このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
生活保護患者さんにはジェネリックしか処方できない
2018年10月15日(月)
10月から生保の患者さんには、ジェネリック薬しか処方できなくなった。
これは政府の政策、つまり国家からの指令、命令なので逆らうことは不可。
しかし生保の患者さんがワーワー騒ぎ、診療が中断するなど混乱している。
これは政府の政策、つまり国家からの指令、命令なので逆らうことは不可。
しかし生保の患者さんがワーワー騒ぎ、診療が中断するなど混乱している。
朝一番、生保の患者さんが私を待ち受けていた。
往年のデパス依存症の患者さんのようだ。
「先生、デパスはジェネリックでは効かんがな!」
「国の指示やから従うしかない。でも少しは効くやろう?」
「いや、ジェネリックは飲んでもすぐに眠たくならん。
夜中にやっと眠くなって、次の日は昼間もずーっと眠たい」
「気のせいやろ。じゃあ、飲まへんかったらえんやんか」
「いや、やっぱり本物を飲みたい。先生、ジェネリックの眠けを覚ます薬を出してよ!」
「そんなもんあれへんがな。じゃあ、ジェネリックを半分に割って飲むか?」
「いや、半分やったら、やっぱり眠れん。だから本物を出してよ!」
「いや、役所の指示やから逆らうと営業停止になるし」
「そんな嫌がらせは言わずに、本物に変えてくれ!」
「国の指示やから逆らうことはできない。でもこの際、デパスを止めたら?」
「いや、ワシは寝られんのが一番辛いから、納得するまで帰らんから」
「ダメなものはダメ。不服なら、ケースワーカーさんに相談してよ」
「いや、先生が出してくれたらええだけやんか!ケチ!」
こんな押し問答で、待っている患者さんに迷惑をかけるのは辛い。
朝一の患者さんも夜診の最後の患者さんも、
ジェネリックへの文句タラタラで疲れたよ。
「マイスリーもデパスもジェネリックは効かん。馬鹿にしとんのか!」
と怒り狂う生保患者さんもいて、本当に困っている。
実は、ジェネリックは先発と同じものではない。
同じ成分であっても、同じように効くわけではない。
だから、患者さんが言うことはすべて本当、だと思う。
吸収過程や標的臓器への到達時間や効果がかなり違う。
しかし国は、生保=ジェネリック政策を、予告も説明なく強要している。
無茶苦茶な政策だ。
恐らく財務省が悲鳴を上げて、背に腹は代えられない、と命令を出したのか。
そこまで社会保障財源が追いつめらている事は事実だが、事前に説明すべき。
政府広報で「○○のため、生保は100%ジェネリック政策になりました」と
ちゃんと説明してからやらないと、現場は混乱し、無駄なエネルギーを使う。
こんな短絡的なことをする前に、やるべきことがあるのに・・・・
ジェネリック誘導の前に多剤投与対策を!
安かろう悪かろうから、安かろう良かろうへ!
そのためには、「ジェネリック局」の創設を!
繰り返し、繰り返し、これを書いて、話してきたが無駄だった。
唐突にこんな乱暴な命令が出て現場はどんどん疲弊するばかり。
今からでも遅くない。
あらためて提案をしておこう。
1 市役所内に「生保診療所」を創り、生保は全員ここで医務官が診る。
そこで、いろんな経費節減政策を100%実行すれば、削減できる。
2 生保=ジェネリック薬ではなく、生保=向精神薬そもものを中止、ではどうか。
毎日の歩行で健康になり労働意欲を回復する人が今よりも増えるのではないか。
3 生保に限らず、「薬は5つまで+1日1000円が上限」などの条件はどうか。
「薬漬け医療」には、まだまだいろんな有効な「処方箋」があると思うのだが・・・
まあ、こんな愚痴を書くのも、皆保険制度が維持されているからだ。
国民皆保険制度という土台が崩壊すれば、こんな議論は不要になる。
終わりは近い。
そんな諦観に包まれた週初め。
PS)
昨夜も帰阪し次第、深夜の往診。
今夜も往診、往診。
ああ、ジェネリックが恨めしい。
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
この記事へのコメント
生保の利用者さん病院行くから役所で医療券もらってきてって急に連絡来るんです。こっちは仕事忙しいのに手を止めて自転車で役所まで結構遠いし、平熱と変わらないのにすぐ医者行くから医療券とって来てと。一体いろんな病院に一か月何回通院したら気が済むのか。ヘルパーさんを便利屋のように使うし、調子悪いと言っては、買い物や調理を頼んだり、通院の同行を頼んだり、ケアプランなんかまったく無視です。自分の都合でお金一銭も払ってないのにヘルパーさんを雇っているかのように勘違いしてます。ケースワーカーも面倒なことには関わりたくないので助けてくれません。生保だからお断りすることはできません。医療も介護もタダだし、けっこう綺麗なとこに住んでるし、食べるのに困ってるようには見えないし、医療券取ってきて自宅に届けてもありがとうも言えないなんて、病院ばかり行ってどうせ飲まない薬がいっぱい余ってると思います。
Posted by ふーちゃん at 2018年10月16日 12:04 | 返信
「生保=ジェネリック薬ではなく、生保=向精神薬そもものを中止」すべきです。
「精神病」なるものに関連したサイトを読むと、「生活保護を申請すると医者に診てもらうように勧められる」=「医者が『病気だから働けない』診断を下すと生活保護を受けることができる」という「生活保護認定手順」が、確実に存在することがわかる。
しかもその「病気」は、精神科関連の「病気」。
精神科の「病気」持ちだから「生活保護受給者」になる、のか
「生活保護受給者」だから精神病者なのか、
おそらくは、①いろんな事情で生活保護を申請する → ②役所が指示する「指定病院」を受診する → ③何らかの身体的疾病が見つからなければ〇〇精神病という「病名」をつける → ④処方された薬を(飲まなければ良いのについ)飲んでしまう → ⑤薬剤性精神病患者となる
もちろん、身体的疾病であっても血圧降下剤などと共に睡眠薬や精神安定剤・抗不安剤を処方するのだ。そして中毒患者となる。
生保が精神病患者を作り出しますます医療財政を圧迫する。
役所職員が精神科医とグルになってるのかな?
