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3.11 あの時、俺も若かった 届かなかった提言は痛恨の極み

2019年03月11日(月)

あの日から、はや8年が経過した。
あの時、俺も、とっても若かった。
一生懸命だった自分を振り返える。
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今日ばかりは、TVも新聞も、東日本大震災一色。

なぜか陸前高田の高台移転に焦点があたっていた。
いまだに二重ローンに苦しみ仮設を出れない人も。


8年前、私が想像したとおりの状態になっている。
私は、震災20年後もはっきり見えてしまう。

なぜか?

阪神大震災を経験したからだ。(今、24年目)
まだ終わってない人、壊れた家に帰れない人がいる。

なにが起きて、どう修復してきたか、身をもって経験した。
信じられないこと、あまりにも理不尽なことが沢山あった。

そして8年前、被災三県を支援しながら回った。
その結果、震災4ケ月後の7月11日に「共震ドクター」という本を世に問うた。


・二重ローン解消のため弁護士さんを派遣すべし!
・高台移転は必要ない! 
などいろいろ提言した。


朝日新聞アピタルの2011年7月6日の
私が書いた記事を読んで欲しい。

「政治家にこのブログを読んで欲しい」→こちら

この中に、今、困っていることが、ちゃんと書いてある。

この前後のアピタルの記事はすべて震災関連記事である。
必死のパッチで2000日蓮読で書いた中の1ページだ。

私は本気で、誇張ではなく全身全霊で毎朝書いていた。
2000日連続で新聞記事を書いた人間は私一人だけ。

ちなみに、このブログとは別に書いていた。
産経新聞の連載をはじめ10本以上の連載を抱えて書いていた。

8年経った今、アピタルの記事を読み返してみると
「あの頃は若かったなあ・・・」と思う。


必死で生きていた。
今も必死だが、もっともっと必死で生きていた。

あの年、震災を描いた「無常素描」という映画も造った。
仕事をしながら、本を書いたり、映画を造ったり・・・

凄いエネルギーで生きていた。

阪神大震災の経験を被災地に活かそうと、とにかく必死だった。

書いた本は政治家や多くの有識者に配布して、持論を訴えた。


しかし・・・・

まったく役に立たなかった。
意味がない無駄なことばかりやっていた。(涙)


私には未来がはっきり見えているのに、提言は誰にも届かない。
その結果、膨大な税金が使われて、その後始末に困っているという映像・・・・


まさに痛恨の極み。

それが、8年目の3.11


でも諦めずに、いまも支援は続けている。
書籍の印税は「みちのく未来基金」に寄付している。


でも、8年目の被災地映像を観て、かなり愕然。
もうこんなムダなことはやめようかなあ・・・・


私は、日本を立て直したい。
この国が好きだから。

医療・介護も立て直す道がハッキリ見えている。
少子化問題や国防も、進むべき道がハッキリ見える。

しかし見えていても役にたたなければ何の意味もない。
どうしたら人の役に立つのかなあといつも考えている。

でも、あまりにも無力。

無力感でいっぱい。

涙。

被災地の皆様、力不足でごめんなさい。


このブログだって、少しでも世の中の役にたって欲しい。
ストレス発散と同時にそんな気持ちを込めて書いている。



--------------------- 444本目の記事-  ------------------------

震災後、私は、五つの新聞を読むようになりました。
忙しくて、2カ月前の未読新聞が、まだ山積みですが。
しかし、日々、読む記事に歯がゆい思いをしています。

例えば復興住宅が思うように進まないという報道。
高台にしか住宅を建ててはいけない、という勝手な
思い込みから高台の土地がミニバブルになっています。

本当は、海のそばに住んでも、全然、いいのです。
逃げ場所を作って、堂々と住んでいいのです!
自治体は、高台呪縛から逃れられないように見えます。

一方、福島では医者への通院に困る人が出てきています。
抗がん剤治療などの大変な患者さんは困っています。

遠距離通院の交通費が馬鹿にならない。
これは、被災者に「交通無料パス」を発行することで安心と
気分転換を与えることができます。
「移動という尊厳」という小文に、書いた通りです。

阪神大震災を経験したものは、だいたい予想していたはず。
政治や官は、あてにならないもの。
「こんなアホことが?」と思うことが必ず起こるはずだと。

連日の復興対応を見ていて、やるせなくなります。
ちょっと知恵を働かすことで、多くの人が救われるのに。
たったそれだけのことができない……。

自分がその立場にないのに、偉そうなことは言えませんが。
しかしあまりに遅く、トンチンカンなのに一言言いたくなる。
ホント、何とかならないものでしょうか……。

第1回復興会議を気仙沼か石巻で、第2回復興会議を飯舘村で。
本気です。
それくらいの意気込みでないと、復興なぞ、叶いません!

