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在宅療養の基礎知識

2019年04月15日(月)

きらめきプラス4月号には、在宅療養の基礎知識について書いた。→こちら
医師もケアマネも患者側が自由に選べるので、情報収集が重要だ。
詳しくは、4月18日のバリアフリー展でも、お話しする予定だ。→こちら

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きらめきプラス5月月号 


Q)
東京の保育園で働いている23歳の女性からのご相談です。
よろしくお願いいたします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私の父母と兄が東北地震の時、津波で亡くなったため、福島市に住んでいる祖父母が私を育ててくれました。去年、72歳になる祖母が脳内出血で、右半身が麻痺、要介護4と認定されました。74歳の祖父がなんとか頑張って家で祖母の面倒を見ています。祖母は話すことも食べることも問題ありませんが、車椅子が手放せない生活で、排泄も手助けが必要な状態です。私も毎月1度は帰っていますが、少し物忘れの症状が出ている気がします。東京に出てきてからずーっと祖父母のことが気になっていましたが、親戚も地震の時亡くなり、誰にも相談できずにいました。先日、このままではいけないと思い、お世話になっている園長に祖父母のことを話したところ、園長から「福島での勤務先を紹介するので戻って安心して祖父母の面倒を見てあげなさい」と本当にありがたいお話をいただき、今帰る準備を進めています。お恥ずかしい話ですが、何もかもが初めてのことばかりなので、どんなことでも結構ですのでアドバイスを頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願い致します。


 
A)
8年前のあの日、貴方はまだ15歳だったのですね。いちばん多感な年ごろにご両親とお兄様と親戚を一挙に失うという悲しみは私には想像もつきません。しかしそれにめげずに頑張って保育士の資格を取得し、今元気に都内で働いておられるとのこと。大変なご苦労と努力に敬意を表します。天国の両親とお兄様も応援してくれていることでしょう。
 
現在は福島市に住む祖父母の遠距離介護をしているのですね。そして介護のために福島に帰る決心をなさったのですね。その帰郷するという判断は間違っていないと思いました。東京ライフはまたいつか経験できます。しかし育ててくれた祖父母との時間は大変貴重なものなので、そちらを優先するという決断は自然だと思います。祖父母の介護について思いつくまま、10個書いてみます。
 


  • 福島市で就労しながら祖父母の介護は可能です。やはり同居がお勧めです。まずは介護保険を上手に使ってください。要介護4であれば毎日デイサービスに行けます。従って貴方は大好きな保育の仕事も続けることができます。
 
 


  • 親切なケアマネさんを探しましょう。地域包括支援センターの相談員やご近所の口コミが役にたちます。自分がやりたい介護スタイルを伝えて、時間をかけて話し合ってください。在宅療養の満足度はケアマネに左右されることが多くあります。決して遠慮せずに納得いくまでよく話し合うことがなによりも大切です。
 


  • デイサービス施設もいろいろあります。是非、相性を聞いてあげてください。もし合わないと感じたら、ケアマネさんに相談して何ケ所か見学に行ってください。
 


  • 主治医選びも大切です。要介護4なのですでに在宅医療を受けていることでしょうが、ケアマネ選びと同様に医者も患者さん側が自由に選べることは知っておいてください。自由に選べることはフリーアクセスといい、医療保険と介護保険の大原則です。合わないと感じたら変更も一法です。
 


  • 要介護4の祖母はいつしか食事量が減ってきて、人工栄養をするかどうかという話しが出ることが予想されます。目に見えて体重が減ってきたら、医師から「胃ろうという選択、しない選択」のどちらにするのかという相談が持ちかけられるかもしれません。その時は同じタイトルの私の本を参考にしてください。主治医やケアマネさんは「人生会議をしましょう」というはずです。もし本人が意思表示できるならばできるだけ本人の意思を尊重してあげてください。
 


  • 就労しながら祖父母の介護を続けるうちに、いつか貴方が疲れ果ててしまうかもしれません。特に夜間の排泄介助は辛いと思います。その時はケアマネさんにショートステイを頼むのも一法です。一番大切なことは貴方が無理して抱え込まないことです。バーンアウトするくらいなら、早めにSOSを発信してそれを回避しましょう。
 


  • 介護の負担が大きくなったと感じた時には決して無理をしないでください。たとえば祖父母のどちらか、あるいは両方を介護施設にお願いするという選択肢もあります。万一、貴方が体調を崩したらそんなことも知っておいてください。ただしひとくちに介護施設と言っても様々な療養形態があります。詳しくはケアマネさんとよく相談してください。たとえば施設と在宅を自由に往来したいという人には「小規模多機能」という療養形態もあります。
 


  • 人間の命は有限です。どんな場所で療養しいてもいつかは体力が弱る時期が来ます。貴方よりも早く来るはずです。もし自宅で最期まで暮らして欲しいと願うならば、在宅看取りの実績の豊富な主治医を探しておきましょう。祖父母や貴方の言葉にしっかり耳を傾けてくれる医者です。
 
9)「人生会議」という言葉をご存じですか?今後の在宅療養は人生会議の連続です。デイサービスやショートステイなどの介護サービスをどう使うか、あるいは様々な医療の選択肢をみんなで何度も話し合って決めていくことです。ケアマネさんがケア会議を招集して、本人の意思を尊重する療養プランを何度も話しあうことが大切です。
 
10)最後に在宅療養において一番たくさん時間を共有するのは「訪問看護師」さんであることを知っておいてください。ケアマネさんも医者もお会いするのは月1~2回程度でしょうか。もし熱が出て困ったときに電話で一番に相談するのも、駆けつけて手当をしてくれるのは実は「訪問看護師」さんです。だからケアプランに必ず24時間対応してくれる訪問看護を組み込んでおくべきです。

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