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診療報酬改訂の憂鬱
2018年03月22日(木)
4月1日は6年に一度の医療・介護報酬の同時改定だ。
そのため医療介護現場はなにかと落ち着かない時期だ。
今日は医師会が主催する診療報酬改定の説明会だった。
そのため医療介護現場はなにかと落ち着かない時期だ。
今日は医師会が主催する診療報酬改定の説明会だった。
今日の説明会の感想としては、うーん。
本当のことを書いていいのかなあ。
でも、書こう。
厚労省は自画自賛で、医師会は概ね妥当と。
いうことになってはいるが。
マスコミによる大本営発表でも良い改訂かもしれないが、
今日の説明会を聞いた感想は「益々悪い方向」であった。
・制度の「複雑化」が加速
・算定できない「加算」だらけ
・今日で在宅医療を諦めた人も多いのでは・・・
在宅医療は
・軽症者はマイナス改訂で
・重傷者は高評価、とのことだが全体としてはマイナス改定だろう。
しかし外来のマイナスが、在宅のマイナスより大きそうなので
在宅をやならい医師から見れば、在宅のトバッチリと映るかも。
そんな中、訪問看護の評価はまだましだ。
但しケアマネとの連携強化策は、書類がまた増えるだけではないのかな。
もはや書類だらけで、仕事ができない、なんて本末転倒な悲鳴も。
書類で縛るお役所自身が、改ざんだらけなのに複雑な気分だ。
遠隔診療は遠く離れた人を診るのかと思っていたが、30分以内に来れる人だけ。
携帯電話があるのに糸電話で話して何の意味あんのかな?なんて思ってしまった。
介護医療院の創設はいいが、小多機や看多機への在宅の矛盾は解消されず。
つまり「制度上の医療保険と介護保険の連携ができない」同時改定なのだ。
在宅医療の説明になると高齢の開業医はゾロゾロと帰途につく人も。
開業医の7割は60歳以上と医師も高齢化しているのでギブアップ。
一方、若い開業医は専門指向が強く、24時間働く在宅は敬遠する。
在宅療養支援診療所数はついに頭打ちになり、減少に転じていると。
しかし在宅療養支援病院は増えている。
近い将来、在宅医療は中小病院を中心に行うことになるのだろう。
私がいつも、おかしいなあと思う点は、
・診療報酬アップ=患者負担アップ
・診療報酬ダウン=患者負担ダウン
と、医療機関と患者負担は常に相反するので、診療報酬増減による誘導には
限界があるにも関わらず、一つ覚えのように「上がる下がる」議論である事。
改訂のたびに書類は増える一方、患者さんとの触れ合いが希薄になる。
こんな逆方向の改定の度に、近い将来のカタルシスの為かとも勘ぐる。
お役人も医師会の理事も開業医もよく分からない規則を
どうやって市民に説明すればいいのかなあと不安になる。
テレビや新聞で、もっと啓発しないと。
多くの市民は、たとえ90歳でも119番すれば最高の医療が
受けられると信じているがもはや幻想に近いことを言わないと。
明日は、八重洲ブックセンターで「本当に痛くない死に方」という講演をする。
「死の壁」だけで話すのは初めてのことだ。
某大学病院の大教授も聞きに来てくれるというので恥ずかしくない話をしたい。
診療報酬改定の些細なことはしばし忘れて人間の最期の「本質」について語る。
残念ながら、早々に満席だという。
有難い話だ。
でも、何か聞きたい人は3月24日(土)の朝日カルチャー新宿へ。→こちら
こちらはまだ席があるようだ。
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この記事へのコメント
ケマネジャーの介護報酬改定の研修会では話題にも上りませんでしたが「医道の日本」と言う鍼灸マッサージ師の読む本を何気なく読んでみると「介護保険制度改正...針師.灸師も機能訓練指導員になれる」との記事がありました。なんだろうと思って読んでみましたら、18.特定施設入居者生活介.地域密着型特定施設入居者生活介護 ③機能訓練指導員の確保の促進と題して機能訓練指導員の確保を促進し、利用者の心身の機能の維持を促進する観点から、機能訓練指導員の対象資格に一定の実務経験を有する、はり師灸師を追加する。算定要件等として一定の実務経験を有するはり師灸師とは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師またはあんまマッサージ師指圧師の資格を有する機能訓練指導員を配置した事業所で6月以上勤務し、機能訓練に従事した経験を有する者とする。
20.介護老人福祉施設.地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 ③機能訓練指導員の確保の促進も同じく、はり師灸師を追加する。と言う内容でした。
介護保険が平成12年の始まってから、もう18年経って、やっと針灸が、あん摩マッサージ師の指導の元に介護保険に参入できたということなんですね。何でこんな事になるんでしょう?
鍼灸師会本部が、情勢を理解できない年寄りばっかりだからでしょう。
Posted by にゃんにゃん at 2018年04月03日 01:36 | 返信
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