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「痛い在宅医」と「男の孤独死」

2018年01月07日(日)

医療タイムス1月号の連載は「痛い在宅医」と「男の孤独死」で書かせて頂いた。
週刊朝日ムック「さいごまで・・・いいお医者さん」とセットで、読んで欲しい。
みなさまの感想を楽しみにしている。


 
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医療タイムス1月号  「痛い在宅医」と「男の孤独死」
 
 咋年11月に出た週刊朝日ムック「さいごまで自宅で診てくれるいいお医者さん」(980円)の監修をさせて頂いた。この本には在宅療養支援診療所の登録をしている開業医が厚労省に届け出た患者数や看取り数や往診回数などがそのまま掲載されている。診療報酬改定に合わせて出版されるとこのことだが、前回は約4000の診療所の、そして今回は約2000の診療所の生データが掲載されている。全国各地域のデータ以外に、在宅療養に必要な情報が分かり易く広く掲載されているので役に立つと思う。だからすべての患者さんに「是非、一家に一冊置いてね」と勧めている。

 1年前の年末には拙書「痛くない死に方」と「薬のやめどき」いう本が出たが多くの人に読んで頂いた。しかし読者からいろんな御批判も頂いた。最もこたえたクレームは、「長尾本を読んで父親の在宅医療を頼んだが酷い目にあった。私が父を殺した。在宅医療なんてやるんじゃなかった」というクレームであった。その娘さんとお会いして直接話を伺うことになった。私にも責任の一端はあると考えたからだ。考えてみればたしかにこれまで「在宅医療」や「平穏死」の本で美談しか語ってこなかったことに気がついた。それは医者の勝手な都合や評価であり、患者さんやご家族の在宅医療の真の評価は違うものではないか、という気がしていた。そこで咋年末には、そのご家族との実際の対話を収録したドクメンタリー本が出た。「痛い在宅医」(ブックマン社)という本である。「痛くない」に呼応させて敢えて「痛い」とした。本邦初の在宅医療に批判的な内容の本である。何が痛いのか、どう痛いのか書店で立ち読みして感想をお聞かせ頂ければ幸いである。

 一方、咋年10月には「独居高齢者の在宅看取りはどこまで可能か」という全国シンポジウムが神戸で開催され大会長を拝命した。チラシが刷りあがる前に満席となり、関心の高さがうかがえた。全国各地で始まっている「独居高齢者の在宅看取り」への取り組みを知るいい機会となった。しかし都市部では在宅死の約半数は検視であるという。かかりつけ医や在宅医ではなく、警察が看取っている(死亡確認をしている)のが実態である。遺体発見まで何日か経過していると世間から「孤独死」と呼ばれる。

 そこでそのシンポジウムの特別講演に兵庫医科大学の解剖医の西尾元先生をお招きした。西尾先生の著書「死体格差」は世間で大きな話題になっているが、講演内容は衝撃的であった。孤独死は全国各地で年々増えていて大半は60代の男性である。アルコール習慣と強い関連があるという。私のクリニックがある尼崎市からも多くの孤独死が出て西尾先生の解剖台の上に乗せられるという。西尾先生は初対面の私に向かって「あっ、長尾先生は私の解剖台に乗るような気がする」と呟かれた。なんと失礼なことを言う先生だろう、と困惑したが冷静になって考えるとそんな可能性が充分あるような気がしてきた。私は自分の体が献体で医学生に解剖されるのはなんとも思わないが、その時以来「解剖台には乗りたくない」と思うようになった。理由は自分でもよく分からない。そしてなんとかして孤独死を避ける方法を考えてみた。というわけで咋年末には「男の孤独死」という本も同時発売になった。正月早々、暗い話題で申し訳ない。しかし今年もよろしくお願いします。

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この記事へのコメント

長尾先生!
1月25日に 市が主催の事例検討会があり わたしが事例発表をします
医療と介護の方々が集まってきます
…なんですが
どうしたら 訪問看護を使うとこんないいことがあるよと伝えたいのに うまく作れない自分が嫌になっています

「痛い在宅医」を読みながら 実に厳しいと…
天下の長尾先生でさえも険しい道を わたしなんかではダメだよねと思う自分との戦いです

それでも
諦めず たった一人、 誰かが共感してくださることを願い がんばります

Posted by 訪問看護師 宮ちゃん at 2018年01月08日 01:28 | 返信

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