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やめどき学

2019年03月30日(土)

年度末なのか、偉大な人が引退する報道が多いと感じる。
散り際の美学ではないが、清々しさを感じることが多い。
何事にも「やめどき」があり「やめどき学」を深めたい。
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ショックだったのは、イチローの引退。
そして、同年代の森昌子さんの引退も。

SMAPも解散して、嵐も引退する。
安室奈美恵もやめちまったし。

貴乃花は力士を引退して、絵本作家
という想像もつかない道に転身した。

やめた後、想像もつかない立場に変わる人もいる。

ショーケンは歌手をやめて、俳優に。
山田風太郎は医者をやめて小説家に。

上岡龍太郎も紳助も、遊び人に。
桜田淳子も山口百恵も、専業主婦に。


介護の世界は、異業種からの転職組が頑張っている。
今週飲んだ人は、自動車の営業や飲食業からの転職。



「やめどき」が無いのは医療だけ。


「いったん開始した薬は死ぬまで」と信じている専門医が半数以上。
死ぬまで降圧剤、インスリン、スタチン、眠剤、そして抗がん剤も。

一度開始したら死ぬまでやめられない。

アクセルだけあって、ブレーキが無い車。

壁に激突して大破してはじめて止まることができる現代医療。

そんな常識に異を唱え、「薬のやめどき学」を書いてきたが、
激しい批難を浴びる一方、少しずつ理解する医者が増えてきた。


延命治療は、要介護5で意思疎通ができず、多臓器不全になってもやめられない。


患者さんの希望を聴き、QOLを思い、話し合いを経て中止したら
新聞は「医師が殺人した」と書きそれに同調するエライ人がいる。


福生病院の透析中止は今や当たり前のことなのに、そんな現状を
知らないマスコミと自称有識者らが「殺人だあ」、と騒ぎ立てる。


そんな悪意報道で損をするのは誰か。

患者さんである。

今後、透析はいったん開始したら、死ぬまでやなないといけない雰囲気に。
「死ぬまでやめられないなら最初からやめておこう」という人が増えるのは必至。

ALSで人工呼吸器を装着するかどうか迷っている患者さんは全員、こう言う。
「一度つけたら死ぬまでやめられないのであれば、最初からやめておきます」

ああ、もったいない。

「自分の意思でやめられるなら呼吸器を着けますが」と言われる。

「でもね、あなたの病気の協会が、それに反対しているのですよ」と。

「じゃあ、リビングウイルを書いてもいいですか」と来る。

「いいですよ。法的担保は無いですけど」

「それでもいいです。おまもお守りにして、書いておきます。両親も。
 でも協会にバレたら怒られるので、絶対に内緒にしておいてください」


こうして隠れキリシタンならぬ、隠れリビングウイルALS患者が増えている。

変な話だ。

世界中で日本だけ。

海外では笑い話。


そもそも、それが必要な時だけ使うのが医療。

しかしなぜか「やめてはいけない」、「やめたら殺人」となった国。
煽る新聞記者は「人の命は地球より重い」しか知らない純粋な若者。


「やめどき」が無いと患者さんは不幸になる。

患者さんを不幸にするだけの意味のない報道を正義だと信じ、続けている。

そんな当たり前のことも知らない、テレビ朝日の解説員が
「透析をやめた医者は医師免許剥奪だ」と叫び、多くの視聴者が同調する国。


間違ったニセ正義の行く末を案じると、背筋が凍る。
そんな判断すらできない人達が運営しているこの国。

みんな目を覚まして欲しいなあ。

だから「やめどき学」を続ける。

























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この記事へのコメント

問題は、話し合いの質なのだと思います。
患者に、治療をやめて「死」に至る道を行く権利があるのならば、「治療法」を選ぶ権利も認めて欲しいものです。がん治療の世界では、患者が意見を持つと、治療が続けられなくなる現実があります。基本は「お医者様の言う通り」です。他の病院に行けばいいじゃないかと言われても、現実には、そう簡単にはいきません。だから、自衛のために患者は黙ります。
辞め時は大切だと思っていますが、患者が主体になって辞め時を考える。それは患者の権利だと、全てのお医者さんが思っているように感じられないところが、誤解や、新たな医者と患者の間の亀裂を生むのでしょう。

