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寝ても覚めてもオプジーボ

2018年11月08日(木)

本庶教授がノーベル賞を受賞してから、免疫チェックポイント阻害薬が有名になった。
その代名詞ともいえる「オプジーボ」に関する相談を多くのがん患者さんから受ける。
保険適応があるがんは限られている上に、そのうち2割にしか効かない、というのだが。
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・夢の抗がん剤
・奇跡が起きる
・副作用はない

そんなイメージで、オプジーボという薬が語られている。
年間1000万円以上するが大半は健康保険で賄われる。

かなり違う。
いや、まったく違う。


実は、私はオプジーボが効いた患者さんを診たことがない。
在宅医療に回ってくる患者さんは、効かなかった人たちだ。


そこでこんな歌が浮かんできた。
中森明菜さんの「飾りじゃないのよ涙は」の節で。


「私はオプジーボが効いた人を診たことがない。
 在宅現場で診たことがない。

・・・・・

飾りじゃないのよオプジーボは、ははー。
真珠じゃないのよオプジーボは、へへー。

高いだけならいいけど、結構副作用もあるのよ、ほほー。
なんでもいいから早く在宅に紹介してね、ははー」



冗談はこれくらいにして。

オプジーボにすがる医師や患者さんが増えたために
ギリギリ在宅が増えているのは全国的な傾向である。

在宅を開始して数日間で亡くなる。
ギリギリまで、すがっていたのだ。


私は、オプジーボの適応や薬価を早急に見直さないと
国民皆保険制度が崩壊すると思っている。

しかし、

寝ても覚めてもオプジーボ。
マスコミは罪作りだと思う。


ここまで読んで頂いた人のために、なぜ
そうなったのか、裏事情もご紹介したい。


1)選択11月号 「オプジーボ礼賛の危うさ」 大西睦子氏 →こちら

次はもっと怖い記事だ。

2)月刊集中11月号 「本庶氏ノーベル賞受賞で囁かれる悪魔のシナリオ」→こちら

なにせ、
3) 医者と製薬マネーはこうなっているからね。→こちら


私は、オプジーボが効いた人に「オプジーボのやめどき」を説く立場。
そんな医者は日本中探しても、たぶんどどこにもいないのではないか。



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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

確かにマスコミはいたずらに騒ぎ過ぎだと感じています。ですが、持ち上げるだけでなく、特定の癌にしか効果がないこと、高価なこと等の課題はワイドショーやニュースでも伝えている印象を持っています。癌治療に対して、免疫療法という新たな武器が出来て、治療の選択肢が増えたと考えますと、そのこと事体は良い事なのではないでしょうか?

Posted by 匿名希望 at 2018年11月08日 02:43 | 返信

長尾先生は、やはり "seiko 派" ではなくて " 明菜 派" ですね。私も同じくです。
ストイックな雰囲気と、少しの陰り に色気が感じられたのでしょうか。そして当時、
どこか童顔な面もあり、可愛かった明菜ちゃん。80年代歌謡曲を彩り、そしてアイドルでした。
アーティストがカバー曲として唄うことも流行りましたが、誰も真似できない明菜節だと思います。
カラオケで好まれますね、明菜ちゃんの曲。

Posted by もも at 2018年11月08日 09:19 | 返信

>私は、オプジーボの適応や薬価を早急に見直さないと
>国民皆保険制度が崩壊すると思っている。

長尾先生は、本庶教授がノーベル賞を受賞なさる以前から「オブジーボの薬価と国民皆保険制度が崩壊」
について、警鐘を鳴らしていらっしゃいました。ノーベル賞受賞のニュースが報道された日に、TV画面に
見入りながら、「あのオブジーボ」と思ったものです。マスコミはノーベル賞候補と知っていたためか
オブジーボ効果によって癌を克服された患者さん(40歳代・50歳代)へのインタビュー映像が用意されて
いました。健康で元気な姿で「本庶先生は命の恩人」と語っておられるのを見たら、癌を患う方は誰もが
希望を抱くのは無理もない気がします。
問題は報道の仕方にあると思います。本来、報道は偏った一方的な面だけでなく、両極を示して、
視聴者が判断できる材料を提供するのが本筋だと思うのですが、近頃では、世の中に溢れる沢山の情報を
自らが掘り下げて(調べて)納得していかなければならない風潮です。
オブジーボに関して、「薬価が高額な点が問題であり、値下げされた」という報道は耳にしましたが、
「国民皆保険制度が崩壊する危険性」について、このようにハッキリと発言なさっているのは、あまり
聞きません。癌を克服して元気になりたい患者さんの望みも理解できますが、保険制度が崩壊することの
「事の重大さ」を、多くの国民が知らないような気がします。

Posted by もも at 2018年11月11日 11:43 | 返信

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