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医療保険も介護保険も"終焉"が近い!?

2018年08月16日(木)

僕は、1年の中でもお盆周辺の日々が、特に大好きだ。
あの戦争の過ちを、静かに振り返ることができるから。
でも15日を過ぎた途端にその記事が減るのは寂しい。
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今日は”お盆記念”なので、ちょっと長いよ。愚痴るよ。



うちのクリニックは、お盆も普通に仕事をしている。
人の命に、盆暮れも休日も夜間も関係無い、からだ。

結構、忙しい。
特に在宅患者さんや認知症関係は、いつもより忙しい。

なぜか?
それは「遠くの長男・長女」が帰省したり、付き添う時期だから。

彼らは、久々に帰り、変わり果てた親の姿を見て、愕然とする。
そして主治医である僕に「何故?何故?」と質問責めしてくる。

普段彼らは、企業戦士として社会のなかで必死に闘っている。
医療や介護に関する知識もネットやマスコミで相当得ている。

だからこそ、自分の親が老いる、ボケる、ことを受け入れられない。
ありとあらゆる質問責めにあうので診療時間が普段の何倍にもなる。

それはそれでいい。
僕にも新たな発見があり、今後のその人の診療に活かせる。

介護に関する相談も、大袈裟だが「無限」に頂く。
多様な選択肢があるので、一から十まで説明する。

認知症の薬や元気になる薬に関する質問も沢山頂く。
また一から丁寧に説明をする。何度でも同じ説明を。

これらの前提には、
・国民皆保険制度、と
・介護保険制度がある。

たいしたこと無いのに、救急車を呼びまくる人がいる。
こんな行為の本質は「不安」であり、認知症の始まり。

なかには、入院させて検査漬け・薬漬けだけならまだしも
ベルトで縛りつけて「人為的に寝たきり」を造る病院もある。

4週間の入院で100万円の医療費がかかったとしよう。
そして入院中に要介護5の判定が降りてケアマネは喜ぶ。

退院後は、在宅でも施設でも、月に36万円+医療費の負難が続く。
一旦要介護になれば、年間に何百万という社会保障費がかかる高齢者が多い。

それを、主に誰が負担するのか。
現役世代や企業が負担するのだ。

遠くの長男・長女と親の家に行くと、驚くべき発見の連続である。
紙袋に入りきれないお薬の山がいくつもある。

要するに全く飲んでいないのだ。
ただ不安だから、あちこちの医療機関を巡り歩き、必ず薬をもらって帰る。

しかし日にちの感覚も、飲んだことを記憶する能力も、もはや失われている。
誰かが親切にも薬を区分けしてくれるがそもそも今日がいつだか分からない。

IMG_2291.jpgIMG_2293.jpg

「認知症サポーター」や「サポート医制度」など、ほとんど意味が無いと思う。
それよりもまずは認知症を見抜き、生活状況を知ろうという『意欲」が大切だ。

昨日、尾畠さんという78歳のおちゃんがたった一人で何百人の警官や自衛隊
の捜索を横目にたった20分で2歳児を発見したような「意欲」のほうが勝つ。


特に高齢者医療は、「生活の場」を医者が見ないと成り立たない。
これは僕の持論でスタッフや勉強に来る医者に何度も言っている。


多剤投与が認知症を造り
いつかは多剤残薬を放置。

フランスで発売中止になった4種類の抗認知症薬の増量規定を
僕たちが闘って撤廃させたことを、医師や行政がまだ知らない。

アリセプトを少量(3mg)で使ったら、いまだにこんな返戻が来る。
これにいちいち説明を書いて出してもおそらく「査定」されるのだが。

aricept receipt.jpgいくらでも大きく削る所はあるのに、手っとり早い所、しかも弱い所から削る。
いくら患者さんのためを思って医療をしても、町医者=性悪説、だけの世界だ。

「在宅看取り」とはそれまでの一連のプロセスを指す言葉であるはずだが、
行政は「息をひ引き取る瞬間に医者が居ないと看取り加算あげない」と来た。

厚労省は、実行が困難な細かなルールを次々と造り出しては、いじめてくる。
財務省に「これだけ努力して削りました」と報告するための非効率的作業だ。

本当は、膨大な無駄を垂れ流している高度医療の闇に手をつけないといけないのに
「そこはややこしそうだそうだから」と手っとり早く町医者を1円単位でいじめる。

でも厚労省が悪いのではない。
居酒屋タクシーもとりあげられ自費タクシーで深夜まで必死で頑張っている。

財務省からの「とにかくなんでもいいから削れ!」という指示に忠実に従っているだけ。
「高齢者の慢性期医療は包括性に統一」で一発解決するのに、医師会の反対でできない。


