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そのケアマネさん

2017年11月07日(火)

そのケアマネさんは、何故かいつも先回りしてくれていた。
優秀な手術場の看護師は執刀医の意向を組んで先回りする。
どうして医者が考えていることがよく分かるのか、不思議。


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そのケアマネさんは、患者さんに付き添って診察室に入ってくるが
隅で黙ってやりとりを聞いているだけで一言も言葉を発しなかった。

私が訪問診療に行くと、なぜかそこに居て(待っていたのだ)
黙って、私と患者さんのやりとりを聞いているだけだった。

看取りの時は私が到着するとなぜかケアマネのほうが先が到着し、
訪問看護師さんと一緒になってエンジェルケアを黙々としていた。

家族に聞くとそのケアマネさんにも必ず電話をするようになっていて
ほとんどの場合、私が着くより先に患者宅に着いて世話を焼いていた。

葬儀やお坊さんの、手配も手伝っていた。
最初は葬儀屋さんの回しものかと思ったが、違った。

独居の看取りの場合は、なぜかそのケアマネさんに向かって死亡宣告した。
その人の生活状況を隅から隅まで知っているので、こんな安心な人はない。

家族の代わりに葬儀をして、役所に届けを出していた。
もちろんすべてボランテイアだが、みんな甘えていた。


49日の法要の頃に家族のグリーフケアのために訪問すると、なぜか
そのケアマネさんが先にそこにいて家族と談笑しているところだった。

そのケアマネさんは、気がつくと空気のように当たり前の存在であった。
その人の顔がないと、患者さんも私もなんとなく不安になる存在だった。

ある日、どうしてケアマネになったのか聞いてみた。
するともともとはヘルパーとして働いていたと言う。

患者さんだけではなく、家族にも絶大な人気があった。
私の知らないところで、かなりの時間を使って関係を作っていたのだろう。


ただ運動部の上下関係のように、後輩の指導はかなり厳しかった。
そのケアマネに怒られたケアマネの中には、大泣きした人もいた。

大きな企業の雇われだったけども、お給料を聞いてみたら
驚くほど安く、時間外手当もなくボランテイアなので驚いた。

お世話係というか相談室のような雰囲気なので
患者さんは小さなことでも相談し易いのだろう。


ケアプランのことは、何故か私にあまり聞いてこない。
でも一緒にいる時間が長いので、阿吽の関係になった。


阿吽(あうん)・・・


医療と介護が阿吽の関係になるためには、多くの時間を
共有するしか思い浮かばないし、実際そんなもんだろう。

そのケアマネさんを思い出すと感謝という言葉しかない。
17年前の話だが、なんだか大昔の話のような気がする。


医者もいろいろ。

ケアマネさんもいろいろ。















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この記事へのコメント


上下関係が好きな方なんでしょうね。

Posted by 匿名 at 2017年11月07日 08:50 | 返信

介護保険開始の頃、ケアマネジャーは「介護保険の要」という錦の御旗のもと、「走りながら考えろ」と叱咤激励され「そのケアマネさん」のような「怪物」もいました。今や化石?です。

Posted by 平穏CM at 2017年11月07日 12:50 | 返信

そのケアマネさんと長尾先生とは、おそらくは
波長が合い、気が合う者同士だったのではないでしょうか。
「気が利く」というのは、学んで出来ることでもなく、
感性が物言う働きだと思います。
繊細とズボラには、とてつもなく大きな隔たりがあります。
医師とケアマネの関係性だけではなく、そういった相性が
功を奏するのであって、夫婦の関係がうまくいくのか
いかないのか、という観点についても、その部分が核である
ように思います。
「心」の出来具合、これは測りようも無いし、定義にも
できません。その心の持ち主の気働き、それ如何によって
道が分かれるのが、医療や介護の世界=人命に関わる仕事
の裁量であると思います。
神の手が施す凄い技を、人が真似できないように、
心が操る気働き、人を思うが由の最善の選択、これも
「人にやってみなさい」と命じてみても、そうは出来なくて
当たり前な、ある種、奇特な高尚な技であると思います。
そこに巡り合い、手を施して頂ける方が幸運と思うしか
ありません。

Posted by もも at 2017年11月07日 08:10 | 返信

わたしも…
そのケアマネさんのように

その看護師さんになりたい…

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2017年11月07日 11:01 | 返信

 偉い人の気持ちが解るのは、自分が他人からして欲しい事を想像しながらやってるからでは。
先生は、ただ黙ってそこにいてもらうだけで、その人と口を利かなくとも安心できるんですね。
毎回の訪問診療に必ず立ち会うなんて、まめなケアマネさんですね。
ただ黙ってそこにいるだけの役割。
私は、正直言ってその時間で他の事をしたいです。

ヘルパーさんは、権威権力の後ろ盾もなく、毎回たった一人で利用者さんやそのご家族に向き合っています。引継ぎなどの場合を除き、原則一人でやる仕事です。心細いでしょうね。
毎回食事やおむつ交換の介助を必要とする利用者さんへの訪問は、
一回抜ければ命に関わる事がままあります。責任重大です。
その責任が、人員は交代したとしても、毎日毎日判で押したように365日生きる限り続く。
動ける認知症の方だと、暴言や暴力ふるう人もいます。刃物持ち出す人もいます。
そういう所にも、一人で乗り込んでゆく。
なんて気苦労の絶えない仕事なんだろうと思います。
でも、仕事中にケアマネがそばにいると、安心どころか逆に居心地悪そうですw
ケアマネに文句言われる可能性があるからでしょう。

権威権力の雰囲気に憧れて、介護職からせめてケアマネに、という人も多いです。
そういう人は、タガが外れたように元同業者に威張り散らします。
そして、医者や上司にはとことん従順です。
自分に何かが足りないという不安から目を背けているから威張るんでしょう。
やっと手に入れたささやかな権力です。
精いっぱい虚勢張って、もとのただのヘルパーには戻りたくない、そう思うんでしょう。
だから体育会系の、エビデンス無視(?)の上下関係を好むんです。
葬儀の手配をケアマネがする、良し悪しは考え方次第だと思います。
しゃしゃり出ればいくらでも裁量を振るえますが、他人の人生にどこまで手をつけて良いのか。

介護は、相手と同じ目線に立って一緒にものを考えられる仕事だと思っています。
ケアマネは、相手の意向や判断力を奪うほどの裁量を振るうべきでなく、
理解し、知る努力をし、必要な時に必要な情報を提供し、必要な分だけ手伝けをし、
ご本人やご家族が最良だと思える選択を支援する仕事だと思います。
そのように教育されています。

Posted by 匿名 at 2017年11月09日 10:02 | 返信

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