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製薬会社と医療界の関係について思うこと

2019年01月21日(月)

先日はある製薬会社が主催するてんかんの勉強会に参加した。
外科療法の実際など知らないことが多くとても勉強になった。
今後の製薬会社と医療界のあり方について、あれこれ考えた。
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大阪大学脳外科の貴島教授による
「てんかんの、診断、薬、手術」の講演。

簡潔で分かり易い、素晴らしい講演だった。
脳外科医らしい。

てんかんの7割は薬物治療に反応する。
難治性は2~3種類の投薬になり、ダメなら手術に。

てんかん新薬は副作用が少なく、効果も高い。
しかしいかんせん、薬価が高いことが課題だ。

てんかんの手術ビデオを見せてもらった。
海馬切除やの脳梁離断は、意外に容易だ。

前頭葉てんかんで前頭葉を切除しても良いとのこと。
時に、海馬と扁桃体を切除してもあまり困らない、に驚愕。

松山でこの話をしたら、てんかんではなく脳腫瘍で
海馬切除と脳梁離断した人の家族から質問を頂いた。

さて。

もちろんスポンサーのお薬に関しては一切言及なし。
それが本当の教授であり、勉強会のあるべき姿だ。

こんな勉強会は、とっても勉強になる。
懇親会では偉い先生に直接質問もできる。

しかし私も製薬会社の経費を使っている。
情報交換会にもお金がかかっている。

多少なりとも利益提供を受けている。

それがどこまで許容されるのか。


もし製薬会社が企画しなければ、その勉強会は無い。
従って、私がてんかんについて勉強する機会は無い。

薬を減らすためには薬をよく知っておく必要がある。
情報が多いからいいろんな提案ができるのが医者だ。

処方にどのくらい影響を受けるのか?
製薬会社の情報は本当に正しいのか?

どこまでなら、許されるのか。
どこからが、アウトなのか。

松山市医師会での講演も製薬会社がスポンサーだった。
行ってみたら製薬会社主催だった、ということはある。

かといって格別に薬の宣伝はしない。
それが、本来のスポンサーの在り方。

そもそも製薬会社と医療界が仲良くコラボすることはいいこと。
情報交換がちゃんとフィードバックされたら、患者さんに返る。

しかしそこで「利益相反」が生まれることが問題である。
金額が大きい、回数が多いと、必ずズブズブの関係に陥る。

「抗認知症薬に副作用は無い」と強弁しているエライ先生は
さすが、ケタ違いの数の洗脳セミナー講師をやっている!!

患者さんは、そこを知るべきだ。

医学会もガイドラインも製薬会社が主導しているのだが、
それに気がつかない人のことを「エライ先生」と呼ぶ。

つまり、医者と製薬企業のモラルの問題である。
だから倫理規定をしっかり設けないといけないのでは。


先日紹介した「名医のサイト」はモラルを喚起するには有用であろう。
こうした荒治療をしないと自浄作用を失っている医療界は変われない。

教授が特定の製薬会社に依存すると、必ず利益相反が起きる。
これはなにも医療にかぎ限らず、人間のサガだろう

要は程度の問題。
倫理の問題。

しかしエライ先生は「自制」が、できない。
MRさんしか相手をしてくれない哀れな教授もいる。

まあ地に落ちた教授職ではあるが
癒着の無い教授も、たくさんいる。


そこで提案がある。
製薬会社からもらうお金(講演料やコンサル料)に

1 回数制限や限度額を設ける。(幼稚園のように、しかし明確に)

2 多職種だけけでなく市民も講演会に参加可能にする

3 市民NPOなどに、癒着の監視を依頼する(CSRと利益相反の審判)

