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「認知症の薬で精神病院に送られる」という悲鳴

2018年04月10日(火)

毎日毎日、親の認知症医療に関する相談が全国各地から寄せられる。
認知症の薬による「薬害認知症」で精神病院に送られるという悲鳴。
それがまた認知症専門家の処方なのだから、この国の医療は末期か。
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突然、知らない人から親の認知症の相談が舞い込む。

「施設に入所したが、暴れるので精神病院に行かされるーーー」

要は施設に都合の悪い入所者はモノのように追い出される、という。

私は、それを聞いただけで、充分ピンとくる。

会ったことも無い子供さんと、電話で何度か話を聞く。
それだけでも泣きだす子供さんもいるが、それで悟る。

がんでも認知症でも、専門医を捨てて私みたいな町医者に助けを
求めるという時点で、子供たちの覚悟はもう99%定まっている。

できるだけ早くその日のうちに、早ければ1時間後に訪問する。
別に緊急性は無いのだがSOSにはどうしても反応してしまう。

訪問すると全ての答えがそこにある。
まずは、精神科とは何も関係がない。

まずまず穏やかで、意思疎通も充分できて冗談も言える。
もちろんユマニチュードもバリデーションを普通に使う。

薬手帳を見たら、 ヤッパリ・・・

最高量の抗認知症薬と抗精神病薬や抑制薬が3種類。
そしてなんと16種類もの、見事な多剤投与である。

いわゆる、意味不明、理解不能な、パニック処方だ。
しかも、その道の専門家なので、絶望的な気持ちに。


私から見れば、大半が要らない薬だ。
でも一包化されているので本当に困る。

「抗認知症薬の増量規定」が撤廃されて、もう2年近く経過した。
しかし報道も周知もされないので相変わらずパニック処方だらけ。

今、「薬害認知症」に苦しんでいる人は全国に何万か何十万人いるだろう。
その人の尊厳や医療・介護費をお金に換算するなら消費増税分ではないか。


水俣病やアスベスト中皮腫や公害喘息は、ある地域に多発する。
しかし「薬害認知症」は、全国津々浦々の洗脳セミナーのおかげで全国に蔓延する。

しかし大手メデイアは報じないし、処方している専門家が気がついていない。
まさに真実を認知する能力が低下したまま日々被害を拡大させている専門家。

こんな単純な町医者のつたないブログだが、「抗認知症薬の副作用」をまずは
家族が知ることで大切な人の尊厳を守ることが少しはできるので、続けている。

それにしても、まさに絵にかいたような
抗認知症薬増量による興奮と向精神病薬、そして見事な16種類の多剤投与。

こんなんで、この国は一体どうなるの??

主な納税者である若い世代のためにも、
オジサンはもうひとふんばりしなきゃ。


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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

介護施設を選ぶ場合には、まず、医療体制を検討したほうが賢明です。
そして、クスリを施設任せにしないで、家族が医者の処方箋を受け取って、家族が調剤薬局へ行ってクスリをもらって施設へ届けるのが一番安全です。そうすれば、現在どのようなクスリをどれくらい処方されているのかを常に把握できます。(老健ではこれはできませんから、老健の相談員に2週間ごとに必ず聞いてください。「現在のクスリの処方を教えていただけますか?」

現在の親の状態ではこのクスリは必要ないのでは?とか、こんなにたくさんの量を飲む必要があるのか、とか、家族がクスリについて学習することは必須です。ネットで調べればたくさんの情報を得ることができます。その上で、施設の医師と話しあうことが必須です。
・・・問題はその施設医師なのですが・・・話し合うことができない施設医師であれば、施設を移動するしか、ないと思います。

入居(入所)時の話し合いでは、綺麗ごとばかり話して家族を安心させ、入居(入所)した後、家族が手を放してしまうと、やりたい放題やる施設もあります。医者も本性を現してくる場合がある。
被介護者が介護施設で落ち着いてくれると、家族は安心して施設任せにしてしまう傾向が強いですが、クスリだけは絶対に家族が管理すべきです。結構、タイヘンですよ。
あるいは、長尾先生が担当医をやっている施設に入れるのが賢明。(長尾先生はどこの施設の担当医なのかしら・・・)

Posted by 匿名 at 2018年04月10日 03:10 | 返信

想像はしていましたけど、凄い内容ですね。
長尾先生も、気を付けないと殺されますよ。

Posted by にゃんにゃん at 2018年04月10日 10:06 | 返信

事務の方に
お世話になった。
残酷な話。
救急。
五木寛之さんのテレビ話
混迷する健康法。
自分を信じて
85才から100さいを見据えて。

Posted by 鍵山いさお at 2018年04月10日 03:39 | 返信

いわき市の医師が、「銭形平次」など時代劇の主人公に扮して訪問診療に取り組んでいるそうです。
私も10年ほど前、友人の医師にコスプレ姿で訪問診療をしたら受けるのではないかと冗談で提案したことがありました。まさか、それを実践される先生が現れるとは・・・。
先生にはこれからも頑張ってお年寄りに笑顔を届けていただきたいです。

