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日本医師会の主張と完全に一致した

2017年12月10日(日)

日本医師会から今週、終末期医療の基本方針が発表された。
この数年間、私がこのブログやマスコミや書籍などで主張
してきたことと100%一致した内容であり感無量である。
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◆第XV次生命倫理懇談会 答申「超高齢社会と終末期医療」まとまる
 
 松原謙二副会長は、12月6日の定例記者会見で、第XV次生命倫理懇談会が、
会長諮問「超高齢社会と終末期医療」を受けて取りまとめた答申を、11月28日
に高久史麿座長(前日本医学会長)から、横倉義武会長に提出したことを報告
するとともに、その概要について説明した。
 
 答申は、(1)はじめに、(2)超高齢社会における終末期医療の現状と課題、(3)
本人の意思決定とその支援、(4)終末期医療におけるケアの質、(5)おわりに―
で構成されている。
 
 (2)では、これまで4期にわたり同懇談会で検討してきた終末期医療に関する
論点を、「従来の延命至上主義からの脱却」「医療・ケアチーム、家族等の関
係者の合意を目指す努力とプロセスの重要性」などの4点にまとめた上で、わ
が国の社会の現状として、老老介護と呼ばれる現象や独居高齢者の増加、認知
症の問題などを指摘するとともに、医療現場での課題として、「平穏で適切な
死に至ることを個々の高齢者について実現すること」「在宅や高齢者施設での
看取りのあり方をどのように考えるか」「救急体制と終末期医療の適切な関係
はどのようなものか」などを提示している。
 
 (3)では、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の重要性や、意思決定
支援においてかかりつけ医が担うべき役割の大きさが指摘されている。特に「
高齢者の意思決定支援」については、1.独居生活者の意思決定支援2.在宅での
意思決定支援3.成年後見制度とその問題点―の3項目を取り上げ、1.では、ケ
ア提供者がそれぞれの人生や価値観について、できる限り情報収集をすること
が必須であり、一定の意思決定能力があるうちに何らかの意思決定支援の仕組
みに取り込む必要があること、2.では、在宅医療に医師が関与する中で、医師
や訪問看護師、介護職など他職種の関係者が連携し、その中で家族も含めてA
CPを繰り返し行い、本人の意思決定支援を行うことが重要であること、3.に
ついては、成年後見人には医療的判断をする権限がないとされている他、任意
後見契約を結んでいる場合を除いて、裁判所によって成年後見人が任命される
ことから、意思決定支援の方策ではないとして、成年後見制度に頼る必要を少
なくするような意思決定支援、ACPのプランニングが重要であること―など
が述べられている。
 
 (4)では、「本人の意思に反するケアは質の良いケアとはいえない」という基
本を確認した上で、本人の意思に基づき、かつ本人の人生にとって最善となる
ケアを実現することの重要性を指摘。また、緩和ケアについては、終末期であ
るか否かを問わず、疾患の全時期を通じて早期から必要に応じてなされるべき
であり、疾患への対応とQOLをターゲットとするケアを併せて行うこと等を
通じて、尊厳ある死(あるいは尊厳ある生)を実現することが重要としている。
 
 会見に同席した高久生命倫理懇談会座長は、本答申の取りまとめについて、
「高齢者、特に独居老人の場合に、どのようにして本人の意思を確認するか、
また、家族と本人の意見が違う場合にどのように対応するか等が問題となった。
議論を重ねた結果、本人の意思を最大限に尊重するべきであるとの結論に至っ
た」と説明した。
 
 横倉会長は、答申を受けて、「かかりつけ医の先生方に、終末期医療に対す
る意識をより一層高めて欲しいと考えている」とした上で、「日医かかりつけ
医機能研修制度の更なる充実と活用を図る中で、アドバンス・ケア・プランニ
ングやリビングウィルの意義、地域で看取りを行うための技術力やコミュニケ
ーション能力を高めるための内容などを盛り込み、患者の“尊厳ある死”ある
いは“尊厳ある生”に寄り添い、患者・家族が穏やかな人生の終末を過ごせる
ような環境整備を行っていきたい」とした。
 