4 薬を「売らんがな」というプロモーションは、絶対にやめる。

そんな風に是正してはどうか。

ワセダクロニクルさんはその起爆剤である。


名医がもらっているお金は、政治家のワイロ相当、ではない。
講演した対価(だいたい10万円)であり、不労所得ではない。

合計金額がその人のお給与より多かったり、一社に偏るから
問題になるのであって、労働の対価を得ることは、悪くない。

私も年に2~3回、製薬会社が協賛している講演に呼ばれる。
先輩から講演を頼まれてOKしたが行ってみたらそうだった。

その程度であれば許容範囲なのではないか、と勝手に考えている。


みんなでワセダさんを応援をして、医療界を変革しよう。

医療は市民の力だけで、一気に変わるもの。
とりあえず、ワセダさんに寄付して応援を。



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製薬企業から医師への謝金、一般無料公開始めました
 
医療ガバナンス研究所
尾崎章彦
 
2019年1月18日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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医療ガバナンス研究所の尾崎章彦と申します。ジャーナリズムNGOのワセダクロニクルと医療ガバナンス研究所は、2019年1月15日より、製薬企業から医師に支払われた謝金の詳細について、特設ホームページにおいて、一般無料公開を開始しました( http://db.wasedachronicle.org/ )。製薬企業から医師に支払われた謝金を、今回のようにまとまって公開するのは、日本で初めての試みです。対象となったデータは、2016年度に、主要な製薬企業から医療者に支払われた講師謝金やコンサルティング料などのデータ20万件以上です。この原稿を書いているのは、公開2日目(1月16日)の夜ですが、私たちの解析によると、すでに3万人近い方々が、ホームページを閲覧してくださっています。ページビューは45万件を超えました。今回の取り組みに対して、私たちが当初想定していた以上の反響があり、大変驚いています。
 
実のところ、業界団体である日本製薬工業協会(以下、製薬協)に所属する71の製薬企業も、2013年度から、医療者への謝金の詳細を公開してきました。しかし、製薬企業によって公開されたデータは、必ずしも使いやすいものではありませんでした。最大の原因は、謝金のデータが、製薬企業の間で統合されていなかったことにあります。例えば、ある医療者が、全ての会社から受け取った金額を明らかにしようとすると、全ての会社のホームページに個別にアクセスして、自分たちでデータを抽出・統合する必要があります。また、以前の記事でも紹介しましたが( http://medg.jp/mt/?p=8448 )、それぞれの製薬企業のホームページで謝金のデータにたどり着くためには、自らの個人情報の入力やアカウントの発行といったプロセスを経る必要があり、非常に煩雑でした。また、実際に公開されるデータは、エクセルなどの使い勝手のよいフォーマットではありません。大多数は、文字を識別できないような画像データとして、公開されていました。このような状況ですから、患者さんやその家族が、それぞれの製薬企業の公開情報から意味のある情報を得ることは、ぁw)€ルぼ不可能だったと言えます。
 
一方で、製薬協が、製薬企業から医師への謝金の公開を開始した理由として、そのホームページには、以下のような文言が掲載されています。( http://www.jpma.or.jp/tomeisei/aboutguide/pdf/181018_01.pdf
 
「患者さんや国民の生命・健康に大きく関わり、また国民皆保険制度のもとにある我が国の製薬産業においては、他の産業以上にその活動の透明性を確保し説明責任を果たすことが重要です。」
 
非常に素晴らしい理念ですが、前述したように、実際の製薬企業の情報公開体制とは、大きなギャップがあります。そして、私たちは、そのような現状について、大きな問題意識を持っていました。そこで、今回、「製薬企業から医師に支払われた謝礼について、誰でも簡単にアクセスできるようにすること」を目的に、謝金についてのデータベースを作成するという一大プロジェクトを開始することにしたのです。
 
今回のデータベースの公開においては、患者さんや一般の方々の目線に立って、使いやすさを追求しました。結果として、納得したものを作るために、1年半、延べ3000時間以上の作業を要しました。この度、なんとかホームページの一般公開にこぎつけましたが、ここから先は皆様からのフィードバックも参考に、さらにホームページを良いものにしていきたいと考えています。実際、今回データを公開した後も、改善すべき点について、皆様から様々にお声を頂いているところです。
 
では、このホームページは、どのように利用するのがよいのでしょうか。まず知っていただきたいのは、製薬企業が、1000円程度程度の食事を医師に振舞うだけでも、医師が処方する薬剤に影響を及ぶ可能性があるという事実です( https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2528290 )。この知見は、米国で行われた大規模な調査により、明らかとなっています。製薬企業と金銭関係にある医師は、自分でも意識しないうちに、製薬企業に有利な処方をしてしまう可能性があるのです。
 
