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ハワイも安楽死を合法化

2018年04月12日(木)

アメリカは現在5つの州で安楽死が認められている。
そしてついにハワイ州でも、安楽死が合法化された。
イタリアでも話題になり、世界的潮流になっている。
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ついに、ハワイ州も安楽死(medical aid in dying)が合法化された。
 
https://www.reuters.com/article/us-hawaii-dying/hawaii-lawmakers-approve-medical-aid-in-dying-for-terminally-ill-idUSKBN1H606J
 
また、2017年12月、マサチューセッツ州の医師会は、長年にわたる安楽死反対の立場に終止符を打ち、
中立的な立場になることを発表した。
ここでは「医師による自殺幇助」という言葉は、医師が終末期の患者の人生を終わらせることを
助けるような意味合いがあるため却下され、死に至る医療援助medical aid-in-dyingという言葉に同意した。
 
https://www.bostonglobe.com/metro/2017/12/02/massachusetts-medical-society-decide-whether-doctors-should-help-dying-end-their-lives/GtVH8TuY1IebcMmltEoy4M/story.html
 
将来、マサチューセッツ州も安楽死が合法化されるかもしれない。

以上は、ボストン在住の大西睦子医師から回ってきた情報である。

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

一方、日本では、政府は本人の意思を紙に書くことをやめるように言っている。
日本救急医学会の理事長や幹部も同意見でリビングウイルを強く非難している。

今、日本人に問われている命題とは、「死は誰ももの?」だ。

日本以外の先進国はもちろん「本人のもの」。
同じアジアでは、台湾も韓国も同じである。

しかし世界で唯一、、日本国だけが「死は家族と医者のもの」のままである。
うがった見方をするなら今をときめくACPもそうした意向に忖度している。


ところで、西部さんの自栽死。
実は、手助けした人がいた。


彼の信奉者である2人が自殺ほう助の罪で逮捕され牢屋の中にいる。
しかしこれを司法は殺人者として実刑判決になるのかが注目される。

三島由紀夫さんの自裁(首を落とす)を手伝った部下は自決したので
自殺ほう助罪に問われることがなかったが、まさか現代に自決は無い。


私は日本弁護士会で300人の弁護士さんの前で講演して袋叩きにあってきた。
司法の方がたは現場や市民の本音をまったく知らずに机上で3人称の死を扱う。

政治家も官僚もs司法も宗教も誰も、「死はその人のもの」とは言わない国。
それはまさにモリトモ事件同様、内閣府に忖度しているのか生命至上主義か。


私は、ハワイに日本人のための安楽死クリニックを造りたい。
橋田須賀子さんも筒井康隆さんも倉本聰さんもみんな来てね!

毎日宴会をして踊り狂いながら、その時まで人生を楽しむ。
あるいはプールサイドで音楽を聞きながら読書三昧の老後。

緩和薬も鎮静薬も、本人の一筆があれば多めに使ってあげれる。
そのまま死んでもそれが本人の望みであれば、ハワイではOK.


以上は、昨夜、見た夢。
目覚めたら現実は厳しい。

胃ろうと点滴、抗認知症薬と多剤投与、死ぬまで抗ガン剤の相談三昧。
同じような相談にボランテイアでのっているが、その必要もなくなる。


私は、医者になってから35年になるが、年々
「助ける」よりも「見送る」割合が増えている。

死の本ばかり書いているが同時に、生かす医療、救命救急もやっている。
しかしいかんせん多死社会なので「見送る」ほうが断然多い時代なのだ。

そのうち自分も誰かに見送られる?

その時は好みの看護師とケアマネとヘルパーだけ。
医者は家に入れず、遠隔看取りでお願いするのだ。

もしくは、ハワイ人になって、日本語OKの医者に安楽死を頼もうか。
こんなことを書くと本気でそう実行しようとする人が出るので止める。



















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この記事へのコメント

今日の先生のブログの
「私は、ハワイに日本人のための安楽死クリニックを〜」から6行分のなかで、全部ではないけど一部「あれっ?長尾先生は安楽死には賛成ではなかったと思ってたけど…あれっ?なんか矛盾を感じる…」と、モヤモヤしました。
先生の「長尾和宏の死の授業」という本を、この間読み、そのこともあって、先生は安楽死には賛成ではないと思っていました…

ブログの「6行」の部分では、長尾先生のお考えが正しく読み手に伝わらないようにも思うので、「先生の講演会」という場で、実際に先生のお顔を見ながら間近で聴きたい内容のお話だな〜、と思いました。それなら、疑問があるなら先生に質問できますものね。いつか、そのような内容で講演会をされる機会がありましたら、先生よろしくお願いします。


私が何か勘違いをして、今日の先生のブログの文章を解釈しているのなら、ごめんなさい。

Posted by 小梅ちゃん at 2018年04月12日 10:00 | 返信

ハワイに日本人のための安楽死クリニック
夢だなんて言わないで!!
期待してます。待ってます。
ちなみに、かの内海聡医師もハワイを拠点にし始めたような・・・
http://touyoui.blog98.fc2.com/blog-entry-550.html
そのうち合流するかも いや合流してほしい。

Posted by 匿名 at 2018年04月13日 02:25 | 返信

ホンネは、安楽死もいいんじゃないか。
タテマエ(日本の医師として)は、そのうち必ず死ねるんだから安楽死は除外しよう。
・・・だろうと、読んでます。

匿名から小梅ちゃんへの返信 at 2018年04月13日 02:32 | 返信

毎日お茶と乳酸菌を取ることによって、陰陽五行を整えることです。つまり医食同源です。

Posted by ogo at 2018年04月13日 08:27 | 返信

命は神様が人間に分け与えて下さったものです。命は誰のものでもありません。神様のものです。安楽死は人間の傲慢です。

Posted by 匿名 at 2018年04月13日 12:50 | 返信

多発性骨髄腫になり、余命3年、と診断された写真家 幡野広志さんのツイッターからです。


「医師が捉える“安楽死”と苦痛から逃れたい患者が求める“安楽死”には溝がある。
医師と患者が見据えるゴールが違うケースが多いのではないだろうか?医師と患者は二人三脚で進むべきだが、ゴールが違えば意味はない。
医師は鎮静死も選択できるとは言うが、鎮静が充分に施されているとは感じない。」


「医師の見据えるゴールと患者の家族が見据えるゴールは、ルートは違えど同じものになりやすい。
患者だけが置き去りになるケースもある、患者が見据えるゴールを理解してくれるのが看護師だったりする。
取材を通して感じたことだ。
いったい誰のための医療なのだろう?
そんな気持ちが一番大きい。」


もし、お時間がありましたらこの方のツイッターを読んで欲しいと思います。

Posted by 竹山 at 2018年04月13日 02:52 | 返信

安楽死が解禁されたら、日本人観光客が増えるかな?
積極的安楽死(+自殺幇助)があれば、人生の最期に苦痛なく、寝た切らず、眠るように死ねるのに!
正しく使われれば本人的にも、周囲的にもプラスになるのは間違いない!
日本から出発するとして、スイスとハワイ、どっちが近いんかな?

Posted by 匿名 at 2018年04月20日 08:57 | 返信

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