 また、「こうした問題に関しては、医療・ケアの受け手でもある、住民の理
解、住民への啓発も重要である。そのため、住民あるいは医療関係者の意識啓
発を目的としたパンフレットを作成し、全ての医師会員に周知・徹底を図ると
ともに、各種講習会・研修会等での活用を通じて、医療者側と住民とが話し合
いのきっかけを持つための一助となることを期待する」と述べた。
 
◆問い合わせ先:日本医師会総務課 TEL:03-3946-2121(代
 
◆会見資料はこちらから
 ⇒ http://www.med.or.jp/nichiionline/press/
 

@@@@@@@@@@@@@@@@@@


冒頭に名前がある、日医副会長の松原謙二先生は
私の大阪大学第二内科時代の直接の上司(病棟主任)だった。

そして、以下の高久座長の言葉をよく読んで欲しい。



会見に同席した高久生命倫理懇談会座長は、本答申の取りまとめについて、
「高齢者、特に独居老人の場合に、どのようにして本人の意思を確認するか、
また、家族と本人の意見が違う場合にどのように対応するか等が問題となった。
議論を重ねた結果、
本人の意思を最大限に尊重するべきである、との結論に至った」
と説明した。
 

つまりリビングウイルを最優先させる、というのが生倫懇の結論なのだ。
つまり、日本医師会は正式に、リビングウイル賛成に変わったのである。

そこで・・・・

リビングウイルにまだ反対しているのは、
・日本政府、内閣府、その長である安倍総理と
・日本救急医学会と
・日本宗教連盟(仏教、キリスト教、神道)と
・日本弁護士会。

しかし彼らもこの答申を受けて、早晩、見解を180度変えるだろう。
またリビングウイル裁判(行政裁判)は、必ず勝つはずである。

ただ、難病団体は主導者が強硬なので、変わらない(変われない)であろう。
しかしALSの患者さんたちは隠れキリシタンのようにリビングウイルを書いている。

せめて日本救急医学会には変容してほしい。
来年、救急医の先生がたにそんな講演をする予定。→こちら



いずれもこの数年、私が書いたり講演やテレビで言ってきたことが
晴れて日本医師会、日本医学会の公式見解に晴なったというわけだ。



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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

横倉医師会会長とか阪大時代の上司とか、よくご存じの先生が、いらっしゃったのは、偶然では無くて、時代の要請なのでしょう。

Posted by 匿名 at 2017年12月11日 02:18 | 返信

>つまりリビングウイルを最優先させる、というのが生倫懇の結論なのだ。
>つまり、日本医師会は正式に、リビングウイル賛成に変わったのである。

これは素晴らしいことですね!光がさしてきた感じがしますね。

Posted by CASIO at 2017年12月11日 05:45 | 返信

先生の理想が、理想の方向にだけ進むことを願います。「本人の意思を最大限に尊重すべきである。」これが、リビングウイルだけの話ではなくなるように願います。我が国は、平穏死もままならぬのに、一足飛びに「安楽死」を、マスコミが有名人の意見としてセンセーショナルに、取り上げる国です。リビングウイルの理想が、患者本人以外に利用されない様に、歯止めは必要です。反対勢力も、ある意味、必要なのではないでしょうか。
理想は、常に利用される運命を持ちます。癌患者の中には、先生の「止め時」という言葉に圧迫されている患者も出てきています。(先生はそんな事は望んでいなかったでしょう。)「止め時」を決めるのは、患者ではなく医師という考えの医師もおられるようです。そこには、話し合いも、患者の本当の意味での納得も無いのです。形骸化したICがあるだけ。だから、癌難民になっていくか、不満と副作用の辛さを抱えたまま、治療のベルトコンベヤーに乗るかしかないのです。そして、医師の予想通りに近い死を迎えます。いい終末の緩和ケアに掛かりましょねと。
「本人の意思を最大限に尊重すべきである。」これは、生きたいと望み、「治療についての相談を聞いて欲しい、患者の意思を治療にも反映させて欲しい。」と願う患者にとっても大切な言葉なのです
医師は「患者の意思を最大限に尊重すべし」をリビングウイルだけではなく、治療の場面でも考えてくれるのでしょうか。訴訟に持ち込まなければだめなのでしょうか。(本来、医師と患者の間に訴訟は必要ないと考えていますが。)

Posted by 樫の木 at 2017年12月11日 03:56 | 返信

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