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お金儲けのための在宅酸素

2018年04月19日(木)

日本人は「酸素」という言葉に弱い。
酸素=善、だと信じている割には
活性酸素は怖がる、ヘンな民族だ。
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「在宅酸素」が普及している。

その適応は
1)COPD
2)慢性心不全、に加えて
3)この4月からは、末期がんも対象になった。
いずれも酸素飽和度(sPO2)が、90(88)以下。

酸素療法の保険請求は5万円くらいで
医療機関は酸素会社にレンタル料を払う。

大手の酸素会社は高いが、小さな会社は値段が安い。
つまり「利ざや」が出る。

ここまではいい。

以下、知り合いから聞いた話。

安い酸素会社と結託して、まったく酸素療法の適応がない患者さん宅に
酸素の機械を設置しまくり、お金儲けをしている医療機関があるという。

しかも訪問診察はせずに、したことにして保険請求して
「在宅酸素療法」の利ざやを稼いでいる医療機関がある。

そもそも患者さんは酸素を使っておらず倉庫の中にずっと眠っている。
そもそも酸素の値はまったく正常で、酸素療法の適応が無いのである。

しかし患者さんは、無料の酸素があれば
万一の時に消火器のように安心するのだ。

酸素会社はそのお宅を訪問して家族たちに格段に親切にして人間関係を築く。
酸素会社は沢山あるので、「その会社でないとイヤ」と言わせることが仕事。

一方、医療機関は、呼吸機能障害の身体障害者認定を申請して認定を受けさせて、
患者さんの月額負担を数百円程度にして、酸素の医療費が分からないようにする。

これも酷い話だ。

一昔前、膝が痛いと言っただけで身体障害者2級と書いてくれる医療機関があったが、
現在は膝ではなく肺機能のようだけど、そもそもウソの診断書は医師法違反である。

要は医療機関と酸素会社がお互いの利益のためにグルになって
酸素療法を「やっていること」にして、お金儲けをしていると。

医療費の大半は税金から出ているので、納税者を騙しているのと同じことだ。
まさに詐欺であり、重い犯罪だと思うが、なぜか何年もそれが続いていると。


あるいは、ある病院のある病棟では、より高い診療報酬を得る目的で
「重症度基準を高める」ために全く必要が無い人にも酸素を吸わせる。

それに嫌気がさして辞めた看護師さんが、その手口を教えてくれた。
しかしなかには酸素を有難かる患者もいるというから、話は複雑だ。


いずれにせよ「酸素で稼ぐ」なんて情けない。
同業者として、本当に恥ずかしい。

ついでに平穏死の人はがんでも認知症でも酸素は不要だ。
肺がんの末期の人も酸素療法を使わないし、不要である。

私はその適応がある人にしか酸素を使わない。

そもそも、癌細胞は酸素とブドウ糖が大好きだ。
酸素療法や高カロリー輸液は、末期がんの人の命を縮める。

末期がんへの酸素療法や高カロリー輸液は、命を縮める。
もっとはっきり言えば、安楽死させるような行為である。

今春、厚労省が末期がんの人にも酸素療法を拡大したが
私は、間違った施策であると思うので、再考を促したい。

以上は、多くのお医者さんも。厚労省も患者も家族も全く知らない話。

それでも安心すればいいじゃないか、という人が多いだろう。
日本では「酸素、酸素」と酸素を求める人が多く、酸素=絶対的善、である。

多くの病院も、酸素、酸素、と酸素絶対主義を貫いている。
先日、酸素15リットルの人が自宅に帰ってきて大騒ぎだった。

そもそも、お金儲けのための酸素療法なのか
単に無知なだけで善意の酸素なのかを見分けるのは、素人には難しい。

こんな本当のことを書くと、叩かれるのだろう。
今吸っている人は当然混乱する人もいるだろう。

しかし敢えて書いておこう。

お金儲けのための在宅酸素、をやっている医療者がいる。
そんな話を聞くたびに、医学教育を根本から変えないと、と思う。































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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

酸素は、私達の生存に必要不可欠なもので、無意識に常に体内に取り込んでいるので、酸素が不足すると苦しい、酸素がたくさん吸えると楽になる、という意識が刷り込まれています。
何らかの疾病や老化で「酸素摂取量が不十分である、だから酸素を人工的に補給しましょう、その方がご本人の負担が少なくなります」
と提案されれば、素人は「ありがとうございます。」と喜んで受け入れてしまうのだと思います。

私も、父は肺炎でしたので、亡くなる前の数日間ですが酸素吸入を勧めました。その方が呼吸が楽になるだろうと思ったからです。
マスクではなく鼻に引っ掛ける酸素吸入器でしたが、やはり不快な様子で、一度は使用したのですが自分ではずしてしまいました。
もともと、器具をつけなければ生きていけないなら、生きていたくない人でした。

Posted by 匿名 at 2018年04月19日 03:47 | 返信

先日の日ホスの研修会で関本雅子先生が、「酸素ボンベを使っている患者さんが、タバコを吸って火をつけたのでボンベに引火して火事になる事があるので、タバコは厳禁です」と仰っていました。
COPDってタバコを長年吸っている人がなる病気ですから、タバコの火をつけて爆発する可能性は大ですね。

Posted by にゃんにゃん at 2018年04月19日 10:00 | 返信

Maybe I will miss you.
わたしだけの酸素のことじゃなくて。
あなただけの酸素のことじゃなくて。

主格って、医療論文にはないんですか?

Posted by ま(池井戸さんみたいなものですが) at 2018年04月19日 11:36 | 返信

クスリに関しては、すべての生物に必要不可欠なクスリは無く、すべての人間に必要不可欠なクスリは無い。
ところが、酸素の無い=酸素を摂取しない状態で生存可能な生物が発見されるとビックリニュースになるほど、酸素は生物に必要不可欠。もちろん人間にも。
ゆえに、普通の人たちは「酸素を十二分に補給する行為は絶対善」と結論するのだと思います。
多くの医者は経営第一で、患者が喜ぶ(患者を騙せる)医療行為で点数が稼げればホクホク(^^♪
人工的な酸素補給が不要あるいは苦痛増幅となる場合と理由を、やはり、噛み砕いて説明して週刊誌などで取り上げて世間へアピールしてあげないと、今後も酸素ビジネス業界へ医療保険税が流れることになり、余計な酸素で苦しむ患者が増えます。
長尾先生の「天職」はまだまだ続きますね。


Posted by 匿名 at 2018年04月20日 02:24 | 返信

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