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救急隊員たちに「平穏死」の講演

2018年02月21日(水)

今夜は、嵐の外来の1分後、「尼から連携の会」に加わった。
ケアマネさんに混じり救急隊員たちに「平穏死」の話をした。
終了後の懇親会での意見交換が最高に楽しく、勉強になった。
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会議室は満員だった。
熱気で、空気が暑い。

尼崎のケアマネを中心とし多職種の勉強会。
はじめて見る顔も多くて、かなり緊張した。

今夜の私に与えられたお題は、「施設での看取り」。
1時間20分間、必死のパッチで皆さんに伝えた。

特記すべきは、今夜は救急隊員のみなさまも聴衆に加わっていることだ。
普段現場で顔を合わしているが面と向かって話すのは生まれて初めてだ。

いろんな話をした。
気が付いたら4時間が経過していた。

私は救急隊員について、何にも知らないことがよく分かった。
彼らも、生と死の狭間で悩み、もがいている。

・救急隊と消防はどう違うのか
・どうすれば救急隊員になれるのか
・何人くらいの隊員さんがいるのか
・自治体に救急車は何台あるのか
・平穏死でも心臓マッサージをするのか
・蘇生不要指示(DNAR)をどう思っているのか
・リビングウイルをどう思うのか
・在宅医のことをどう思っているのか
・警察との関係はどうなっているのか
・どれくらい忙しいのか
・給料はどうなっているのか
・どんな隊員さんがいるのか・・・


とりとめのない話に花が咲いたが
みなさまに聞いて欲しい話ばかり。

地域包括ケアは、よく「医療と介護の連携」で語られる。
しかし「救急と警察」も入れないと本当の議論は無理だ。

これまで救急隊のことを真剣に考えたことは無かったが
今夜の初体験を機に、救急隊ともっと意見交換したいな。

救急隊あっての在宅医療。

実は3月10日の近畿救急医療研究会に彼らも来るという。
だから今夜の講演はその会での特別講演の準備会になった。


救急現場における「本人意思の尊重」は実に奥が深い。
それがよく分かった。

先日書いたように救急医は、様々な自己主張をするが、
救急隊員は裁量もなく法律と指示に基ずいて行動する。

話しているうちに看護師さんの立場と似ている気がした。
看護師さんを応援するならば、救急隊員も応援すべきだ。

いやー、勉強になった。

万一このブログを読んでいる救急隊員の方がおられたら
是非とも3月10日の救急医学研究会にいらしてほしい。→こちら

今夜の懇談を、特別講演に活かすぞ。

それにしても、救急隊員は、リビングウイルに悩んでいる。
「辞めろ!」と一喝するだけの救急医学会や政府とは違う。

これをご縁に、もっと救急隊員さんと情報交換したい。
もちろんケアマネさんや介護職のみなさんとももっと。



















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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

岩手県での介護職員実務者研修の中で、救急救命隊の講座がありました
AEDの使い方個人研修・救急車を呼ぶ前の介護士の実務など、豪雪僻地ならではの
講演のあと、質疑応答がありました。施設での看取りをせざるを
得ない介護職員とのQ&Aは充実していました。
救急病院まで、1時間。吹雪では通行不可のことも。
訪問診療のスタッツフが支えています。

Posted by kayabuki110 at 2018年02月21日 04:26 | 返信

かつての同級生、バツイチで子育てした友の息子さんは
就職浪人した末に、晴れて念願の救急隊員になりました。
かと思いきや、昔の先輩は定年を前にして、少し早めの
リタイヤをして、救急の重圧から逃れました。
今年、新卒の若者は第一希望は救急(消防)隊員でしたが
その狭き門に苦戦して、また浪人も難しい時代になった
そうで、警察官への就職を決めました。
夢と希望と野望を携えて、「人のために」「命のために」
と意気揚々と「心」に愛を灯しているその時期の若者たちに
是非、「いのちの授業」を享受してみては如何でしょうか。

Posted by もも at 2018年02月24日 08:13 | 返信

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