Posted by 尾崎雄二 at 2018年04月10日 05:00 | 返信

脳が少し萎縮しているからってアルツハイマー認知症って決めつけるのはなんででしょう、安易に認知症テストで認知症が進んでいるからと薬を増やすのはどうしてなんでしょう。ちゃんと調べれば、アルツハイマー型だと思っていたのに、水頭症や別の病気だったってこともあるのに。認知症が進んだから一人暮らしはできない、精神病院に入院して、施設に入ったほうがいいと、治療を放棄してしまうんです。薬だけ増やす心療内科に受診するのだけはやめてもらいたいです。

Posted by ふーちゃん at 2018年04月10日 08:36 | 返信

今回先生にsosを出したのは、私の親戚です。
たまたま、私の耳に入り全力で阻止しました。
精神病院に入れるしか方法がないように家族を洗脳し、
本人にとっても、それが一番良い道だと、家族を誘導してきます。
私の母も同じホームで、同じように提案されました。
でも、長尾先生に出会う事ができ、母は精神病院に送られず
今もホームで普通の高齢者として、過ごしています。
母の回復力は、ホームスタッフも驚き、理解しているはずなのに、
また、同じような事が繰り返されるのか疑問です。
自宅→施設→担当 内科医→担当 精神科医→精神病院は
お決まりコースなのでしょうか?
そうする事で、何か報酬でもあるのかと疑ってしまいます。
ともあれ、不幸な人間を作らずに良かったです。
私も先生に出会えた事に感謝しています。
これからも、講演を拝聴し、先生の書物を拝読して、
周囲の人に先生の思いを届けるお手伝いをさせて頂きたいと思います
尼崎フォーラムも楽しみにしています。

Posted by 匿名 at 2018年04月10日 08:39 | 返信

施設お抱えの医者でその医者お抱えの薬局、あるいは、
施設お抱えの医者で薬局も施設お抱え、または、
医者(医療法人)が施設も薬局も経営している、といった施設と医者と薬局がお団子みたいにくっついているケースが一番アブナイ。家族が医療やクスリに口を出すのをものすごく嫌がる。
施設がおクスリ人体実験場になります。

・・・ここにトリックがある。施設側の説明は、「おクスリは担当薬局が持ってきてくれますからお忙しいご家族のお手を煩わせることはありません。」・・・ここで「手間が省けて有難い」と感じてしまう家族がほとんどなのです。
施設と薬局が家族に知らせることなく医者の処方通りに飲ませるから、どのようはクスリをどれだけ飲まされているのか、家族がしつこく追及しない限り、処方された時点ではわからない。
本来は処方する以前に本人および身元引受人・家族に知らせるべきにも関わらずそれをしないのが当たり前になっている。

薬局から請求書・処方明細が届いて初めて、「え?今、こんなクスリを飲ませているんだ・・・」ということになる。明細が届くのは、すでに飲み始めてから2ヶ月後になります。
これでは手遅れになります。

Posted by 匿名 at 2018年04月11日 02:32 | 返信

クスリの一包化は、何種類もの錠剤が一包に入っているならまだマシ。めんどくさいけど飲ませないクスリを抜くことができる。
しかしもっとグチャグチャなのがある。たくさんの種類のクスリを粉々に粉砕して混ぜて一包に入れてある状態。これはもう、どうにもできない。

良心的な薬局は粉砕しないのです。嚥下困難など、どうしても粉砕が必要な場合でも、種類別に一包にしてくれる。つまり、一種類のクスリを粉にしてそのクスリだけを一包とする。もし16種類のクスリを粉にするなら16包となる。もちろん薬剤名はそれぞれに印刷してある。これが本来のあるべき調剤薬局なのです。施設が「メンドクサイから全部混ぜろ」と要求しても、それは良くない、と拒否するのが本来の薬局のあるべき姿です。
なぜなら、
多種のクスリを粉砕して一包化するということは、飲まなくてよい場合や飲まないほうが良い場合を考慮しないということです。
つまり、「何が何でもこれだけのクスリを全部ずっと飲ませるのだ」という意図が見え見え。

・・・最近、怒りを通り越して笑えてくるのです。何種類ものクスリを粉々にして混ぜて一包にして機械的に飲ませるって、発想自体がまるでロボット相手にしているみたい。たいてい下剤も混ぜてあるから、下痢しててもそのまま飲ませるんだよ・・・これが医療と言えるのでしょうか?

Posted by 匿名 at 2018年04月11日 02:56 | 返信

匿名さんも、お父様の施設選びには苦労して、始めの施設では納得できずに、もっと良い施設をと探して入所しましたね。それで万事終わったかと思ったら、その施設に、在宅診療に行ってくれるお医者さんと薬について、喧々諤々の論争があって、その中でお父様も、お亡くなりになったのでした。
長い闘いでしたね。お父様も、きっと満足していらっしゃると、私は思います。

Posted by にゃんにゃん at 2018年04月11日 03:34 | 返信

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