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医師にとってケアマネとは

2017年11月09日(木)

11月2日に何気なく書いた「やはり、ケアマネさんが邪魔をする」が凄い反響だ。
1週間で、1610もの「いいね」クリックが押されて、過去最高を記録している。
いったい誰がこんなに大量のいいねクリックを押しているのかが、かなり気になる。
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この尋常ではない数の「いいねクリック」を誰が押しているのか?

いろんな人に聞いてみたが
「やはり医師ではないか」が大半。

だとすると、多くの医師が、私と同じように感じていることになる?
大なり小なり私と同じような経験をした医師が、いっぱいいるのか?


医師にとってケアマネとは

・深く関わりたい、いや関わりたくない
・在宅に不可欠、いや不要
・尊敬する、いや尊敬しない
・好きである、いや嫌いだ

もしこんな本音アンケートをとったら、どんな結果になるのだろうか。
正直、怖い。


そしてその反対に
ケアマネにとって医師とは、で同じ質問をしてみたらどうなのか。

・深く関わりたい、いや関わりたい
・在宅に不可欠、いや不要
・尊敬する、いやしない
・好きである、いや嫌いだ

これは、もっと怖い。
ケアマネにとって、きっと医者は一番イヤな相手であろうと、なんとなく感じる。



もし両者とも悲惨な結果であれば、政府が謳う「医療と介護の連携」はまさに「絵餅」。
しかしこの関係性の障害はまさに制度設計の誤りである。

本来は協調すべき関係性が制度設計ミスのため、実現できない関係になっている。
ケアマネのほうが17歳と、40歳年下なので、行政の「犠牲者」ではないのか・・・


医師とケアマネは、どこか「仮面夫婦」に似ていないか。
愛情は無いが、形式的に協働しているだけの哀しい関係。

もちろんそうではない良好な関係性もいくつか書きこんで頂いたように
上手に連携できている地域も沢山あるようだが、一部なのかもしれない。



考えすぎかもしれない。
杞憂・妄想であることを祈りたい。

しかし尋常ではない反応が起こっていることは事実なので
とても看過できない課題だと考えて、勝手に推測してみた。

事実、いろんなケアマネさん(全員匿名)から脅迫めいた書き込みや
メールが届いているが、その憤り方が尋常ではない内容なので、怖い。

大袈裟かもしれないが、命の危険さえ感じる。
何気ない呟きが、寝た子を起こしてしまった?

イヤな気持ちにさせた、頑張っているケアマネさんへ。

不快な気持にさせて、ごめんなさい。



PS)
実は、医師たちからそんな声を、15年前からもう聞いていた。

だから、「ケアマド(ケアマネとドクター)の会」を設立し数年間活動して
「多職種連携の会」、そして「尼から連携の会」と
名前を変えながらも、尼崎の連携をずっと推進してきた。

主任ケアマネ協会の講師やケアマネ関係の講演も全部引き受けてきた。
日本ケアマネ協会雑誌に連載も持たせて頂いている。→こちら

現在、ケアマネさんだけに向けた本も書いている。
振り返れば地域でも全国でも、いろんな事をした。

17年間一貫して医師とケアマネとの連携構築に頑張ってきた、という気持ちがある。
来春の同時改定の前にこうした根源的な課題についてしっかり議論すべきだと思うが。




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この記事へのコメント

利用者の為に連携が大切と、在宅に携わる人たちへの学びあいの場を提供し続けて下さる先生だからこそ、「現場がなかなか育たない憤り」を感じておられるのでしょうね。
 私は先日「24時間前に診察していないから、死亡診断書は書けない。」とおっしゃる開業医にびっくりしました。いつももう少し知識を持ってお仕事したら、上手くいくのにと思う方(医師、ケアマネに限らず)は、決まって勉強会などには出て来られませんよね。私も謙虚に、利用者や協働する多職種の方と学びあっていきたいです。

Posted by ルナース at 2017年11月09日 06:21 | 返信

どの職種でも、その仕事が好きでその仕事をしている人と、その仕事をしている自分が好きな人がいるのではないかと思う。
正直なところ…、ケアマネは後者の人が多いような気がする。
ケアマネは、医学的な知識を突っ込まれ、上手く対処できず無能だと思われることを恐れ、医師との距離をおいている気がする。
分からなくて当たり前、利用者さんと一緒に勉強するつもりでいればいいのだけど、何となく意地を感じる…

医師の方は、患者さんの病気の部分(木を見て森を見ない)しか見ておらず、その場の適量な関係だけを築きたい、病気は診るが、その人の人生には触れたくはない…そういう雰囲気を感じる。

介護支援専門員が右脳ならば、医師は左脳なのかも知れない。
得意分野が単に違うだけ…。それを御互いが理解しあえば良い関係になれるのではないかなと思う。

Posted by M at 2017年11月09日 11:15 | 返信

医師にとってとか、ケアマネにとってではなく、利用者にとって、医師とは、ケアマネとは、そういう利用者からの視点で、保健、医療、福祉、介護の連携を考えたい、そんな風に思います。

Posted by ソーシャルワーカー at 2017年11月10日 04:20 | 返信

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