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アッと驚く一般名処方

2018年10月02日(火)

この10月から当院では、薬の処方箋は「一般名」で書くことに変わった。
また、生活保護の人には、必ずジェネリック薬で書け、という命令が出た。
薬の表記には、先発品、後発品、一般名の3種類あり、私たちも混乱する。
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最近は、大病院も一般名処方である。
それに伴い、当院でもそうする事に。

医師は、一般名をあまり知らない。
先発品やジェネリックでも手一杯。

今日、面白いことがあった。

いつも次の痔の座薬を求める薬好きの患者さんさんがいる。
その患者さんが、「ええ?大腸菌?」と声を上げた。

「強力ポステリザン軟膏」の一般名は、「大腸菌死菌浮遊液ヒドロコルチゾン」という。
似ても似つかぬ名前であり、私たちでもピンと来ない。

その「強力ポステリザン軟膏」ファンの患者さんは、
「大腸菌」や「死菌」や「浮遊」という言葉に驚いた。

そして怖くなってこう言われた。
「この薬、もう止めます・・・」


「エキザルベ」という塗り薬ファンの患者さんも、その一般名
の「混合死菌浮遊液ヒドロコルチゾン」を聞き、飛び上がった。

「そんな怖い薬、、要りません!」

「ええぞ、ええぞ」

笑ってはいけないが、一般名処方は「減薬」には非常に効果的だ。

できれば一般名はオドオドしい名前がいい。
可愛い商品名との落差が大きいほど、いい。

病院から紹介されてくる患者さんは、たいてい
ジェネリック処方か一般名処方、という時代だ。

しかしプレタールという薬は、脳梗塞を合併した認知症の人にはよく効くが、
そのジェネリックは効かないことが、ある研究者の検討で明らかになっている。

しかし生活保護課は、生活保護者に先発品を出すと、私たちを処分する。
だから効かないことが分かっていてもジェネリックを出さねばならない。

なんとややこしい薬事行政か。
誰かが整理しないといけない。

そもそも意味が無い、くだらない新薬が多すぎる!
製薬会社は教授をお金で買収して開業医を洗脳する。

続々と出る新薬。
死ぬまで使え、という。

ジェネリック強要や一般名処方の前に、やるべきことがある。
それは「多剤投与」対策に、本気で深いメスを入れることだ。

つまり行政の仕事であるが、役所は現場で起きていることを知らない。
メデイアも自信が無いのか、多剤投与対策について、あまり報じない。

私は、薬事行政をもっと厳しくしないといけないと思う。
誰か、大ナタを振ってくれる政治家はいないものかなあ。



PS)
昨夜も午前2時に看取りがあった後、早朝にも電話で起こされた。
この2日間、昼も夜も長い話に付きあいながらずっと働いている。

ヘロヘロだけど、達成感がある。

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この記事へのコメント

久しぶりに笑いました。
厚労省の薬事課も、吉本喜劇そこのけのお笑い感覚があるんですね。
でも生活保護課の強圧的態度は、笑えませんね。

Posted by にゃんにゃん at 2018年10月03日 04:45 | 返信

最近、要介護のご高齢の方々に、最新薬が投与され、1日の薬代が驚く程高い方々増えています。リュウマチ、パーキンソン、骨粗鬆症、など、他の薬が効かないなどが理由のようですが、初期でもなく、老化してのことだと考えれば、そんなに高い薬の投与が必要なのか疑問です。骨粗鬆症はサプリメントで対応してもらうわけにはいかないのでしょうか。糖尿病も骨粗鬆症もリュウマチも最新の注射薬でていて、物凄く高価です。年間にすれば、百万円前後にもなります。薬代こみの老健では、そのようなかたは、いくら受け入れたくても経済的に無理で、残念です。費用対効果を考えて、適正なお値段での薬の処方の啓蒙活動が必要と思います。こんな状況続いたら、孫世代に医療保険なくなってしまうのではないのでしょうか。(私には孫いませんが。)

Posted by 遠い声 at 2018年10月03日 04:03 | 返信

漢方薬の表記は同じなのでしょうか?
だいたいからして、看護師でさえ、漢方薬の名前を知らない。
小青竜湯のようなポピュラーな漢方薬さえ「どういう字を書くの?」
小青竜湯、半夏厚朴湯、柴胡桂枝湯、麦門冬湯くらいは知ってるのが当たり前じゃないの?
「医療専門家」なんでしょ?
医者も看護師も、もっと漢方薬を勉強してください。
・・・・・漢方薬を保険適用からはずそうと、厚労省が企らんでいると言うハナシが出たり消えたり・・・
ツムラ・クラシエ・小太郎さんたち、もっとふんばって!!!