1人でも命がけで頑張る官や政がいれば応援するのですが。
世の中、私のような幼稚な意見では、ダメなのでしょうか?

せめて、このブログを全部読んでほしい。
政治家や官僚には、読んで、参考にしてほしい。
そう思いながら、今日、震災後ずっと書き続けてきました。

抑えきれないこの気持ちを、本に書きました。
「共震ドクター阪神、そして東北」(ロハスメディア)。
震災4カ月目の7月11日に、世に問います。
明日、刷りたての本が到着する予定です。

この本こそ、為政者や多くの人に読んでいただきたい!
まだ終わっていない「阪神」の想いを、東北に届けたい!

この本で、復興政策が「本気モード」に変わることを夢想しています。
本人はいたって真剣です。

@@@@@@@@@@@@@@@

 

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※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

長尾先生

多くの方が、このブログを読んで、どこかで救われていると思います。
私も救われました。
継続は力なりですね。
くれぐれもご自愛くださいませ。

sue

Posted by sue at 2019年03月12日 12:24 | 返信

これだけ無力感にさいなまされているなら・・・政治家になって自力で変えていくしかないのでは?
長尾先生を支持する人は多いはずです。
(実はお声がかかっているのでは?)

Posted by 匿名 at 2019年03月12日 08:26 | 返信

先生、1月に東京杉並区の講演時に名刺交換させて頂いたELC東京の倉林実と申します。
先生の今日のブログを拝見し、涙が止まりません。先生がこれまで必死に取り組まれて来た事を
無力だ、無意味だ、力不足で申し訳ない、そう思われて苦しい思いをされている……
そんな誠実すぎる先生の思いを前に、力の出し惜しみをしながら生きている私が申し訳ないです。
長尾先生!先生のされて来た事、これからされて行く事、決して、決して、無駄でも無力でもありません、
あるはずがありません!先生の思いは沢山の同志を作り、沢山の人々に伝わっています!私も私達
(ELC東京)も先生の思いを人々に伝え、無駄にならない努力を重ねて行きたいと思います。どうか
この先もお身体を大切にされて、長尾先生らしくご活躍されますよう心よりお願い申し上げます。

Posted by 倉林実 at 2019年03月12日 01:34 | 返信

長尾先生のブログ 毎朝見て いいね!を押して 私の一日が 始まります。  涙、感動、本当に生きていてくださり ありがとうございます。 

救われて、勇気も沢山いただきました。    日本にこんな先生がいるのだと。    

Posted by タン子 at 2019年03月12日 06:49 | 返信

精力的に発信し続けても、なかなか世の中が変わらないと、長尾先生が「意味がない無駄なことばかりやっていた」というお気持ちになられるのも無理はないですよね…。でも、でも!私はそうは思わない!
諦めたらそこで終わり。だから私も、長尾先生とは全然別の事柄ですが、先生のように諦めずに、思うことはやっていきたいなって思います!

         
アピタルの記事、先生2000日も連続で書かれていたんですね!
その記事を書籍化した「町医者だから言いたい!」 私は大好きで、何度も読み返したくなる本です!

Posted by 小梅ちゃん at 2019年03月12日 11:04 | 返信

私も、このブログを読んでグッときた涙をこらえました。
無常素描とか、共振ドクター とかの作品、これはお医者さんが作る代物ではないでしょう、と
かねてから思っていました。こういった感性の医師が存在するの? と当時アピタルを読みながら
衝撃が走る思いでくらいついていました。人の痛みを我がことのように受け留めて下さる先生が存在する
という衝撃です。当時や、それ以前の「医師」というイメージを覆す=ひっくり返す 斬新さでした。
阪神淡路大震災を機に、人生の舵を切る決断をなさった長尾先生の『震災』に対する思い入れ、
思いやり = お人柄 が感じられる、そんな振り返りの今日のブログでした。
「あの時君は若かった」と歌うマチャアキも、芸能界の大御所になられた現在を想像してはいなかった
ような気もします。

Posted by もも at 2019年03月13日 09:36 | 返信

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