ユーミンの歌に、「ロッジで待つクリスマス」という曲がある。
大学生の時、真冬の長野県の無医村の公民館で毎晩聞いていた。

しかし期せずして、「マッサージ屋さんで迎える還暦！」
なんて曲はないけども、そんな一瞬がある人生も最高だ。



今日はゲリラ豪雨に雷と不安定な天気だった。
雨に濡れながら、夕方から往診を回っていた。

梅雨だからか、飲み過ぎだからか、体が重い。
そんな時は行きつけの「みどりかわ」さんだ。

僕が尊敬するプロボクサーがトレーナー的なマッサージを提供してくれる。
いつものように、長い時間、ボーっと至福の時間に、すっかり浸っていた。

急に「先生、先生！」と呼ぶ声が聞こえた。
振り向くと御夫婦が大きな声で「ハッピーバースデイ」を歌ってくれた。

そして蝋燭に火がともったケーキが出てきた。
とても驚いたが、有難く火を吹き消した・・・


そう、還暦を迎えた瞬間だった。

６０年前の今、この世に生を受けた。
憧れの日に、無事辿りついた喜びを分かちあってくれた。

お父さま、お母さま、御先祖さま、ありがとうございます！
今日まで生かせていた頂いた、神様仏様、ありがとうございます！

なぜか、シャンパンも出てきた。
私が２０時頃に急に電話したから、ケーキと一緒に買いに行ってくれくれたと。

なんと罪深い客なのか。
こっちは、フラーと寄っただけなのに。

たまたまとても疲れていたので、予約の電話を受けてくれて、他のお客さんを断り、
内緒でケーキとシャンパンを用意してくれた、世界に一つしかないマッサージ店だ。


こんな嬉しい還暦の瞬間は無い。

一生で１回限りだから、ボケても忘れぬように写真を撮った。
お２人は、７月７日の講演会も宴会も来てくれるので嬉しい。


火を消した瞬間からまたゲリラ豪雨と落雷が始まった。
勝手ながら、天が祝福してくれているような気がした。


シャンパンボトルを小さなマッサージ店で飲みほした。
こんなことも、もう二度と無いだろう。

帰ろうとした瞬間に、何故か雨が止んだ。
５分もしたら、なんとおぼろ月が見えた。

でもその月はすぐに雲に隠れてしまった。
私の人生のように輝くのは、ホンの一瞬。

それもそのはず。
この辺りは、豪雨注意報が発令中。

奇跡の５分間に、思わず歌ってしまった。

「灯りをつけるな、月の光が、
　やさしくお前を照らしているから・・・」

桑名さんの有名な曲である。
これからが、人生の本番だ。

最高の還暦を迎えることができ、幸せ。
様々なメッセージを頂いた皆さまに心から感謝とお礼を申し上げます！

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