。

Posted by 匿名 at 2017年08月15日 01:01 | 返信

アメリカで20年近く在宅ホスピスナースをしています。こちらではナーシングホームにいる方でも在宅ホスピスケアを受けられます。患者さんが施設にいる場合、ホスピスナースやMSWは患者さんやご家族だけでなく、施設のスタッフ(ナースや介護師さんなどを含む)へのサポートも行ないます。特に長期に渡って入所している方たちはスタッフにとっても家族同様だったりしますので、エンドオブライフケアについて勉強会を開いたり、精神的なサポートも行ないます。また、ホスピスからエイドさんも訪問しますので、身体的にも少しは負担を減らす事にもなります。施設のスタッフは何かあったらホスピスに質問や相談する事もできます。一昔前の体育会の部活じゃあるまいし『介護スタッフの免疫力を鍛えねば!』ではなく、適切な知識とトレーニング、そして充分なサポートが必要なのです。また、こちらではホスピスの患者さんは、在宅で亡くなった場合ナースが死亡確認をして、受け持ち医師に連絡します。確認したホスピスナースは死亡診断書の確認欄に署名し、遺体を引き取りに来た葬儀社の方にそれを渡します。葬儀社の方はその死亡診断書を受け持ち医の所に持っていき、最終的に医師が診断書を完成させて署名します。患者さんがホスピスケアではなく、一般のホームケアを受けていて在宅で死亡した場合、受け持ち医が死亡診断書の署名を拒否する事もあり、そう言う場合は警察と検死官が立ち会うことになります。アメリカと日本では法律も保険のシステムも全く違うので、一概には言えませんが、少なくともアメリカでは在宅で“平穏”な死を迎える人が増えている事は確かです。

Posted by ラプレツィオーサ伸子 at 2017年08月15日 02:03 | 返信

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