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増える「蘇生拒否」、困惑する「救急隊」
2018年11月22日(木)
在宅看取りのはずだったのに、慌てた家族が119番をした。
救急車が到着すると家族は「蘇生処置は結構です」と言った。
そんなことがどんどん増えているようだ。
救急車が到着すると家族は「蘇生処置は結構です」と言った。
そんなことがどんどん増えているようだ。
増える「蘇生拒否」、困惑する「救急隊」 弁護士ドットコム→こちら
自宅で心肺停止した患者の家族が、蘇生や病院への搬送を拒否するーー。
NHKの「WEB特集」(10月2日付)で、救急現場が直面している「蘇生拒否」がレポートされている。
2017年で少なくとも2000件が報告されているという。
背景には「家で最期を迎えたい」「延命治療は望まない」など、特に高齢者の希望があるようだ。
典型的な事案は、がんなどによる人生の最終段階にある在宅患者の例だ。
本人が延命を望まない意思を示していても、容態が急変すれば家族らは119番通報する。
ところが、かけつけた救急隊によって心肺停止が確認され、蘇生措置がとられようとすると、「やめて」と言われてしまうのだ。
とはいえ、救急隊員は命を救うのが仕事なので、現場で板挟みになってしまう。蘇生拒否をめぐる法律問題について、江上裕之弁護士に聞いた。
●覚えておきたい「DNAR」という言葉
「心肺蘇生を望まないという意思表示のことを、『DNAR』(Do Not Attempt Resuscitation)といいますが、
2017年には年間2000件以上、救急現場でDNARへの対応が問題になっており、各種メディアでも取り上げられています」
ーー蘇生を望まないなら、119番通報しなければ良いのでは?
「心肺蘇生を望んでいないのに119番通報するというのは不思議な話だと思われるかもしれません。
ですが、いざ家族が心肺停止になったとき、とにかく救急車を呼んでしまうというのは仕方のないことです。
また、介護施設で入所者の方の容態が急変したとき、職員の方がまず119番通報し、
その後家族から本人が心肺蘇生を望んでいないことを告げられる場合もあるようです」
●統一的な指針は策定中「まだまだ時間かかる」
ーー救急隊員が板挟みになってしまうと聞きます。
「法令上、心肺蘇生等を中止してよいという規定はなく、救急隊員は救急救命処置を行う法的義務を負っています。
他方、自宅で最期を迎えたい(心肺蘇生処置を希望しない)という意思も最大限尊重されるべきものです。
こうした矛盾する要請を調整する法令は整備されておらず、DNARへの対応は各消防本部等に委ねられています。
実際には『最小限の処置を実施しながら医療機関に搬送する』という対応がなされることが多いようですが、
救急現場からは統一的な指針の策定を求める声があがっています」
ーー医療機関への搬送ということは、自宅で最期を迎えるのは難しそうですね。
「現在、総務省消防庁において検討が進められており、大枠として、救急隊員は救命を最優先として活動すべきであるという前提のもと、
家族らの申出があればDNARを尊重すべきとし、意思確認の方法等を整理する方向が示されています。
ただし、統一的な指針が示されるまでは相当の時間を要するものと思われます」
●主治医との連携、意思を明確にする書面づくりが効果的
ーー患者側として、意思を尊重してもらうため、できることはありますか?
「現時点で心肺蘇生処置を望まない方ができることは、あらかじめ救急要請に至らないよう準備しておくことです。
急変時に迅速に主治医に連絡がとれる体制を作っておくことが必要です」
ーーNHKのWEB特集でも、主治医が救急隊に説明して、自宅で最期を迎えられたという事例が紹介されていました。
「このほか、DNARの表明を明確にするため書面を作成しておくことも有用です。
こうした準備は弁護士がお手伝いできる分野ですから、ご不安を抱えておられる方は弁護士への相談をおすすめします」
【取材協力弁護士】
江上 裕之(えがみ・ひろゆき)弁護士
日本労働弁護団・九州労働弁護団所属。主な取り扱い分野は労働問題と医療問
題で、平成24年からは公益社団法人全国労働基準関係団体連合会の委託を受けて、全基連の主催する個別労働紛争処理研修の講師も務めている。
事務所名:岡部・江上法律事務所
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江上さんは、日本尊厳死協会佐賀の理事でもある。
いつも素晴らしい歌声も聞いている。
LWの大切さを改めて思う。
本人意思の尊重が医療の基本だ。
救急医療の現場が混乱しないためにも、在宅と救急の連携が急務だ。
誰のためのLWなのかという命題に、医学会は向き合うときだと思う。
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この記事へのコメント
まもなくお迎えがくるであろう方に 誰が 救急車を呼ぶ意味を説明してくださるのでしょうか…
大きな病院からご自宅へ退院する時
とりあえず 在宅療養へという流れが出来つつある中
ここから 在宅でのお看取りのお話をすることって 本当に時間がかかります
ましてや
末期がんの場合 目の前にきています
その中で
信頼関係を構築していくって 本当にたいへんです
単なる申し送りのような退院カンファレンスではなくて
人生の最期の時間をどう 過ごしていきたいのかということも含めて考えていくことが
当たり前になるといいなと願っています
Posted by 宮ちゃん at 2018年11月23日 08:27 | 返信
日本人の、というか会社人生を送ってきた人であるとか、地域社会での集団性が身に付いた由の嵯峨と
でも言いましょうか、"ほうれんそう" 精神が発揮されている結果ではないでしょうか。
ほうれんそう=報告・連絡・相談 です。事の一大事には、まず誰かに言わなければ、誰かと情報を共有しなければ、という通報的な心理です。然るべき人に指示を仰ぎたい、と咄嗟に思うがために、公的機関で
あり、ある種 "市民の味方"的な 119番 が刷り込まれているために、内心には「延命措置は望まないが..」とあったとしても「今の状態を見ておいて欲しい。」と根底にあるために電話するのではないでしょうか。焦っている時には[電話]したくなるものです。
Posted by もも at 2018年11月23日 09:53 | 返信
↑
すみません。
あと神学というか宗教学的視点もですね。
Posted by うめ&もも&匿名 at 2018年11月25日 09:18 | 返信
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