莫大な医療費をかけて、寝た切りを造り、
さらに莫大な介護費を費す日本という国。

そんな患者さんと日々接していると「異状」だと感じる。
「異常」は形容詞だが「異状」は名詞で、固まっている。


太平洋戦争末期に政府は何をやったのか。
ガナルカダル、インパール、そして沖縄・・・・

ミッドウエー海戦      3千人死亡
ガナルカナル島上陸作戦   2万3千人死亡
ニューギニア島攻略戦    18万人死亡
インパール作戦       6万人死亡
大陸打通作戦        10万人死亡
フィリピン攻防戦      50万人死亡
沖縄攻防戦         軍人8万人、県民15万人死亡
菊水作戦          3千人死亡 2千機特攻
戦艦大和特攻        3千7百人死亡
サイパン玉砕        3万人死亡
広島・長崎原爆投下     20万人死亡
満州抑留捕虜        20万人死亡
シベリア抑留捕虜      6万人死亡・・・・


負けると分かっていても、誰も止められなかった。
多くの犠牲だけが残ったたった73年前の出来事。

今の社会保障は、まさに太平洋戦争末期の姿と重なって見える。
破綻することが分かっているのに、怖くて誰もそれを言えない。

”玉砕”する前にやれることは、まだ沢山ある。
最悪の事態は絶対に回避できると、僕は思う。

昨日の尾畠おじさんのように、「エイヤ、じゃあ俺がやる」なんて。
行政や政治の世界ではできないので、こうして虚しく書くだけだが。

誰かエライ人が、こんな現状を知り、知恵を絞って欲しい時。
東京オリンピックあたりが、国体の大きな節目になるのでは。

社会保障費は、有限である。貧困若者が負担することに。
無駄を省いて、必要なところにしっかり投資をするだけ。

ただそれだけであるが、国家システムも医療システムも超縦割りなので
少しエライくらいのレベルの人では、どうやっても現状を是正できない。

田中角栄さん並みに国民的支持を得るリーダーが出てきて
国民に分かり易く説明すれば、改革案にみな納得するかも。

1ケ月後に自民党総裁選があり、安倍総理の三選は確実だろう。
唯一の対抗馬である石破氏の出馬表明くらいは聞いておきたい。

http://www.youtube.com/watch?v=a9a5jNAC-XI


いや、いっそこのまま「破綻」した方が、再生できるのかなあ?
でもそうなれば日本が本当に消えてアメリカになるだけなのか。

再生か破綻か。

改革か自滅か。


73年前、国のために命を捧げた何百万人もの御魂は
73年後の日本の現況を見てなんと言うのだろうのか。


20180816.jpg
平成さいごの終戦記念日。
靖国の鳥居の中で三日月がため息ついてました。


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この記事へのコメント

敗戦記念日前後は、面白い番組が多いですね。
民放だったと思いますけど「ノモンハンの敗戦」とNHKと今夜は朝日テレビで「731石井部隊」の特集をやってました。
滋賀医科大学名誉教授の方が顧問になってハルピンの医科大の「チフス菌を使った動物(サル)実験」が、サルではなくて、人間(中国人市民)だったのではないかと、科学的評価を下した京都大学を訴えていました。森村誠一氏も「悪魔の飽食」と言う本の中で「731部隊」について書いたら、右翼に物凄い攻撃を、されたそうです。
でも現代の製薬会社が、副作用の強いお薬を患者に処方するように指示するのも戦争中の731部隊の性格が、そのまま現代の製薬会社に引き継がれているのかもしれません。
戦争直後は、731部隊の生き残りは、アメリカに裁判に掛けられるかと戦々恐々としていたら、なんと731部隊の研究資料をアメリカに渡す事で、裁判や、刑罰は逃れられたそうです。
731部隊関係者ではありませんが、戦争中は、大本営にいた戦争犯罪者も素早く進駐軍に近づいて、巣鴨プリズン送りを免れ、中には総理大臣になった人もいて、天皇陛下も怒っていらっしゃった事をサンデー毎日の石橋湛山日記の中で書いてありました。

Posted by にゃんにゃん at 2018年08月16日 07:46 | 返信

毎年、暑さと世間一般的な夏休みを意識する八月になり、
「暑いな」と思いながら日々を過ごしているうちに
広島・長崎 各地で、原爆慰霊碑の前で行われる式典の様子と
人々が黙とうを捧げるニュース映像を見ながら、今年も(毎年)
お盆と終戦記念日を意識する週が、やってきます。
「戦争」という暴力・圧力を肌で感じるので、その感覚を
好き、とは言えないですが、NHK特集などの戦争に纏わる番組を
見ては、厳粛で神妙な気分になります。
と同時に、敗戦と惨禍に巻き込まれた悲惨な物語(話)も
つい、この間の事でありながら、現代の日本人の意識レベルとの
ギャップに紛れもなく暗い気持ちになります。
..NHK ホームページより..
NHKスペシャル「“駅の子”の闘い~語り始めた戦争孤児~」
戦争で親をなくした戦争孤児。行き場をなくし駅で暮らす子どもは
「駅の子」とも呼ばれ、一人で生きていくことを強いられた。
当事者の証言をもとにその悲劇の実態に迫る。

