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医師と歯科医師の連携

2018年07月31日(火)

医療タイムス8月号には「食支援を通じて
医師と歯科医師の連携強化を」で、書いた。→こちら
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医療タイムス8月号   食支援を通じて歯科との連携強化
 
 口から食べられなくなった時、どうするのか。超高齢社会におけるかかりつけ医にとって「食支援」はますます重要なテーマになってくる。メタボ対策は前期高齢者までの話であり、後期高齢者となれば反対にサルコペニアやフレイルの指導を行わないといけない。しかし肝腎の歯が悪いと、噛めない飲み込めないから痩せる、という悪循環に陥りがちだ。オーラルフレイルに対応できるよう、歯科との連携強化が求められている。

 全国的に多職種による摂食嚥下や栄養療法など、食支援に対する取り組みが活発化している。地域医師会だけでなく歯科医師会や歯科衛生士会と協働して様々な市民啓発が行われている。口腔ケアや嚥下リハビリに関しては医科と歯科は協働しやすい。しかし嚥下内視鏡(VF)所見の解釈に関しては両者で意見が異なる場合がある。VFで少しでも誤嚥所見を認めた時に「食べてはいけない」という歯科と、「口から食べたいという本人意志を尊重したい」という医科で意見が異なる、というケースだ。「じゃあ、胃ろうにしようか」「いや、多少誤嚥してもいいから口から食べて自然に任せたい」などの議論が交わされる。このように食支援に関しては職能団体により見方が異なることがある。看護師や栄養士、あるいは理学療法士や言語聴覚士、さらにはケアマネや介護福祉士など職種によって「食」に対する見解は多様である。まして市民の考えは様々である。医療・介護の多職種による食支援の勉強会には必ず市民や当事者にも加わってもらうべきだ。

 食支援の話は最終的には、終末期医療や臨床倫理になってくるからだ。臨床倫理という医療職にも難しく感じる言葉は介護職には難解に映るだろう。しかし答えがひとつとは限らない生命倫理の課題に対して一緒に考えること自体がチーム医療であろう。これは外来医療でも在宅医療でも同じことだ。かかりつけの患者さんが誤嚥性肺炎で入院した時、退院後の食事の相談に応じることも開業医の大きな役割である。退院前カンファレンスでは病院の考えとかかりつけ医の考えが異なることがある。本人の意思が不明な場合もよくある。そんな時は本人意思を推定しご家族とよく話し合うプロセズが求められている。

本人意思を尊重して家族や多職種で話し合う。これはまさにACP(アドバンスケアプランニング)である。今後10年間は医療界のみならず介護界はACP一色になるであろう。しかし下手なACPならやらないほうがいいし画一的なやり方も危惧する声もかなりあがっている。下手にマニュアル化すると「ICを取る」と同じように「ACPを取る」となりかねない。ACPの光の部分だけでなく影や限界をもよく知ったうえで丁寧に行うことが大切だ。ACPと聞いても具体的に何をすればいいのか分からない、という声も聞く。こうした食支援を巡る意見交換や“もしばなゲーム”を取り入れるのも一法である。

 歯科の勉強会に呼ばれて行くといつも食支援やオーラルフレイルの話で盛り上がる。また患者さんやご家族から最も多い医療相談は「口から食べられなくなった時どうするか」である。今後、食支援を通じた歯科との連携強化は診療所の生き残り策にもなる。既に胃ろうを造設している患者さんでも口から食べることを諦めてはいけない。生きることは食べることであるからだ。

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この記事へのコメント

肺がんの末期の男性の方…
酸素も点滴もついていません 当然、呼吸も浅く、速いです
(酸素をつけていても同じです)
しっかり 意識があります

まもなくお迎えがきそうな感じの時に
奥様は ご主人の好きな桜餅と鉄火巻きを買ってきたんです
私は 見るだけでもいいですよね…と訪問時に声をかけて おうちを出ました

奥様から夜中に 「今、息が止まったのよ」と電話がきました
大急ぎで駆けつけて…
在宅医の先生を待つ間 いろんなことをお話しました

奥様は 「おとうさん、桜餅と鉄火巻きを食べたのよ」と…
私は 食べさせた⁉︎…ビックリでしたが 奥様の笑顔が素敵でした

そうなんです!最期まで食べるって大事です
冬眠する熊さんだって いっぱい食べて冬眠する
赤ちゃんだって いっぱいおっぱい飲んで 眠る
最期になって 食止めなんておかしい

胃瘻造設の方がとろみは ダメだけど おせんべいは食べられて 最期はステーキを食べた方もおられる
だから 食べることを諦めちゃいけないです


うわー♪
YMCAで 大盛り上がりだねー(*^◯^*)
宮ちゃん!爆発だぁ〜〜

Posted by 宮ちゃん at 2018年07月31日 07:49 | 返信

かなり以前のことですが、デイサービスへ通う認知症の
男性の話です。認知症ですが、他人から見ると、どこか
可愛げのある高齢男性です。企業戦士だったろうな、と
思わせるカクシャクとした雰囲気を持ち合わせていました。
歩いていたのに(徘徊)、次に見た時には、車椅子で移動の
姿になって足も細くなり、まるでカモシカのよう。
以前、持病は無かったようだけど...。
ヘルパーさんとは笑顔で会話し、ふとした時に覚醒を垣間見せ
たりもあったけど、ただ..奥さんは怖いらしく、先程の笑顔は
消えて、奥さんの前では後ずさりを見せたりしていました。
次に見た時、その男性は胃ろうを付けた姿になっていました。
元気な時も、認知症になった時でも
やはり、食事は『愛』ですね!

Posted by もも at 2018年07月31日 09:43 | 返信

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