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山下弘子さんの生き方に学ぶ
2018年04月10日(火)
【ドクター和のニッポン臨終図巻】山下弘子さん
櫻井翔さんと一緒にがん保険のCMに登場し、講演会なども精力的に行っていた山下弘子さん。太陽に向かって咲くヒマワリのように、テレビで見かける笑顔が輝いていて、気になる人でした。弘子さんに肝がんが見つかったのは19歳、大学1年生の夏。
おなかが出てきて、「太ったかな?」と思っていたらがんだったそうです。腫瘍は2キロほどの大きさになっていました。あまりにも唐突な「余命半年」の宣告でした。
肝がんというと、酒好きの人がなるというイメージを持ってしまいがちですが、実はその7割がC型やB型肝炎ウイルスの持続感染に起因するものです。「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓。初期は自覚症状はほぼ現れません。腹部のしこりや痛みを覚えるのは進行してからです。
幸い弘子さんは手術で腫瘍摘出できたものの、1年も経たぬうちに再発、肺転移も認められ、再び手術へ…。過去の記事を読んでいると、この頃より弘子さんの生への強い闘志が感じられます。
「肺に転移しているとわかってからこの一瞬の大切さが、今生きていることの素晴らしさ、時間はいつどんなときに終わるのかわからない、ということを真の意味において少しずつ理解していきました。どんなことにも意味はあります」
「もし明日が最後だとしたら、今日泣いてたらすごいもったいなくないですか? だったら今日笑って明日を迎えたい」
絶対に明日も生きると決意した弘子さんはさまざまなことに挑戦します。自動車免許、フラダンス、富士登山、スキューバダイビング、海外旅行はなんと30カ国近くに出かけたといいます。20回にも及ぶ手術を繰り返しながら、です。
そして昨年夏にご結婚。純白のウエディングドレス姿の写真を拝見しましたが、すでに骨やリンパ節に転移をしているとは思えない、幸せいっぱいのほほ笑みでした。
私は余命宣告という言葉が嫌いです。余命とは、あくまでも平均値に過ぎないのに、人によっては絶望のふちに立たされてしまうから。
しかし弘子さんの場合は、余命半年と言われたからこそ、人生を1秒たりとも無駄にせずに生きられたのかもしれませんね。
夫の朋己さんがつづったブログによれば、2月末に京都旅行を楽しみ、芸妓(げいこ)体験にも挑戦したと。でもその翌日、気管から出血、緊急入院したそうです。
3日連続で手術をしたものの、肺機能が低下し、意識が戻らぬまま3月25日に亡くなりました。25歳でした。辛いことですが、でも、若くてかわいそうと言うのは、なんだか違う気もします。
余命半年と言われながら5年半もの時間を全力で生きられたのですから。末期がんでも、人生は自分でデザインできるのです。
■長尾和宏(ながお・かずひろ) 医学博士。東京医大卒業後、大阪大第二内科入局。1995年、兵庫県尼崎市で長尾クリニックを開業。外来診療から在宅医療まで「人を診る」総合診療を目指す。近著「薬のやめどき」「痛くない死に方」はいずれもベストセラー。関西国際大学客員教授。
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「長尾先生、ヤフーニュースに出てるよ!」とよく声をかけて頂く。
最初は「なんか悪いことしたのかな?」と驚いたが、最近は慣れた。
実は、ほとんど毎日、ヤフーニュースに出ている。
2つ同時に出ている日もあり出ない日はあまり無い。
いろんなメデイアの記事がそのままネットに回る。
そんな時代である。
タイトルは、新聞とは違う。
山下さんの記事はこんな感じ。→こちら
夕刊フジ金曜日の「ドクター和のニッポン臨終図鑑」も
はや50回目を迎えるということは、1周年を迎えるぞ。
以前は、まとめてこのブログにアップしていたが
毎週あるので、最近はいちいちアップしていない。
バックナンバーは、ここから全部読める。→こちら
その人の生き方と闘病を重ねて綴る、日本初の「死の連載」。
多死社会なので、毎週、いろんな人が亡くなるのは当然かな。
山下弘子さんの2~3倍も長く生きている私は、なんのために生きる?
正直、まったく分からないし、20歳の時と同様に全くのその日暮らし。
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