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風邪に抗生剤を出す医者はヤブ!?

2017年10月16日(月)

風邪症候群の大半はウイルス感染、は有名な話しだ。
だから風邪に抗生剤を出す医者はヤブなのか?
風邪という感染症への対応が国家的課題になっている。
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2016年の伊勢志摩G‘サミットにおいて「薬剤耐性(AMR)対策
アクションプラン」が公表され、抗生剤使用量の半減が求められている。
 
具体的には
・外来は半減
・病院は2割減、
そして全体で33%減、を目標としている。
 
しかしCOPDなどの基礎疾患を有する人には抗生剤は必要である。
つまり治療が必要な人には処方しないといけないという命題もある。
 
そこで上気道感染症をどうするか?
ほとんどがウイルス感染である。

しかしマイコプラズマもある。
 風邪の患者さんを調べると細菌が3割に検出される、という報告もある。
 
 
「成人肺炎診療ガイドライン」についての
長崎大学の柳原克紀先生の講演を拝聴した。
 
2017年4月に3年以上の月日を経てガイドラインが発表された。
できるだけ簡便なものにするように、時間をかけて工夫したという。
 
肺炎には3つある。
 
・市中肺炎(CAP) 病院外で日常生活を営んでいる人の肺炎 重症度を考慮
・医療介護関連肺炎 療養病床や施設などの老衰/終末期の肺炎  QOLを考慮
・院内肺炎 入院後48時間以上経過した肺炎
 
敗血症ガイドライン
Age
Dehydration


P がある。
 
 
抗菌剤を半減させるという大目標達成には、
風邪に抗生剤を処方しないことかが最重要
 
スイッチ療法について

・臨床症状が注射用抗菌剤から経口剤に変更すること
・入院の必要が無くなり医療費削減にはいいが急変には対応できない
・肺炎と認知症 入院すると認知症になる
・セフェム注射薬→キノロン経口で良い、βラクタムは?
 
前向き研究の結果、
・CRPが15未満になり
・12時間以上にわたって38度以下に保たれていること
が、スイッチ療法のタイミングであることが示された。
 
 
扁桃周囲膿瘍には、
上極型と下極型がある
健側と患側で薬剤移行に差がある?
ジェニナックが良い適応。
 
 
2006年と2015年で比較してみると
風邪への抗菌剤処方は3分の2に減っている。

これに加えて「さらに半減せよ!」という目標が掲げられているのが現状。
演者たちによる パネルデスカッションも拝聴した。
 
2017年日本感染症学会での中浜先生の発表では、
・風邪に抗生剤を使う開業医は現在は1割まで減っている
・しかし患者さんの希望に負ける場合がある
・ウイルス性と細菌性の鑑別が難しいこともある
 
「耐性菌の増加は安易な抗生剤処方が原因」と考える開業医がほとんどだ。
 
急性気道感染症の病型分類のイメージ
3つのトライアングルがある。
・気管支炎
・副鼻腔炎
・扁桃腺炎が混在する。
 
感染相変化も。
ウイルス相のあとに細菌相があるので油断できない。
 
 
AMR対策アクションプランの進捗状況が続き
遅れないようにしっかり対応しないと町医者落第だ。
 
中浜先生のアンケート調査にはバイアスがあるのでは?という指摘に
中浜先生がコメントしていた。

日経メデイアルや二木先生のデータも同様であった。
患者さんの希望に負ける医師が半分いるのも課題だ。
 
ヤブ医者とは、風邪=抗菌薬という短絡思考。
一方、良医は適応を慎重に考慮して取捨選択。
 
まさに適正投薬を意識することが大切。
 
はやり、風邪で抗生剤を出す医者はヤブと考えていい。
 
「クラビットはレスピラトリーキノロンではない!」という発言があった。
スピラトリーキノロンとは、ジェニナック、グレースビット、アベロックスの3つ。
 
ジェニナックはきわめて安全性が高い(クラビットも高い)
投与期間は1週間程度、長くても2週間までで、長期投与は禁。
 
 薬剤耐性化防止におけるプライマリケア医の役割は明確だ。
しかしキノロン同志のスイッチはない。


PS)
懇親会で中浜先生とデスカッションした。

長尾)マクロライドは減薬対象から外すべべきでは。

中浜先生)そう思う。考えてみたい。
      
     


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この記事へのコメント

昔、ウン十年前、大阪で月4万円の月収で、朝から晩まで、殆ど休みなく、働いたことがありました。
今はブタみたいに太ってますけど、その頃はがりがりに痩せて、よく風邪をひいてました。
未だ物価も安い方でしたけど、なんせ月4万円ですから栄養失調だったのでしょう。
今は睡眠も足りてるし、栄養はお酒ばかりですけど、あんまり風邪は引かないです。
やっぱり睡眠時間と栄養は大事ですね。風邪をひいたら、長尾先生みたいに葛根湯を飲んで、汗をかいて寝ているのが一番ですね。咽喉の痛みから咳の出る場合は早めに、駆風解毒湯が良く効きます。
秋はブタクサのせいでアレルギーが出ます。
でも父の様に、タバコを吸っている老人が風邪をひくと、直ぐ肺炎になるものだなあと思いました。
父が60歳で肺炎になった時は、「若い頃は水泳で鍛えて、中年からはテニスで鍛えたのに、何故肺炎になったのだろう?」と不思議に思いましたが、タバコがそのように怖いとは思いませんでした。
死ぬときは、院内感染MRSAに罹患して苦しんで死にました。肺癌は、まったくありませんでした。
毎日、父と母の位牌に「嫌がるお父さんを汚い病院に、入院させて苦しませて死なせてごめんなさい。どうか私をお許し下さい」と祈っています。
年を取ると、風邪をひきやすいですね。

Posted by にゃんにゃん at 2017年10月16日 03:04 | 返信

今年の夏から、秋にかけて、インフルエンザが例年になく多く発生しているとテレビ(毎日テレビ)で言っていました。原因は分かりませんが、外国人観光客が多くなったからではないかと言われています。
南半球から来たのか、東南アジアから来たのか、南米から来たのか分かりません。
おまけに今年は、北九州の地震の影響でインフルエンザワクチンの大工場が倒壊したのと、A型インフルエンザワクチンの変種を作ろうとして失敗した為か、ワクチンの数が少ないそうです。
でも大阪のお笑い芸人が「私の子供の学校では、既に学級閉鎖になっている」と言ってました。

Posted by 匿名 at 2017年10月16日 08:11 | 返信

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