「医師が私に処方してくれている薬剤は、本当に自分にとって最善の薬なのか。」
「テレビや雑誌で、ある薬剤に肩入れをするような発言をしている医師の発言は、本当に信頼できるのか。」
 
このような疑問を持った際、ぜひ私たちのホームページを利用していただきたいと思います。製薬企業と医療者の金銭関係について理解することで、主治医や有名医師の言葉をより的確に判断できるようになると考えるからです。このホームページは、医療者と患者さんの関係をより「フラット」なものにする手助けになるでしょう。
 
一方で、私が、医師として、今回のように、「医療者を売る」ことにつながるような仕事に関わることを、訝しむ方が多くいらっしゃることも事実です。製薬企業と医療者の金銭関係に積極的に関わるようになっておよそ一年半になりますが、その間、「そのようなことをやっていると、キャリアを台無しにするよ」といった言葉を受けることも少なからずありました。医療界の一般的なキャリアパスを考えると、あながち間違っていないかもしれません。
 
しかし、私個人は、医療という業界に属する立場の者が、このような取り組みに率先して関わることは極めて重要だと考えています。医療界は、悲しいかな、不祥事が極めて多い業界です。ここ最近の事例を挙げても、入学試験における女性差別、医師による痴漢、医療事故の隠蔽など、枚挙に暇がありません。また、その多くが、外圧がかかることで、初めて情報が外に出てきており、医療界自らが、率先して、その解決に取り組んできたというケースは少数です。このような現状は、確実に、医療界の社会的な評価を悪化させていると思います。反対に、今回のように、これまでタブーとされてきた領域において率先してその解決に取り組むことで、医療界全体への社会的な信頼を回復させることにつながると信じています。
 
そもそも、製薬企業から医師が謝金を受け取ることについては、一般の方々の評価は分かれる可能性があると思います。一方で、製薬企業からたくさんの謝礼を受け取っている医師の方が、謝礼を受け取っていない医師よりも信頼できると考える患者さんもいらっしゃるかもしれません。実際、教授など社会的に立場のある医師の方々の方が、講演などの話が回ってくることも事実です。いずれにしても、情報をしっかりと開示した上で、患者さんや社会がフェアに判断できるようにするように医療界が変わっていくことが重要なのではないでしょうか?
 
最後に、みなさんに二つお願いをさせてください。一つは調査研究の依頼です。製薬企業と医師の金銭的な関係は、国際的にも関心が高く、これまでに様々な論文が、世界の一流雑誌に掲載されています。米国医師会誌やその姉妹誌には、診療ガイドライン委員会の利益相反を解析した論文が数多く掲載されています( https://jamanetwork.com/journals/jamadermatology/fullarticle/2657683 )( https://jamanetwork.com/journals/jamaoncology/fullarticle/2546172 )。また、金品の受け取りと処方パターンの関連を解析したような論文も報告されています( https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2528290 )。英国医学雑誌においては、一流医学雑誌の編集者における利益相反を解析した論文も報告されています( https://www.bmj.com/content/359/bmj.j4619 )。また、昨年には、NY timesが、ニューヨークメモリアルスローンケタリングがんセンターの有名医師の利益相反問題をすっぱ抜いて、大きな話題になりました
https://www.nytimes.com/2018/12/19/health/baselga-cancer-conflict-disclosure.html
 
すでに、ワセダクロニクルと医療ガバナンス研究所においては、このデータベースを使って複数の調査研究を行なっています。調査研究の第一弾は、この2月に、世界的にも有名な医学雑誌に掲載予定です。
 
私たちが強調したいのは、いったん公開した以上、このデータベースは社会の公共財になるということです。ジャーナリストの方々や研究者の方々には、ぜひこのデータを使って、様々に調査を計画・実行いただければと考えています。もちろん共同研究をご提案いただくようなことがあれば、私たちとしても嬉しく思います。ご興味がある方がいらっしゃれば、ぜひ私のメールアドレスまでご連絡ください( ozakiakihiko@gmail.com )。様々な方が力を持ち寄ることで、利益相反という大きな問題が、議論のテーブルにのぼるようになってほしいと願っています。私も微力ながら努力してまいります。
 