Posted by 樫の木 at 2019年03月30日 08:50 | 返信

「何事にも『やめどき』がある。」
昭和52年5月3日、日本から「元号」が亡くなった。
大日本帝国憲法と皇室典範、登極令が失効したからだ。
その後32年間、無「元号」だった。元号にも、「やめどき」があったのだ。
原発も、軍拡も、アホノミクスも、いいかげんにやめませんか。
このクニは、1兆円超もつぎ込んだ高速増殖炉もんじゅ、1000兆円超の赤字国債、
そして無期限無制限の辺野古基地建設と、いったん始めたら、だれも止められない。

「いのち」にも、「やめどき」がある。
「マルマン(末魔)を断つ」「死に際」「往生際」「いまはの際」という臨終期である。
「終末期」という行政用語には、死期いや四季の彩りがない。

小学生や中学生が、みずから「マルマンを断つ」!
青年の死因第一位は「自死」だ。
世界でも、「迫りくる病死」を前に、「飲食を断つ」患者が増えているという。
他方、「職業柄、人が死んでいくことに慣れ、死なせることにあまりうろたえない人」もいる(立岩真也)。
都市部では、「人身事故」が日夜発生し、乗客は黙々と電車を乗り換える。
第三者の「死」に慣れ親しむ日常である。
「医者の言うことを何年も無視し続けている自業自得で人工透析になった患者の費用まで全額国庫負担で
なければいけないのか?今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!殺せ!」(長谷川豊)

「公立病院」がやっと開いた記者会見。弁護士事務所内で。ただし、毎日新聞はお断りだって。
医師・病院と患者・家族の間のやりとりの全容が、いぜんとして「藪の中」だ。
そもそも自宅ではなく、「なんのための入院だったのか。」(摩訶不思議!)
救急救命治療を生まれて初めて体験した者として、見逃せない。
再発注意を言い渡されている身。「終身患者」は唯諾々、沈黙して、成り行き任せか。

Posted by 鍵山いさお at 2019年03月31日 08:55 | 返信

長尾先生

毎日読ませていただいています。
大変勉強になります。

先日来の、腎臓透析のお話、
死ぬまで止められない・・・、何かに似ている。
そう、成年後見制度です。
報酬負担ばかりかかり、メリットは無い、
そして、死ぬまでやめられない。家族は疲れきるばかり。思うような生活はできず、後見人にふりまわされる・・・
そっくりです。
自分の人生の終わり方を、早くから見据えておかないと、今の日本では、一人の人間としての尊重されるのが難しいんですね。
これからも、先生の発信を追い、賛同を続けたいと思います。

Posted by sue at 2019年04月01日 12:13 | 返信

すみません。「昭和52年」ではなく、「昭和22年」(1947年)でした。

折からの「元号騒動」。山中さんもケイタイを取り上げられたという。
テレビジャックのなか、いく本か韓流ドラマが流れていた。
思わず、「巧言令色すくなし仁」(論語)という言葉が、浮かんだ。
スカ・アヘの顔を見ていたら、「朝令暮改」(漢書)という言葉が、浮かんだ。

それにしても、国書といっても、万葉集は漢文で出来ている。
古代弥生人の遺伝子解析によれば、大陸・半島からの渡来人が西から東進して
ヤポネシア人(日本原人)となったことを示しているという。
大陸・半島の君主・国王の「時間・空間支配」概念。われら末裔がそれを引き継ぐ。
20世紀に32年も空白であったものが、「新たな時代」「新しい時代」と刷り込まれていく「空気」。
この「空気」にあらがって生きていってもいいのだろうか。


鍵山いさおから鍵山いさおへの返信 at 2019年04月01日 03:14 | 返信

やめどきを自覚するって、本当に難しいと思います。
日本人は勤勉な性質だからかな? もっともっと! まだまだ! と
前進あるのみが好しとされる風潮がある気がするけれど、
登山家を見習うも学ぶべきこと多きかも。勇気ある撤退が必要な時もある。
また、唐突ですが、西郷さん最期の時「ここらでよかろばい!」には美学を感じます。
「自分」だけでなく周囲・社会を考えた時に、邁進するばかりが最善ではないと
悟る境地を持ち合わせていたのかも知れません、昔の人は。それが往生際ということ
でしょうか。

