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寝たきり製造病院

2018年07月11日(水)

ある人から、「家に帰れるかどうかある病院に見に行って欲しい」。との
依頼を受けて「はいはい」と見に行ったが、そこは久々に見た姥捨て山だ。
老衰なのに高カロリー点滴で生かされている人を久々に見て怒りが湧いた。
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その病院の診療報酬には、医療区分がある。

胃ろうよりも高カロリー点滴の報酬は2倍高い。
だから寝たきり老人全員が、高カロリー点滴。

まさに点滴だらけの姥捨て山だった。

久々に見る光景は、35年前となんら変わっていない。
なんだかんだ言っても「高カロリー点滴さま」なのだ。

家に帰るためはまず「胃ろう」なのだが、病院はそんな自殺行為はしない。
家に帰るか転院かの2者択一で、まったく聞く耳をもたないと家族は嘆く。

本人は長期入院のために
・昼夜が分からない
・認知機能の低下
・話せない
・食べられない・・・・


廃用症候群のオンパレードだが、すでに3ケ月以上経過している。
どんどん落ちて行くだけだが、転院はさせなければいけないそう。

ある協会の会長さんの口癖は、「寝たきり製造工場」であるが
病棟の左右を見渡してまさにその言葉のとおりであると思った。

厚労省は、「高カロリーは管理が大変でしょう」と診療報酬を2倍にするのだが
病院からしてみれば病院経営の観点からは高カロリー以外に生き残りの道は無い。

現場を知らないお役所と、それをかいくぐる民間人。
せめて人間の尊厳についてもう少し勉強して欲しい。

















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この記事へのコメント

病院が生き残るための高カロリー。患者側としては、そういう観点から治療方法を考えたことがありませんでした。
患者側は「個人にとって、なにが最善なのか」を考えてくれていると信じているのに、経営者側はもうかる方法を考えているのですね。悲しいです。

Posted by 匿名 at 2018年07月11日 07:18 | 返信

日本尊厳死協会に加入していた両親とも、延命なくすでに他界しました。

折につけて、若い人たちが自分たちの祖父母や両親の処遇について話しているのが自然と耳に入ります。
「ウチも管で栄養補給しているのよ」
といった内容ばかりです。
父の亡骸を火葬した帰路に乗ったタクシーの運転手さんも、
「どんなになってもいいからオヤジにはできるだけ長生きしてもらいたい」と。

いつも、「それでいいと思うの?」と、口を挟みそうになる自分を抑えて、黙っています。
なぜ黙るかというと、それほど親しくもない関係の人たちに、とても遠大なテーマを、中途半端に語りかけることは逆効果だと思うから。彼らは、マジョリティからはみ出さないように、日本村から村八分にされないように生活しているだけだから。

若い人たちは、いえ、若い人たちだけでなくすでに高齢となっている国民の多くは、
お国がお国のために養成した「専門家」の言う通りに行動します。
専門家の頂点は、医師。
多くの国民は、自分で情報を探して自分で考え自分で選択することを、しない。
思考停止した多くの国民は、「専門家の奴隷」。

お一人様の私は、自分を守ることで精一杯。
自分を守ることで精一杯の、たくさんのお一人様が集まると、結構なパワーになるような気がしているのですが。

Posted by 匿名 at 2018年07月11日 05:34 | 返信

わたしも…
とある病院からの依頼で退院カンファレンスに行ったことです

んんん?
この病棟、なんか静かよね…となんとなく感じて…

ナースコールがならないんです

なんで?
患者さまは 全員4点柵で囲まれたベッドにいらっしゃって
ナースコールは 届かない壁にかけてあったんです

今時、こんな病院があるのか!とムカついてきた
本人にとっては拷問です
ご家族は どう考えているのか 入院しているから安心って 自己暗示をかけているのか

病院スタッフは これがおかしいとは思えないってことか⁉︎

病院という狭い空間で 麻痺しているんですよ
後から文句を言ったって 大事な時間は取り戻せないです
どうぞ ご家族のみなさま、自分だったら どうして欲しいのかを考えて
大切なご両親を救ってあげてください
息子さん、娘さんでしか 救うことはできないんです
…と声を大にして叫びたいです

Posted by 宮ちゃん at 2018年07月11日 10:48 | 返信

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