その裏にいるのは誰???
Posted by 匿名 at 2018年10月16日 03:14 | 返信
後発品(ジェネリック)は臨床試験も何もしてませんからね。不純物が配合されているがために効果が落ちる、ひどいのだと効果が全く出ないのもありますからね。昔は「ゾロ」と言われてましたね。
臨床試験やってない薬を信頼しろと言われても無理ですね。
先発品メーカーが後発品として発売すればいいだけだと思いますけどね。一部でやってるようですが、
なぜそうしないのか?そうすれば怪しいジェネリックは売れずに淘汰されて行くでしょう。
現状のジェネリック推進は、医療の質を落とすような事を国をあげてやってるようなものですね。
後発品の安全性・有効性が先発品と有意差がないと証明しないと発売してはいけないと思いますが。
倫理的にもおかしいですね。
Posted by マッドネス at 2018年10月16日 11:44 | 返信
生保患者の医療費無料をやめれば解決する話です。先行品が処方して欲しければ、それなりの自己負担をする。タバコに払うお金を節約して、高い先行品に支払ってください。
Posted by 匿名 at 2018年10月17日 02:18 | 返信
生活保護受給条件に、禁煙と禁パチンコを付け加えるべきだ (^_−)−☆ ( ^ω^ )
Posted by 匿名 at 2018年10月19日 01:29 | 返信
「匿名」のかたがたの、「愚痴」のオンパレード、ですね。
東京では、「青山ブランド」にそぐわない建物が問題になっているとか。
児童相談施設とか母子支援施設。青山ブランドをいたく傷つけるのだそうだ。
辺野古代替施設を受け容れるなんて、とんでもない!ということになるのでしょう。
来年度も生活保護費を削減し、イージスアショア代金の一部に充てるのはOK。
こちらはどうか。
「建物が崩壊することはない」。 はやばやと、安全!宣言。
悪徳企業を擁護する、ブラック政権。
なんでも改ざん。なにもなかったことに。なんでもありのトップ。
免震データ改ざん。あとは、野となれ山となれ。
小学生諸君。何をやってもいいんだよ。
Posted by 鍵山いさお at 2018年10月20日 03:29 | 返信
アグネスチャンならぬ「ふーちゃん」さま。
その方との「ほほえましいコミュニケーション」が、とられているのですね。
ぼくのまわりにも、いろんな「生保受給者」の友人、知人がいます。
最初に相談に来られた女性は、拾った銀杏を近所の人に売りさばいたら、その分
翌月から減額されたとのこと。帰国したばかりの中国残留孤児でした。
「生活保護」は、憐憫の対価ではなく、憲法25条に保障された基本的人権であり、国民にとって最後の砦です。
ふーちゃんさまにも、いつの日か、「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を
実感される日が訪れるやもしれません。
「匿名諸侯」は、例外なく「酒、タバコにオトコ。ベンツでパチンコ」などと揶揄しますが、
そんな方は、「多額納税」に貢献したうえ、短命により年金財政にも貢献したとして、
「国民栄誉賞」もいただけることになるでしょう。
今年もあとわずか。
今年も、車いすの乗車拒否にあいました。
運転席の窓を叩きましたが、車中の乗客は知らん顔。「匿名」のみなさんの顔が?
ところが今年は、降りてきたばかりの女性が、いっしょに声をあげてくれました。
生きてきた甲斐がありました!
鍵山いさおからふーちゃんへの返信 at 2018年11月01日 07:48 | 返信
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: