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メトホルミンと膵臓がん
2018年10月25日(木)
糖尿病は、予備軍1000万人を含めて2000万人もいる、国民病である。
糖尿病になると、心・脳血管障害だけでなく、がんや認知症のリスクが増す。
糖尿病の予防や治療はどこまでも食事と運動が基本で、薬は期間限定である。
糖尿病になると、心・脳血管障害だけでなく、がんや認知症のリスクが増す。
糖尿病の予防や治療はどこまでも食事と運動が基本で、薬は期間限定である。
糖尿病の薬は、インスリン注射を含めて9系統もある。
なかには食事や運動を抜いて、数種類の薬を使う人も。
本末転倒、とはまさにそのこと。
多剤投与で低血糖になり、転倒骨折や認知症になる人もいる。
だからどこまでも基本は、食事と運動である。
9系統もある薬の中で、一番安いのがメトホルミンで1錠10円もしない。
だから製薬会社も一切宣伝しない、あるい意味、埋もれたお薬であった。
しかし、肥満の糖尿病にはメトホルミンが一番だ。
腎機能が低下した高齢者には使えないのでDPP4。
さて、
メトホルミンががん予防に効果があるという話は有名になった。
糖尿病でもないのにメトホルミンを求めてくる人が、必ずいる。
パブメドでメトホルミン8xがん、で検索すると4062もの医学論文がヒットする。
世界中の研究者が、今、メトホルミンのがん抑制効果に注目し検討を急いでいる最中。
次に
糖尿病xすい臓がんで検索すると数編の論文が見つかった。
すい臓がんになりにくいという論文と、そうでないが混在。
Metoformin is associatede with reduced risk of pancreatic cancer with type-2 diiabetes
mellitus : A systematic review and meta-analysis
ZhengWang et al. Diabetes Research 106 (2014) 19-24
この論文ではメタアナリーシスの結果、メトホルミンに軍配をあげている。
すなわち、メトホルミンが膵臓がんのリスクを下げる、というのが結論だ。
一方、「サンプル数が少ないので、有意差は認めなかった」という報告もある。
まだ結論は出ていない。
ある大病院の「まだ表には出せない」という研究では、術後、メトフォルミン
を投与すると、明らかに膵臓がんの再発が少なく、五年生存率は高いという。
メトホルミンはがんの増殖機構のある酵素を阻害する。
だから、がんに良いことだけは間違いなさそうである。
免疫に左右するのだするのだろうか。
その機序は、まだ解明されていない。
ただしメトホルミンはあくまで糖尿病治療薬であり
目的外使用はまだ認可されていないので、ご注意を。
PS)
今日の午後は品川で、尊厳死協会の講演をした。
来ていただいた皆様、ありがとうございました!
明日は新宿歌舞伎町で玉ちゃんと酒を飲みながらのトークショーです。
よろしければ来てください。
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この記事へのコメント
本末転倒、とはまさにそのこと >同感 予防と養生が日本人は売り物だったのに ・・・・100の治療より1の予防 予防は治療に勝る 肥満大敵 馬耳東風
Posted by 薬剤師 井澤康夫 at 2018年10月26日 09:44 | 返信
糖尿病は、現代の三大成人病のうちの一つ
ですが、罪作りな病気だなァと思います。
余病の多さは歴然ですし、じわじわと..
変化し、悪化するので、本人の身体に悪いし
又、保険的にも負担が多い現代病だと思います。
糖尿病予備軍となった時点で観念して、悪い
生活習慣を断つ努力は必要だと思います。
新宿歌舞伎町:男の孤独死ナイト☆
こういった息抜き:本音とジョーク炸裂ナイト:
このような息抜きの場があるから、長尾ライフが維持
出来ているのでしょうね。ハードな毎日を緩和する
現実逃避的な(?):非日常空間での楽しみがあるから
成立する、日々の激務なのでしょうね。
楽しんでお過ごし下さいませ。
Posted by もも at 2018年10月26日 11:01 | 返信
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