・・・何度か、「漢方薬はエビデンスがはっきりしないから使いたくない」
という医者の発言を聞いてきました。お医者さん、あなたたち、どこのだれが「創作した」エビデンスを信用してるの? 

Posted by 匿名 at 2018年10月03日 04:54 | 返信

皆さんは中央官庁を訪問し、担当者と面会すると、ちゃんとした役人が出てくると思ってませんか?大間違いです。
官庁同士の横の人材交流と、民間企業との上下方向の人材交流があり、いろんなのが混じっています。文科省の役人も、国交省の役人も、裁判所の職員すら混じっている。銀行員もいれば、ビール会社の社員だっている。
役所の肩書きを名乗って現れた担当者は、実際には利害関係のある大手企業の従業員だったりすることも。あなたがある企業の問題を役所にチクったという情報は筒抜けに。
利害関係のない会社・役所出身者であっても、決して安心できない。その種の人物は、上司の命令で今の椅子に座っているだけの話で、本人には全く労働意欲がない。決して例外的事例ではない。
あなたが懸命に説明すればするほど、彼らはアホらしくてやってられないと感じている。実に滑稽な光景なのです。これが日本の支配構造です。

Posted by 通行人 at 2018年10月04日 02:33 | 返信

骨粗鬆症もなかなか難しいですけど、テレビで、お酢を少々添加すれば、カルシュウムが溶けやすいと言っていました。むかし三里塚で男性と間違われて、顔を蹴飛ばされて、物凄いご面相になった時、女友達が、卵をお酢につけて、卵が溶けてしまったその液体を飲むとカルシュウムが吸収され易いと言って飲ませてくれました。お酢はいいかも知れないと思いました。
糖尿病って、遺伝的な要素もあるのか、難しいですね。糖質制限して、運動するしかないのか。
私の叔母は、高血圧剤の副作用で糖尿病になっていました。
リウマチは以前県立尼崎病院の東洋医学科の鍼灸師曹炳文さんが、「証さえぴったり当たると、どんな重篤なリウマチでも案外早く治ります」と言っていました。でも最近県立尼崎病院に電話したら、東洋医学科は無くなったと言っていました。松本克彦先生がご健在だったときは、あんなに盛んだったのにと驚きました。
よくわかりません。糖尿病、リウマチ、骨粗鬆症のいずれも難病ですね。

Posted by にゃんにゃん at 2018年10月04日 03:24 | 返信

フランスは巴里のマヌカン達は、目じりの皺を取るのに、なんと痔の薬を塗るそうです。

良く効くわよなんて言ってるそうです。

Posted by にゃんにゃん at 2018年10月04日 03:49 | 返信

六君子湯、老衰で食欲がなくほとんど食べられなくなった方に処方してみると、いつのまにやら食べられるようになりお元気になっちゃったという方々数知れず、私はよみがえりの薬と呼んでいます。先日、六君子湯はサーチュイン遺伝子を活性化させることがわかったとテレビで言っていたので、なーるほどなあと思いました。漢方薬は証があわないと利きませんが、高齢者のほとんどが、虚証で陰なので、使いやすいです。感冒には香蘇散、桂枝湯、真武湯、麻黄附子細辛湯、などを使っております。冬に大活躍するので、漢方薬はかかせません。他にもいろいろと漢方薬は便利です。漢方薬に感謝しております。

Posted by 遠い声 at 2018年10月04日 10:47 | 返信

今にして思えば、人生最大に我が身が疲弊していた
時期だったのかも知れません。過去のことと思える
ようになって幸いですが、ギシギシの関節痛に悩まされて
辛い心境だった頃、地域のかかりつけ医が処方して下さった
「この薬はいい」とお墨付きだったテルネリンでしたが、
身体の緊張の方が勝ってしまい、効かない実感でした。
暫くしてから、半年待ちなため滅多に受診できない
(お目に掛かれない)主治医に会えた時に、サラッと冷たく
それを「筋弛緩剤」と言い放ってくださいました。
「あっ..はい..やめます」と私。
昔 CM のキャッチコピーに「臭い匂いは元から絶たなきゃダメ!」
とありましたけど、ホントに、心の余裕、生活にゆとり、栄養と
運動 をもってして、身体の根本を洗い直さなければ治らないと
後に実感できました。

Posted by もも at 2018年10月04日 10:56 | 返信

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