Posted by もも at 2019年04月01日 10:09 | 返信

元気な人が、「辞め時」を語る。
お医者さんが語る。家族が語る。世間が語る。病人が語る。語らさせられる。
自分の為に辞めなさい。自分の為に辞めるべき。家族の為に辞めなさい。家族の為に辞めるべき。
病人も、辞めるしかないのかと追いつめられていきます。辞めたい人が辞めるのではなく、辞めて欲しいと思われている人が、辞めるように囲い込まれていく。「辞め時」論議は、副産物も引き連れてきます。
「見事に死んで行け。」と言われた時代との違いは、砲弾が飛び交わないだけかもしれません。

Posted by 樫の木 at 2019年04月02日 10:20 | 返信

万葉集は漢字でできた文ではあるが、漢文ではない

Posted by 匿名 at 2019年04月02日 04:44 | 返信

樫の木さんの書いておられること、すごく、よくわかります。
最初のコメントも二度目のコメントも、すごく、よくわかります。
患者になってしまうと、「自分の意思で選択」するのは、ものすごく、むずかしいですよね。

まずは医者の顔色をうかがいますよね。
「医者がどうしたいのか」「医者はどういう返事を望んでいるのか」考えますよね。
それと反対の意思表示をしたと仮定して推測するに、「建前としては医者は患者の意思を重んじる」。
しかしながら医者はロボットでも神でもない。愚かな人間です。
「医者の意に反する医療行為」を、「医者の意に叶った医療行為」同様に行える医者が存在するとは、思えない。

「患者が希望する医療行為」が「医者の意に叶った=医者がオススメする医療行為」であれば、医者と患者は良い関係性が構築できる。
そうではない場合に「医者を替えればいいだろ?」なんて気軽に言う愚かな医者がいるのだが、医者を取り替えるなんて、特に、癌患者が医者を替えるなんて、ものすごく大変なことです。そういう医療制度なのです。そういう医療制度の甘い汁を吸って増長してきたのが、日本の医者です。

匿名から樫の木への返信 at 2019年04月04日 02:33 | 返信

「万葉集は漢文ではない」! 匿名さまのおっしゃるとおりです。
「漢文の序文プラス萬葉假名の詩歌」という構成。詩歌の名詞は漢字の訓で、助詞他は漢字の音で。

問題の核心は、文字がなく縄文式土器、弥生式土器が続いた時代の延長に、突如なぜ、
「漢字」「漢文」「万葉假名」が、忽然として現れたのか、です。
当時のヤポネシアに縄文人、弥生人はまばらに散在して、共通の口語があるはずもありません。
 (明治初期、留学経験のある薩摩弁の夫と会津弁の妻が、英語で会話していた。)

当時の半島には、三韓(高句麗、新羅、百済)以外にも小国が乱立していたといわれます。
半島には独自の文字がなく、すでに漢字文化圏に入っており、
郷土の各地で「万葉仮名」のように、漢字の音・訓を借用していました。
その一つに、「吏読」(リト)があるといわれています。
「吏読」時代と「万葉仮名」時代のあいだに、稲荷山古墳の鉄剣銘文があるともいわれています。
万葉仮名は、吏読を知り尽くした渡来人が、本領を発揮したのでしょうか。
さすれば、記紀神話という歴史改ざんが、いずれの系統の渡来王朝の手によるものかも明かされよう。

国会図書館デジタル万葉集詳解によれば、家持の序文に、(注)として張衡の帰田賦がついています。
     家持 「初春令月 気淑風和」
     張衡 「仲春令月 時和気晴」
張衡の帰田賦は、後漢「安帝」の専横に嫌気がさして故郷に帰る漢詩。
選択肢を「国書由来」に誘導する誰かさんの策謀だったとすれば、

万葉研究者による、とんだ意趣返しだったのでしょうか。

鍵山いさおから匿名への返信 at 2019年04月05日 03:41 | 返信

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