もう一つは寄付です。今回の一連の調査には、データの抽出と入力、データの整理などのプロセスに膨大な時間がかかっています。基本的にはワセダクロニクル に出入りする学生さんが関わってくれているため安価に抑えられていますが、その経費は、原則として全て寄付で賄われています。来年以降も、このような情報公開を続けていくために、ぜひ皆様のご協力をお願いいたします。ご協力いただける方は、ぜひ以下のホームページをご覧ください(http://www.wasedachronicle.org/donate/)。
 
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ご覧になる環境により、文字化けを起こすことがあります。その際はHPより原稿をご覧いただけますのでご確認ください。
MRIC by 医療ガバナンス学会 http://medg.jp
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この記事へのコメント

2 ...市民も講演会に参加可能にする
これ、ものすごく重要な項目です。市民参加は当然であるべき。
しかし、医者や看護師・薬剤師さんなど「医療国家資格保持者」は、医療情報を「自分たちだけの特権」にしておきたいのではないかしら? 彼らは「患者が自分の意思で医療方針を決める能力を持つ」ことを恐れている。

しかしながら1月7日の長尾ブログ記事「若手人気論客による終末期議論」でも、古市氏が医者の特権が揺らぎつつある現況を述べています。

古市 …..知り合いで入院している人がいるんだけど、検索能力がすごく高いから町のお医者さんより自分の病気に詳しくなって、自分から治療方法を提案している。アーカイブされている論文を検索する能力があれば、自分に対する適切な治療方法を発見して提案できる。医療情報のオープンソース化が進んでいけば、結果的に医者が役立たない状況がやってくる可能性はあるよね。…..

Posted by 匿名 at 2019年01月21日 05:25 | 返信

今後ほとんどの病気の診断・治療法選択は人工知能やコンピューターで間に合うようになるでしょう。
製薬会社が人工知能に投資するようになり、名医を使った薬のプロパガンダは無意味になるでしょう。
それが進めば、ある意味情報公開が進んで、今よりはるかに健全な医療になるはずです。
医療のAI化・IT化に対しては医学界の既得権益団体が激しく抵抗するでしょうから、日本は諸外国に比べてガラパゴス化した旧態依然の非効率な医療に固執してると、後進国になるでしょうね。
患者の心理的ケアに関しては、ほとんどの医者は向いていないので、他の職種が担当するでしょう。

Posted by マッドネス at 2019年01月22日 05:02 | 返信

社会の中で、医療界に於ける典型的なピラミッド型〔序列〕の構図を撲滅しなければ、医師の意識改革は難しいのではないでしょうか。
ある時ある場面で、公務員職に就いていらっしゃる精神保健福祉士の方とお話することができました。
その方は、資格は精神保健福祉士を持っておられるのですが、違う福祉職に就いておられます。
ふとした弾みで、医療界の中での〔仕事〕についてを話題にしたのですが、病院を始めとして医療の仕事に従事するということは、厭が応でも、医師を頂点としたピラミッド型の序列社会に浸ることになる、
という懸念を仰っていました。
内からでなくて、外側の立場(患者側)であっても、その序列的空気は「言わずもがな」を感じざるを得ません。そんなしがらみ的環境の中では、自由闊達な意見交換や多職種連携などは絵空事であると簡単に想像できます。
序列社会の中で圧迫された抑圧感は、当然どこかに〔掃け口〕を求めるのではないでしょうか。
それは、もしかしたら患者という弱者に向けられることもあるかも知れないし、〔旨み〕を貪るという
〔欲〕への追及もあるかも知れないし...
いずれにしても、ピラミッド型の一番さきっちょ、頂点は誰なのか、は知りませんが、誰にとっても抑圧感を感じる閉鎖的な構図は、健全な精神を育むことは困難なのでしょう、とザックリとですが、思います。

Posted by もも at 2019年01月23日 08:37 | 返信

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