この番組では、かつて「駅の子」であった方が、今、重い口を
開いて語り始めた。空襲によって親を失い、孤児となってしまった
過去と苦労は、他人事と思ってはいけない貴重な話でした。
現代の医療と介護の問題、保険という財政的な問題、
「命」とは?「生と死」とは?全ての人が考えなくてはならない
人の根幹に関わること。薬だってそう、欲しがる患者も悪いのです。
我が身もそうですが、子どもや子孫らに、今の日本の現状を
どのように説明できるのだろうか。未来に何が残せるのだろうか。
戦争という重い歴史を考えた時に、
今の日本、この現状には、 ふがいない気持ちにさせられます。


Posted by もも at 2018年08月16日 08:07 | 返信

追記:
語らなければいけない時代が、到来しているのでは
ないでしょうか。これまで胸に秘めてきた戦争体験を
語り始めたお年寄りが、おられるように、
「今、言わなければ!」と意を決して過去の真実・体験を
語り始めた一般人である高齢な方々の決意に、とても
大きな意味があると思います。
戦争体験は史実でもあり、戦勝国も存在するため、事実は
事実として認知され易いと思うのですが、現代の医療・介護に
纏わる世界は、ある種不透明です。
個人の意見ではなくても、今、自分や家族に起きている事実を
現状を述べることが、何かしらの前進や改善に繋がる一筋の
道標になると願って、誰もが語ることの大切さを思います。

>尾畠さんがたった一人で何百人の警官や自衛隊の捜索を横目に
>2歳児を発見したような「意欲」のほうが勝つ。
と同感です。今日の番組で尾畠さんがインタビューで語って
おられました。「ボランティア(支援)は『心』です。」と仰って
いました。積極的・能動的な活動を行う訳ではなくても
「語ることは、世の中のためになる。」と思うことができれば
それは『心』が宿っていると、そう思いました。

Posted by もも at 2018年08月16日 11:51 | 返信

真面目に 頑張ってる人がバカを見る世の中になっちゃいけない

でも そんな世の中になっている
ほんとに情けない…

ライオン丸 ミラーマン 月光仮面に仮面ライダー ウルトラマン マジンガーZにドラゴンボール…
正義の味方はいないのか
銀河鉄道999のメーテルのように 連れて行かれて
最後は部品になってしまうのか

サザエさん一家、平和な世の中であってほしいです

Posted by 宮ちゃん at 2018年08月17日 12:30 | 返信

隣の町の施設に属しているケアマネジャーが、「大手の施設でも、財源不足で、大変みたい。ケアプラン作成だけでは、赤字です。ですから、福祉用具やヘルパー派遣とかサービス部門で財源確保しなければやっていけないみたい」と言っていました。
「ケアマネジャーとして働くより、看護師や、ヘルパーで働いた方がお給料が高いので、なかなかケアマネジャーとしてなり手が無い」そうです。
今年度の政府国家予算は、ただでさえ赤字なのに、トランプ大統領に「イージスアショア」を何基も、買わされて、ますます福祉の切り捨てになっているようです。
イージスアショアと言うのは、迎撃ミサイルpatriotパトリオットを、イージス艦に乗せて、移動しながら北朝鮮からの核弾頭ミサイルを迎撃すると言われているものです。
「福祉」と言うのは、介護保険だけでなく医療保険も入れての話です。
トランプ大統領にとっては、「アメリカファースト」であって、日本の医療やお年寄りの患者なんてどうでも良い事ですからね。
ベトナムや、キューバは貧乏なので、医療費を抑えるために「鍼灸」を取り入れているそうです(大阪府鍼灸師会理事の吉村春生先生のお話)。
「睡眠障害」なんかは、薬も良いけど、耳の後ろの「安眠」穴に、鍼か、マッサージすると、よく眠れますけどね。

Posted by にゃんにゃん at 2018年08月17日 10:05 | 返信

原子爆弾を2発も落とされて、やっと、天皇陛下が、ポツダム宣言を受諾して敗戦の詔となってしまったのは、戦国時代の毛利元就や、武田信玄の戦いと違って、お公家さんが軍部の中枢に飾られていたからではないでしょうか?。陸軍の参謀総長の閑院宮戴仁親王は、2.26事件では殺されかけたが、右腕の渡辺錠太郎が、身代わりに殺されたくらい合理的な人だったが、海軍反省会では、特に伏見宮博恭王に対する批判が多かったです。
太平洋戦争は、武士では無くて、お公家さんの戦争だったので、敗戦宣言も天皇陛下が下したのではないでしょうか。マッカーサー元帥に面会にいったのも昭和天皇ですし。
あの写真を見ると、「天皇陛下の為に死ぬ」と言う人は現代ではいないとおもいます。
ノモンハンでも、インパールでも硫黄島でも、国民は皆玉砕しているのに、元帥が敵の元帥に、謝罪にいくのなら、国民が玉砕することはなかったのではないでしょうか?
ところで、「そこまで行って委員会」で、聞いたのですけど、トランプ大統領が金ジョンウンに「Are you happy?]と聞いたら、暫く黙ってしまって、悲しい顔で「NO...。」といったそうです。トランプ大統領は「金ジョンウンは、蔭にいる軍部の傀儡だと分かった」と言ったそうです。
そうなると、金ジョンウンは、何十年も前の昭和天皇陛下ということなのでしょう。

Posted by にゃんにゃん at 2018年08月20日 10:14 | 返信

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